本文へ


わかさの秘密トップ > 成分情報 > チョコレート

作成日 2014年08月02日
更新日 2014年08月22日

チョコレート

chocolate

チョコレートは世界中で子どもから大人まで、幅広く親しまれているお菓子です。エネルギー源として即効性も高く、緊急時の食料としても採用されています。またチョコレートにはカカオポリフェノールが含まれているため生活習慣病を予防する効果やストレスをやわらげる効果が期待できます。

チョコレートの健康効果
◎ガンを予防および抑制する効果
◎ストレスをやわらげる効果
◎コレステロール値を下げる効果

目次

チョコレートとは

●基本情報
チョコレートは子供から大人まで嫌いな人はいないくらい、代表的なお菓子として親しまれており、日本では一人あたりの年間チョコレート消費量が約2kgとなっています。ヨーロッパの中でもスイスはチョコレートの消費が特に多く、一人あたりの年間約10 kgを消費しています。英国でも砂糖菓子とチョコレート菓子の合計売り上げが、お茶や新聞、パンの売り上げよりも上回っているなど、チョコレートは世界中で愛されています。

●チョコレートの種類
ブラックチョコレートは、1847年に世界で初めて製造されたチョコレートです。主に砂糖、カカオニブ、ココアバターからできています。暗褐色で甘みを抑えて苦味が強く、カカオ本来の味と香りがします。
ブラックチョコレートの製造から約30年後の1875年に開発されたのが、ミルクチョコレートです。砂糖、ココアバター、カカオニブ、脱脂粉乳からつくられます。チョコレートというとミルクチョコレートのことをいうこともあるほど、現在世界で人気があるのが、ミルクチョコレートです。
ホワイトチョコレートは、1930年に初めて製造され、砂糖、粉乳、ココアパウダーから作られました。チョコレートの保存効果は主に、カカオの褐色原料に含まれているため、ミルクチョコレートに比べると保存性がありません。またチョコレート特有の味と香りはなく、ポリフェノール類や繊維分もほとんど含まれません。

●チョコレートの歴史
チョコレートの原料であるカカオの最古の農園は、600年にマヤ人によって作られたとされています。その後ヨーロッパ人がアメリカ大陸を発見した時には、カカオ豆は飲料の原材料や貨幣としても使用されていました。カカオ豆から作られる飲料は「ショコラトル」と呼ばれ、カカオ豆を粉砕したものをこねて塊にし、冷水と混ぜた後にバニラや香辛料、はちみつなどを加え、泡立てたものが親しまれていました。アステカのモンテスマ帝王はこの飲料を1日に50杯も飲んでいたといわれています。その後ヨーロッパに伝えられたこの飲料は消化薬としても用いられたといわれています。しかし味は、万人に好まれるものではなく、ローマ法王があまりにもまずいため、「この飲料は一気に飲み干すものだ」と言っていたそうです。
食べる板チョコレートの製造はイギリスのフライ社で始まりました。当時製造されたチョコレートは今のブラックチョコレートで、カカオニブに精製ココアバターと砂糖を加え固形化したものでした。
日本で初めてチョコレートが製造されたのは1878年で、当時は高級菓子とされていました。しかし原料のカカオやチョコレートの輸入自由化で、お菓子メーカーがテレビコマーシャルを大きく放映したこともあり、チョコレートは一般的なものとして親しまれるようになりました。

<豆知識>チョコレートとバレンタインデー
欧米では、2月14日のバレンタインデーに女性から男性にプレゼントをして愛の告白をするという習慣がありました。実際に贈るものはチョコレートに限ったものではなかったのですが、菓子メーカーがチョコレートを贈ると宣伝し、これをメディアも取り上げたことから、チョコレートのプレゼントが急増しました。今では、一年間の総チョコレート販売量の約2割が、1月中旬から2月上旬に集中しているそうです。

●チョコレートと虫歯
チョコレートに含まれるココア粉末中には口内細菌のソブリナス菌による虫歯の発生を抑える成分が含まれてたり、他の甘いお菓子と比較して、虫歯になりにくいという研究結果も報告されています。またチョコレートにはショ糖が約50%含まれていますが、最近では低カロリー、歯にやさしいチョコレートなどが考えられており、糖代替物の開発も進められています。ただしチョコレート自体に虫歯予防効果があるわけではないので、食べすぎると糖分の摂りすぎで虫歯になりやすくなります。

●チョコレートの効果
チョコレートは運動時の疲労回復と栄養補給に効果的です。海や山で遭難した時に一枚のチョコレートを何日も食いつないで救助されたという例もあるほど、即効性も高く、エネルギーや栄養源として役に立ちます。チョコレートはたんぱく質、炭水化物、脂質、ミネラルを含んでいます。またミルクチョコレート100gには、健康維持に必要な銅の50%が含まれています。
チョコレートにはさまざまな効果がありますが、脂質や糖分の過剰摂取の問題があるので、1日の摂取量は板チョコ1枚以下が理想的といえます。おやつや食後のデザートとして、コーヒーやお茶と一緒に軽くつまむ程度に摂取しましょう。

