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作成日 2011年08月20日
更新日 2014年05月05日

BCAA(ビーシーエーエー)

Branched-chain amino acids

BCAAは運動時のスタミナ維持や筋肉量の維持に効果がある上、筋肉痛や疲労感の緩和にも働きかける、特に運動をする人にとって欠かせない成分です。
体内で生成することのできないアミノ酸で、スポーツサプリメントなどにも配合されている注目の成分です。

BCAAの健康効果
◎エネルギー生成効果
◎筋肉を維持する効果
◎脳が感じる疲労を緩和する効果
◎肝臓を保護する効果
◎運動能力を向上させる効果

目次

BCAAとは?

●基本情報
BCAAは分子に分岐構造を持つバリンロイシンイソロイシンという3つのアミノ酸の総称です。BCAAは、運動中のパフォーマンスを維持するとともに、スタミナを持続させるといわれており、普段から運動をする人に、特に摂ってほしい成分です。
BCAAは分岐鎖アミノ酸(Branched-chain amino acids)とも呼ばれ、この名称は、化学構造が分岐構造であることから名付けられました。
BCAAのひとつであるバリンはレバーやチーズに含まれ、成長を促進します。また、牛乳などに含まれるロイシンは、筋力の強化や肝機能を高める働きを持ちます。そして鶏肉などに含まれるイソロイシンは、神経機能や肝機能を高める働きやグルコースをグリコーゲンとして貯蔵するのを促す働きがあります。
グリコーゲンは、運動時の大切なエネルギー源であり、必要に応じて糖に変換されます。エネルギー源であるグリコーゲンが不足すると、ガソリンを失った自動車のように人間の体もバテてしまいます。

●BCAAをはじめとするアミノ酸の働き
自然界にはBCAAをはじめとして、数100種類ものアミノ酸が存在しています。自然界に存在するアミノ酸の中には、目の機能維持や肝機能に働きかけるタウリンや、リラックス効果のあるGABAなど、近年サプリメントなどで話題のものもあります。

その中でも、人体のたんぱく質を構成しているのは20種類のアミノ酸です。
バリン、ロイシン、イソロイシンをはじめとするアミノ酸は、体の中の筋肉や臓器をつくるもととなるたんぱく質をつくります。
人間のたんぱく質をつくるアミノ酸は、体内で合成できない必須アミノ酸[※1]と合成が可能な非必須アミノ酸[※2]に分けることができ、BCAAは必須アミノ酸に属します。必須アミノ酸は9種類の中で、1つでも摂取できていないアミノ酸があると、体内でたんぱく質の合成ができません。

必須アミノ酸が不足すると、細胞の新陳代謝に影響し、免疫力低下の原因にもなります。そのため、BCAAをはじめとする必須アミノ酸を食品やサプリメントから補給する必要があります。

良いたんぱく質を生み出すためには、アミノ酸のバランスが不可欠です。筋肉の強化や免疫力を高めるといった働きを持つたんぱく質は体の約20%を占めています。たんぱく質は炭水化物、脂質ミネラルビタミンとともに五大栄養素と呼ばれ、血液や筋肉を生み出す体のもととなる栄養素として重要な働きをします。

●BCAAと一緒に摂ると良いビタミン
効率良くエネルギーを生み出すためにはBCAAと併せて、エネルギーの源となるビタミンB₁ビタミンB₂を摂ることが大切です。ビタミンB₁、B₂は、糖質や脂質をエネルギーに変換します。
ビタミンB₁は豚肉、ビタミンB₂は豚レバーや卵黄、ウナギに多く含まれます。
ビタミンB₁、B₂は水に溶けやすい性質を持つので、煮汁やゆで汁もしっかり摂れる調理法にすると、より効率的に栄養を摂取できます。


[※1:必須アミノ酸とは、動物の成長や生命維持に必要であるにも関わらず体内で合成されないため、食物から摂取しなければならないアミノ酸のことです。バリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニンメチオニンリジンヒスチジンフェニルアラニントリプトファンの9種類が存在します。]
[※2:非必須アミノ酸とは、体内で合成が可能なアミノ酸のことです。グリシンアラニンセリンアスパラギン酸グルタミン酸アスパラギングルタミンアルギニンシステインチロシンプロリンの11種類が存在します。]

