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作成日 2011年12月02日
更新日 2016年09月01日

アルブチン

arbutin

アルブチンとは、サンタベリーや梨、ウワウルシなどの植物に含まれている美白成分です。メラニン色素の合成に関わる酵素であるチロシナーゼに直接作用し、シミやそばかすの原因となるメラニン色素の合成を阻害する働きがあるため、美白効果があるとして化粧品などに配合されています。

アルブチンの健康効果
◎美白効果
◎尿路感染症を予防する効果

目次

アルブチンとは?

●基本情報
アルブチンとは、サンタベリーや梨、ウワウルシ[※1]などの植物に含まれている美白成分です。アルブチンはハイドロキノンという成分にブドウ糖が結合したハイドロキノン配糖体[※2]です。
ハイドロキノンとは、「肌の漂白剤」とも呼ばれ、美白剤として医薬部外品に認定されています。皮膚科などで処方される他、薬局などでもハイドロキノン配合の軟膏やクリームが販売されています。
アルブチンは、ハイドロキノンと同じく美白効果を持ち、メラニン色素の合成に関わる酵素であるチロシナーゼの働きを阻害するため、メラニン色素自体の生成を抑制します。
一般的に、シミやそばかすの原因となる過剰なメラニン色素の生成は、紫外線やストレスなどによって皮膚中に活性酸素が発生することによります。活性酸素による刺激が、メラノサイトといわれる組織を活性化させることにより、メラニン色素をつくり出す酵素であるチロシナーゼの働きを活発にさせ、メラニン色素が過剰に生成されます。
ハイドロキノンは、シミのもとであるメラニン色素を除去する働きに優れていますが、アルブチンはメラニン色素の生成を抑制する働きに優れており、同じ美白効果といっても違いがあります。
アルブチンは、ハイドロキノンとブドウ糖の結合方法の違いにより、α-アルブチンとβ-アルブチンに分けられます。αアルブチンはサンタベリーや梨などの植物に含まれており、β-アルブチンはウワウルシに含まれています。
歴史的にはβ-アルブチンの方が長く、どちらも美白成分であることには変わりありませんが、α-アルブチンの方がβ-アルブチンより優れた効果を発揮することが近年の研究により明らかとなっています。

●アルブチンの歴史
アルブチンは1989年に厚生省(現厚生労働省)が、美白の効果・効能を認定した「医薬部外品」の美白成分として認められたことで、一躍注目を浴びました。
美白成分とは、メラニンの生成を抑制する、表皮のターンオーバーを促進させてメラニン色素の排出を促すという効果がある成分のことをいいます。
古くから美白の意識は高く持たれており、984年の平安時代、日本最古の医学書『医心方』に記された「色をよくする方」では、肌を白くする具体的な方法が紹介されています。これが美白に関する最古の記述であるといわれています。江戸時代になると美白文化が一般的になり、町民の間でも色白が美しいと考えられるようになりました。
明治時代に入ると、紫外線防止の研究が進み、1894年には日本最古の美白化粧品が発売されました。その後大正時代の1917年には漂白するという考え方によりつくられた化粧品が大ヒットしました。
昭和に入り、化粧水やクリーム、日焼け止めなどが続々と発売され、美白コスメが進化していきました。1950年代には日焼け止めの発売ラッシュが続き、1980年には日焼け止めのSPF表示が話題となりました。
このように美白に対する意識は、古くから日本に根付いており、これは現在も変わることがありません。そうしてアルブチンやハイドロキノンなどの美白成分が明らかになるとともに、大きく注目を浴びるようになり、化粧品などに多く配合されるようになったのです。

●アルブチンの性質
アルブチンは水やアルコールによく溶ける性質を持っています。
また、アルブチンにはα-アルブチンとβ-アルブチンの2種類がありますが、α-アルブチンの方が肌に対する親和性[※3]があるといわれています。
さらに、α-アルブチンとβ-アルブチンの美白効果を比較すると、α-アルブチンの方がβ-アルブチンよりも約10倍も高い美白効果を発揮することが研究により明らかとなっています。そのため、一般的な化粧品にはα-アルブチンが配合されています。

また、合成してつくられたアルブチンもあり美白効果は高くなっていますが、肌への刺激が強いため、天然のものが配合されている化粧品を選択する方が肌にとっては良いといわれています。合成のものを使用する場合はパッチテストを行うなど肌トラブルを引き起こさないように注意が必要です。

<豆知識①>美白効果を持つ成分
美白効果を持つ成分は様々ありますが、特にその中でもビタミンCの美白効果は有名です。しかし、ただ単にビタミンCを化粧品に配合しただけでは、熱や酸素などに弱い性質を持つビタミンCはすぐに酸化してしまい、その効果を失ってしまいます。
そのため、化粧品などには熱や酸素に強い安定したビタミンCが配合されています。
ビタミンCは抗酸化作用により活性酸素の発生を抑え、肌のくすみを失くすために効果的な成分のため、美肌成分であるともいえます。

<豆知識②>美白効果の高め方
アルブチンが配合された化粧品を使用する際は、ピーリング効果のある化粧品と合わせて使用することで、より効果が高まります。
肌の細胞は日々古いものははがれ落ち、新しいものがつくられるという生まれ変わりを繰り返しています。これをターンオーバーといいます。ターンオーバーは20歳前後であれば約28日の周期で繰り返されますが、年齢とともに遅くなり、それによって肌にシミなどが残りやすくなってしまいます。
アルブチンを使用し、メラニン色素の生成を抑制したり、除去したりしたとしても、肌のターンオーバーが遅いとなかなか透明感のある理想の肌に近づくことができません。
ピーリングは皮膚の古くなった角質を取り除き、ターンオーバーを促進させる効果があるため、アルブチンと一緒に使用することで、より美白効果を高めてくれます。

