本文へ


わかさの秘密トップ > 成分情報 > コリン

作成日 2019年02月18日
更新日 2019年03月05日

コリン

Choline
コリン

コリンは、リン脂質と呼ばれる脂質の一種で、細胞膜の主要な構成成分です。体内では細胞膜や神経組織を構成するレシチンの材料とし存在しています。血管を拡張させて血圧を下げる神経伝達物質「アセチルコリン」として機能する他、記憶力を高めたり、肝機能を高める働きなどがあります。

コリンの健康効果
◎記憶力を高める効果
◎肝機能を高める効果
◎動脈硬化を予防する効果
◎血圧を下げる効果

目次

コリンとは?

●基本情報
コリンは、1998 年にアメリカ医学研究所の食品栄養委員会によって新しい必須栄養素と指定され、食事摂取基準 が定められた成分です。
体内では細胞膜や神経組織を構成するレシチンの材料として存在しており、胎児や新生児の成長には欠かせません。
コリンは、ホスファチジルコリン(PC)、スフィンゴミエリン(SM)、グリセロホスホコリン(GPC)などのリン脂質の一部で、細胞の脂質二重膜の構成成分です。
ヒトの体は約60兆個もの細胞からできており、体を作る細胞は、一つ一つが細胞膜と呼ばれるリン脂質の膜につつまれています。
コリンはリン脂質の構成成分として、脳神経系や血液、骨髄、心臓、肺、肝臓、腎臓、胃腸などの主要な細胞組織の膜に多く含まれています。
血管を拡張させて血圧を下げる神経伝達物質「アセチルコリン」として機能する他、記憶力を高める効果や肝機能を高める効果、動脈硬化を予防する効果などが期待されています。
最近は、神経伝達物質や記憶物質との関連から、認知症やアルツハイマー病に対する研究も行われています。


このページのトップへ

コリンの効果

●記憶力を高める効果
コリンは、記憶や学習に強く関係している神経伝達物質「アセチルコリン」のもとになる物質です。
コリンは体内に吸収されると脳まで届き、レシチンの構成成分の一つとして、脳内の神経伝達物質であるアセチルコリンをつくる材料になります。
脳内のアセチルコリン濃度は記憶保持や脳機能向上を左右しているともいわれており、認知症の過半を占めるアルツハイマー型認知症の原因の一つは、 アセチルコリンの減少だと言われています。
また、コリンそのものが脳の記憶形成を助ける働きがあると言われています。

●肝機能を高める効果
コリンは最初、脂肪肝を防ぐ成分として発見されました。
コリンは肝臓での脂質代謝に必要とされています。
肝臓の細胞であるクッパー細胞や多核細胞を増加させ、肝臓内のHDLコレステロールを増加させることも報告されています。

●動脈硬化を予防する効果
コリンは、リン酸、グリセリン、脂肪酸と一緒にレシチンを構成しています。
​動脈硬化の原因のひとつ に、血液中のコレステロールの増加が挙げられます。
​コレステロールが血管に付着するなどして血液の流れを悪化させることにより動脈硬化が起こります。
​本来は溶け合うことのない水分と脂肪分ですが、レシチンの水と油を混ざり合わせる性質によって、コレステロールが血液中の水分に乳化するようになります。
​血中のコレステロールをレシチンが溶かして、余分なコレステロールが血管壁に沈着することを防ぎ、細胞内や血液中でのコレステロール値を調整してくれます。 ​​​​
また、アテローム性動脈硬化症患者にコリンを補うと有意な死亡率の低下と血中コレステロール濃度の低下が認められました。

●血圧を下げる効果
コリンはアセチルコリンの材料になります。
​アセチルコリンには、血管を拡張させて血圧を下げる作用があります。
​アセチルコリンは、副交感神経の神経伝達物質として一般的に知られており、アセチルコリンがアセチルコリン受容体と結合することで作用を発揮します。
​アセチルコリン受容体の中でも、平滑筋や脳に存在する受容体M3に結合すると、血管平滑筋が拡張し、血圧が低下することが分かっています。 ​​​​​

​​

このページのトップへ

コリンは食事やサプリメントで摂取できます

コリンは水溶性ビタミン様作用物質であり、ヒトの体内でも生合成されます。広く存在し、食品を通じて摂取できます。

レシチンを多く含む食品

○卵黄
○レバー
○肉類
○緑黄色野
○酵母
○小麦胚芽

こんな方におすすめ

○記憶力を高めたい方
○肝機能を改善したい方
○動脈硬化を予防したい方
○血圧が気になる方

このページのトップへ

参考文献

・漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 講談社
・日比野英彦他 脂質系栄養素:コリンの普及に際し、アメリカの現状から J. Lipid Nutr. Vol.26, No.1(2017)
・中村丁次監修 最新版からだに効く栄養成分バイブル 主婦と生活社
・「栄養の基本がわかる図解辞典」(2011、監修中村丁次/成美堂出版)
・柘植治人 コリン発見の歴史と生理作用 ビタミン75巻8号 421-425(2001)


このページのトップへ