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BCAAの効果

●エネルギー生成効果
運動時にエネルギーとして必要となるものが糖分、脂肪、アミノ酸です。アミノ酸であるBCAAは運動時のスタミナ源として知られています。運動前に摂ることでエネルギーをつくり出し、持久力を維持する働きをします。
運動中、脂肪をエネルギー源として使うときにBCAAが不足していると、スムーズに脂肪を燃焼できず、結果的にエネルギーが足りなくなり、バテてしまいます。効率のよいエネルギー生成にはBCAAが重要です。
また、BCAAは疲労物質をエネルギーに変換する「クエン酸回路」をスムーズに回すためにも必要な成分です。BCAAの不足などでクエン酸回路がうまく回らないと、乳酸が蓄積し、疲労が溜まります。
乳酸は筋肉疲労の原因となり、大量に蓄積されると体の冷えや頭痛などを引き起こします。また、クエン酸回路で生成されるクエン酸はレモンなどの柑橘系の果物に多く含まれる疲労回復効果のある成分です。近年では、健康飲料にも配合されています。このような疲労回復効果のあるクエン酸をつくるクエン酸回路をスムーズに回すことで、乳酸の蓄積を抑える働きをするBCAAは、運動を支える大切な役割を担っているといえます。

●筋肉を維持する効果 BCAAは人間の筋肉たんぱく質中に約35%含まれており、筋肉をつくる上でとても重要なアミノ酸です。また、BCAAはたんぱく質の合成を促して、筋肉の分解を抑制する働きがあります。 特に激しい運動をした後は、筋肉をつくっているたんぱく質が傷つくので、その後の筋肉修復の際にBCAAが効果的であることが報告されています。
BCAAの中でもロイシンは特に傷ついた筋肉の回復に働きかけます。運動でダメージを受けた筋肉を回復させ、より強い筋肉を目指すには、BCAAをはじめとするアミノ酸の摂取と適度な休憩、そしてバランスの良い食事が肝心です。 【2】【4】【6】【7】



●脳が感じる疲労を緩和する効果
BCAAは脳が感じる疲労を軽減する働きがあるといわれています。脳内にセロトニンという物質が増えると、疲労を感じるようになります。BCAAの血中濃度が高まると、セロトニンの生成が抑制され、脳の疲れが抑えられます。

●肝臓を保護する効果
肝臓病患者ではBCAAの合成量が低下することが知られています。BCAA には、肝臓の栄養状態を改善し、肝臓の健康をサポートする働きがあるので、BCAAを意識した食事を摂ることは、肝臓病や肝臓移植後の手術後の回復に役に立ちます。【5】【9】【10】

●運動能力を向上させる効果
運動時のエネルギー源となるグリコーゲンが不足すると、エネルギーの不足を補うために、筋肉のたんぱく質の分解が起こります。そのため、一定の筋肉量を維持するためには、普段の食事やサプリメントなどからBCAAをしっかりと補っておく必要があります。理想的な摂取バランスは、バリン:ロイシン:イソロイシン=1:2:1といわれています。
また、運動後はエネルギー源を蓄えるためには、炭水化物をしっかり摂取することも大切です。
BCAAを摂ることで、筋肉増強の他にも、試合競技中の反射神経が10%改善されることも報告されています。【8】【11】

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BCAAは食事やサプリメントで摂取できます

BCAAを含む食品

○豆腐などの大豆製品
○牛肉、豚肉、鶏肉などの肉類
○サンマ、マグロなど魚類
○チーズ、牛乳などの乳製品

こんな方におすすめ

○スポーツをする方
○運動能力を向上したい方
○体力を増強したい方
○筋肉を強化したい方
○運動時の疲労を回復したい方
○成長期のお子様

BCAAの研究情報

【1】BCAAは母体の乳腺の乳汁合成を促進し、新生児の生存率や成長を促進します。赤ちゃんが健康に育つために役立つ栄養素といわれています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22652809

【2】強い筋肉トレーニングを実施する際の筋肉損傷をBCAAが防ぐことがわかりました。これはBCAAのタンパク質合成能力によるものと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22569039

【3】BCAAにはインスリン抵抗性改善に役立つ可能性があり、メタボリックシンドロームの予防に注目されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22560213

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参考文献

・「日経ヘルスサプリメント辞典第4版」(2004、編集日経ヘルス/日経BP社)

・「栄養の基本がわかる図解辞典」(2011、監修中村丁次/成美堂出版)

・「栄養の教科書」(2012、監修中嶋洋子/新星出版社)

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