本文へ


わかさの秘密トップ > 成分情報 > オーツ

作成日 2013年07月24日
更新日 2013年08月22日

オーツ

avena sativa
エンバク オーツ麦 オートムギ カラスムギ

オーツは、イネ科カラスムギ属の穀類の一種です。欧米では朝食用シリアルのオートミールとして親しまれています。ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれていることから、コレステロール値を下げたり、便秘を解消する効果があるといわれています。

オーツの健康効果
◎コレステロール値を下げる効果
◎便秘を解消する効果
◎記憶力や学習能力を高める効果
◎血糖値の上昇を抑える効果
◎湿疹やかぶれなどを抑える効果

目次

オーツとは?

●基本情報
オーツは中央アジアを原産地とするイネ科カラスムギ属の穀物の一種です。栽培には、寒冷な気候が適しており、主にアメリカ、カナダ、フランス、西ドイツなどで多く生産されています。寒地では4月~5月に種を蒔き、8月に収穫、暖地では秋に種を蒔き、翌年の6月~7月に収穫します。欧米ではシリアルとして朝食によく食べられており、製粉したものはビスケットやクッキーの材料として利用されています。

●オーツの歴史
オーツは紀元前から栽培されていました。19世紀後半から押し麦機が発明されたことで調理がしやすくなり20世紀初めにかけて欧米で広く食べられるようになりました。また、欧米でなじみのあるオートミールへの加工はスコットランドで始まりました。

●オーツの種類
・グランドオーツ(グローツ)
オーツの外皮を取り除き精白したあと十分に乾燥させ、炒り、ローラーとローラーの間に炒ったオーツを挟み粉砕させたものです。

・ロールドオーツ
オーツの外皮を取り除き精白したあと蒸気で加熱し、ローラーで押しつぶして乾燥させたものです。

●オーツに含まれる成分と性質
オーツには骨の強化を助けてくれるマグネシウムや糖質のエネルギー代謝を促してくれるビタミンB1、腸のぜん動運動[※1]を促す食物繊維などが含まれています。また、コリンという神経伝達に働きかける物質を豊富に含んでいます。

<豆知識>オーツの栄養バランスをもっとよくするための工夫
オーツには含まれるたんぱく質は白米の約2倍と豊富ですが、リジンメチオニンなどの必須アミノ酸の量は少ないため牛乳を加えて食べるとこれらの必須アミノ酸が補え、栄養バランスが整います。

[※1:ぜん動運動とは、腸に入ってきた食べ物を排泄するために、内容物を移動させる腸の運動です。]

このページのトップへ

オーツの効果

●コレステロール値を下げる効果
オーツにはコレステロール値を下げる効果があります。オーツにはβ-グルカンが豊富に含まれています。β-グルカンは、不溶性食物繊維の一種で、体内で消化されることなく腸まで届くため、コレステロールを吸着して体外へ排泄する働きがあります。また、コレステロールの吸収を阻害する働きもあるため、体内のコレステロール値上昇を抑える効果があります。【3】【4】【5】

●便秘を解消する効果
オーツの種皮には食物繊維が豊富でその量は白米の20倍、玄米の3倍ともいわれています。食物繊維は水溶性・不溶性ともに、腸内に溜まった不要な老廃物を体外へ排出する働きを持つ上、善玉菌[※2]を増やす作用もあるため、腸内の環境を整える効果があります。そのため便秘の解消には効果的だといえます。
また、食物繊維が豊富なことから心疾患の予防にも効果が期待できます。1997年には「心疾患のリスクが軽減できる」旨の健康強調表示がFDA(食品医薬品局)[※3]で認められています。【6】

●記憶力を高める効果
オーツにはコリンという成分が含まれています。コリンは、水溶性のビタミン様物質[※4]の一種で、人間の体の中では神経伝達物質[※5]であるアセチルコリンの元となる物質として存在します。脳内コリン濃度を高めると記憶力を向上させる効果が期待できます。また、高血圧や動脈硬化[※6]の予防も期待できます。