[※1:ウワウルシとは、ツツジ科の植物でハーブの一種です。日本ではクマコケモモと呼ばれています。]
[※2:配糖体とは、糖と様々な種類の成分が結合した有機化合物のことです。生物界に広く分布し,植物色素であるアントシアニンやフラボン類などがあげられます。]
[※3:親和性とは、ある物質が他の物質と容易に結合する性質や傾向のことです。]

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アルブチンの効果

●美白効果
アルブチンは美白効果を持つ成分として注目され、多くの美白化粧品などに配合されています。
肌が黒くなったり、シミやそばかすができたりするのは、体内で生成されるメラニン色素が原因です。メラニン色素は、紫外線やストレスなどによって肌に発生した活性酸素によって、メラノサイトが活性化されることによって発生します。
活性酸素とは、本来、体内に入ってきたウイルスを攻撃し体を守る働きがあり、必要不可欠なものです。しかし、体内に増え過ぎてしまうことで、正常な細胞まで攻撃してしまい老化を促進させたり、疾病を招いたりする恐れがあります。現代人は多くのストレスを抱えており、それによって体内に活性酸素が増えすぎている状態にあります。肌で活性酸素が過剰に発生すると、しわやシミ、そばかすの原因になります。
シミやそばかすは肌で発生した活性酸素が、メラニン色素をつくるメラノサイトを活性化し、酵素であるチロシナーゼの働きを活発にすることでチロシンというアミノ酸の一種からメラニン色素をつくり出すことにより発生します。
メラニン色素は、肌を紫外線などから守る上で欠かせないものですが、過剰に生成されることでシミやそばかすの原因となります。
アルブチンは、メラニン色素をつくり出す酵素、チロシナーゼに直接働きかけ、その働きを阻害しメラニン色素の生成を防ぎます。【1】【2】【3】



●尿路感染症を予防する効果
アルブチンは尿中で分解され、ハイドロキノンを生じます。
ハイドロキノンは腎細胞を刺激し、利尿作用をもたらします。さらに殺菌効果も持つことから、尿路消毒薬や利尿薬として、膀胱炎や腎炎などによる尿路感染症や尿路結石の治療などに用いられています。【4】

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アルブチンは食事やサプリメントで摂取できます

アルブチンを含む食品

○サンタベリー
○梨
○ウワウルシ
○マッシュルーム

こんな方におすすめ

○シミ、そばかすが気になる方
○美肌を目指したい方 

 

アルブチンの研究情報

【1】 太陽に長時間さらされることにより、肝斑や高色素性の疾患にかかることがあります。メラノーマ細胞であるB16細胞を用いての研究で、アルブチンがメラニン産生を抑制し、ロシナーゼの活性を抑制していることがわかりました。さらにモルモットおよびヒトで、皮膚の組織へアルブチンを添加することによっても色素沈着を防ぐことがわかりました。このことから、アルブチンは皮膚の肝斑や色素沈着を防ぐ働きがあると考えられます。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19387580

【2】肝斑を伴った患者に対してアルブチンおよびエラグ酸を含んだゲルの有効性について検討しました。アルブチンを塗布した10名の患者すべてに著名な反応があらわれました(エラグ酸塗布もメラニンを有意に減少させました)。このことから、エラグ酸やアルブチンは肝斑に対して抑制作用を有する働きがあると考えられました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18837701

【3】αアルブチンは、ヒトメラノーマ細胞(HMV-Ⅱ)をどのように抑制するのかが3次元ヒト皮膚培養モデルを用いて調べられました。HMV-Ⅱ0.5mMのαアルブチン添加によってメラニン合成が76%抑制しました。そしてHMV-Ⅱ細胞のチロシナーゼ活性を減少させました。ヒト皮膚モデルでは250μgのαアルブチンを投与するとメラニンの合成を40%抑えられることがわかりました。これらの結果から、αアルブチンは皮膚に対する光からの保護作用を有することがわかりました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15056856

【4】尿路疾患を有する患者に対してアルブチンを飲用させました。アルブチン摂取群では、大腸菌、ミラビリス菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌や他70種類の尿路感染となる原因菌が抑制されました。このことからアルブチン飲用は、尿路感染症に対して有効に働く可能性が考えられました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/240095

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参考文献

・日経ヘルス  サプリメント大事典 日経BP社 

・Lim YJ, Lee EH, Kang TH, Ha SK, Oh MS, Kim SM, Yoon TJ, Kang C, Park JH, Kim SY. (2009) “Inhibitory effects of arbutin on melanin biosynthesis of alpha-melanocyte stimulating hormone-induced hyperpigmentation in cultured brownish guinea pig skin tissues.” Arch Pharm Res. 2009 Mar;32(3):367-73. Epub 2009 Apr 23.

・Ertam I, Mutlu B, Unal I, Alper S, Kivçak B, Ozer O. (2008) “Efficiency of ellagic acid and arbutin in melasma: a randomized, prospective, open-label study.” J Dermatol. 2008 Sep;35(9):570-4.

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