このページのトップへ

チョコレートの効果

●ガンを予防および抑制する効果
チョコレートの原料であるカカオマスにはカカオマスポリフェノールが含まれており、がんを予防する効果があります。
赤ワインや緑茶 に比べてチョコレートはポリフェノールを豊富に含んでおり、100g中に800mg含んでいます。さらに成人男性を対象にした実験では、カカオマスポリフェノールの一種であるエピカテキンの、約30%が体内に吸収され、抗酸化作用[※1】も確認されています。またがんは変異原物質が特定の遺伝子の突然変異を起こすことがきっかけで発生すると考えられていますが、試験管内に変異原物質と同時にカカオポリフェノールを加えると、遺伝子の突然変異が抑制されたという報告がされています。

●ストレスをやわらげる効果
チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには、ストレスをやわらげる効果が期待できます。ストレス状態にあるラットにカカオポリフェノールを摂取させて、脳内神経伝達物質を測定すると、ストレスに適応することがわかりました。また、カカオに含まれるカフェインの一種であるテオブロビンには神経を鎮静する働きや精神をリラックスさせストレスをやわらげる働きがあります。

●コレステロール値を下げる効果【1】【2】【3】チョコレートにはカカオバターが比較的多く含まれています。そのカカオバターの主成分であるステアリン酸[※2】は不飽和脂肪酸ではありますが、コレステロール値を低下させる効果があります。そのため高脂血症[※3】を予防に効果的です。さらにカカオポリフェノールは動脈の繊維にコレステロールがたまったり、LDLコレステロール[※4】が酸化され、動脈硬化[※5】になるのを抑制する効果も期待できます。またステアリン酸は、体内への吸収率が低く、低カロリーのため、他の種類の脂肪を摂取したときよりも太りにくいといわれています。

[※1:抗酸化作用とは、たんぱく質や脂質、DNAなどが酸素によって酸化されるのを防ぐ作用です。】
[※2:ステアリン酸とは、生体内に見られる高級飽和脂肪酸の一種のことです。】
[※3:高脂血症とは、血液中に溶けているコレステロールや中性脂肪値が必要量よりも異常に多い状態をのことです。コレステロールは過剰になると体に障害をもたらします。糖尿病と同様に自覚症状に乏しく、動脈硬化によって重篤な病気を引き起こすのが特徴です。】
[※4:LDLコレステロールとは、肝臓から血管にコレステロールを運ぶ機能を持った物質です。悪玉(LDL)コレステロール値が高くなると、動脈硬化の原因になるといわれています。】
[※5:動脈硬化とは、動脈にコレステロールや脂質がたまって弾力性や柔軟性がなくなった状態のことです。血液がうまく流れなくなることで心臓や血管などの様々な病気の原因となります。】

このページのトップへ


チョコレートはこんな方におすすめ

○生活習慣病を予防したい方
○ストレスをやわらげたい方

チョコレートの研究情報

【1】ダークチョコレートはNOX-2媒介して酸化ストレスをダウンレギュレートすることが知られている。本研究では、歩行時の酸化ストレスのダメージをダークチョコレートが下げることが分かった。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24990275

【2】食べ物と高血圧は非常に密接な関係があることが知られている。例えば、塩の摂取を控えることでその効果はある。その中で、ダークチョコレートは血圧を下げることが知られている。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25019018

【3】若い人を2郡に分けダークチョコレートを食べてもらい、血管への影響について確認を行ったところ、一日10gのダークチョコレートを食べていた群について血管の健康的な改善が認められた。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24982813

このページのトップへ

参考文献

・Stephen T.Beckett 著 チョコレートの科学 光琳
・Loffredo L, Perri L, Catasca E, Pignatelli P, Brancorsini M, Nocella C, De Falco E, Bartimoccia S, Frati G, Carnevale R, Violi F. (2014) “Dark chocolate acutely improves walking autonomy in patients with peripheral artery disease.” J Am Heart Assoc. 2014 Jul 2;3(4).
・Duman S. (2013) “Rational approaches to the treatment of hypertension: diet.” Kidney Int Suppl (2011). 2013 Dec;3(4):343-345.
・Pereira T, Maldonado J, Laranjeiro M, Coutinho R, Cardoso E, Andrade I, Conde J. (2014) “Central arterial hemodynamic effects of dark chocolate ingestion in young healthy people: a randomized and controlled trial.” Cardiol Res Pract. 2014;2014:945951

このページのトップへ