●血糖値の上昇を抑える効果
オーツには血糖値を下げる効果があります。血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖の量を表す数値です。
肥満や運動不足などの生活習慣の乱れが原因で、血糖値が正常に保てなくなると、糖尿病となります。
糖尿病が悪化すると、全身の血管や神経などに悪影響を及ぼし、合併症や動脈硬化を引き起こします。オーツの全粒粉はグリセミック指数[※7]が低く体内での糖質の吸収が穏やかだといわれています。そのため体内での急激な血糖値の上昇を抑えてくれます。また、満腹感を与えてくれるため食欲のコントロールにも役立ちます。【1】【2】

●湿疹やかぶれなどを抑える効果
オーツには亜鉛やケイ酸が豊富に含まれています。そのため、湿疹やかぶれ、水痘、日焼けなどの炎症を伴ってかゆみを感じる皮膚症状を緩和させる効果があります。オーツの藁を煎じてお風呂に一緒に入れて使用します。

[※2:善玉菌とは、人間の腸内にすむ細菌の一種です。健康に役立つ働きを行っており、もともと大腸に住んでいる腸内ビフィズス菌乳酸菌、腸球菌などが善玉菌といわれます。]
[※3:FDA(食品医薬品局)とは、Food and Drug Administrationの略で食品や医薬品、さらに化粧品、医療機器、動物薬、玩具など、消費者が通常の生活を行うに当たって接する機会のある製品について、その許可や違反品の取締りなどを専門的に行うアメリカの政府機関のことです。
[※4:ビタミン様物質とは、ビタミン類には含まれず、ビタミンと似た働きを持つ栄養素の総称です。]
[※5:神経伝達物質とは、神経細胞の興奮や抑制を他の神経細胞に伝達する物質のことです。]
[※6:動脈硬化とは、動脈にコレステロールや脂質がたまって弾力性や柔軟性がなくなった状態のことです。血液がうまく流れなくなることで心臓や血管などの様々な病気の原因となります。]
[※7:グリセミック指数(GI値)とは、炭水化物が消化されて糖に変わるまでの速さのことです。基準の食品を100として比較し、相対的に表す指標のことです。血糖値の上昇度を測ることができます。]

このページのトップへ

オーツは食事やサプリメントで摂取できます

こんな方におすすめ

○コレステロール値が気になる方
○便秘でお悩みの方
○集中力や記憶力を向上させたい方
○あせもや湿疹を予防したい方

オーツの研究情報

【1】Ⅱ型糖尿病患者13名 (平均61±9歳、アメリカ) を対象としたランダム化クロスオーバー試験において、高食物繊維食 (水溶性25 g+不溶性 25 g =総量50 g) を6週間摂取させたところ、血糖値、尿中グルコース量、血糖値とインスリン濃度の24時間曲線下面積、総コレステロール値、中性脂肪値、VLDL値が低下しました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10805824

【2】インスリン非依存性糖尿病男性患者8名 (平均45歳、カナダ) を対象としたクロスオーバー比較試験において小麦パン19 g/日またはオートブラン34 g/日を24週間摂取させたところ、オートブラン摂取群で血糖値曲線下面積、インスリン曲線下面積、総コレステロール値、LDLコレステロール値、LDLコレステロール/HDLコレステロール比が低下しました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8948386

【3】男女850名 (15~77歳、平均34歳、中国) にオートムギ100 g/日を3日間摂取させたところBMIおよび血圧の低下、HDLコレステロール濃度の上昇が認められました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7840076

もっと見る

このページのトップへ

参考文献

・田中平三、門脇孝、篠塚和正、清水俊雄、山田和彦、石川広己、東洋彰宏 
健康食品・サプリメント〔成分〕のすべて-ナチュラルメディシンデータベース- 株式会社同文書院

・日経ヘルス 編 サプリメント大事典 日経BP社

・五明紀春 食材健康大事典 時事通信社

もっと見る

このページのトップへ