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わかさの秘密トップ > 成分情報 > カンカ

作成日 2014年10月22日
更新日 2015年01月09日

カンカ

Cistanche Tubulosa  カンカニクジュヨウ

カンカは、砂漠地域という厳しい環境の中でも花を咲かせ、実をつける生命力の強い植物です。
昔から健康長寿によいとしてスライスして鍋や茶、酒に利用されてきました。近年は研究が進み、血管拡張効果や疲労を改善する効果、更年期障害を改善する効果が期待できます。

カンカの健康効果
◎生活習慣病を予防する効果
◎アルツハイマー病を予防する効果
◎美白効果
◎更年期障害を改善する効果                  
◎疲労回復効果
 

目次

カンカとは?

   
●基本情報
カンカは、ハマウツボ科ニクジュヨウ属の寄生植物【※1】で、正確にはカンカニクジュヨウと言います。中国では砂漠のチョウセンニンジンとして知られています。原産地は中国やタクラマカン砂漠です。タクラマカン砂漠は世界で第二位の面積をもつ砂漠で、昼夜の寒暖差が激しく、嵐が吹き荒れるなど植物にとって非常に過酷な環境となっています。カンカは、そんな厳しい環境でも花を咲かせ、実をつけるという強い生命力を持っています。
カンカは巨大なつくしのような形をしており、高さ6mにもなるギョウリュウ科の植物であるベニヤナギの根の部分に寄生しています。このベニヤナギは、砂漠地帯の防風林、また黄砂を防ぐ防砂林として植えられている植物です。近年は、砂漠緑化事業のために植えられることもあり、カンカ栽培も広がりつつあります。
またカンカは、漢方として利用されるニクジュヨウと同属の植物としても知られています。近年、ニクジュヨウの採取が困難になってきていますが、ニクジュヨウと同等の効果、もしくは倍以上の効果があるとしてカンカが代替品として注目されています。

●カンカの利用
カンカは昔から健康長寿によいとして、食品として利用されてきました。カンカをスライスして羊肉と煮込み鍋にしたり、お酒やお茶に漬け込んで飲まれたりなど利用方法はさまざまです。
カンカは日本では、食品として区分されていますが、中国では、医薬品としてアルツハイマー病【※2】の治療に利用されています。カンカは現在、国内外で広く研究され、有効成分も解明されています。カンカの健康効果として血管拡張効果や疲労を改善する効果、更年期障害【※3】を改善する効果などが知られています。

<豆知識>カンカで長寿?!
カンカの原産地であるタクラマカン砂漠には、ホータンと呼ばれる地区があります。この地区は、100歳を超える人口が中国で最も多く、世界4大長寿郷の1つです。 ホータンに住む人々は昔から,過酷な環境で生き抜くためカンカを食べており、これが長寿の秘訣といわれています。

●カンカに含まれる成分と性質
カンカには主に、ポリフェノールの一種であるアクテオシドやエキナコシド、カンカノシドが含まれています。中でも、多く含まれているのは、アクテオシドやエキナコシドです。アクテオシドは、ビタミンCや赤ワインの数倍以上の強い抗酸化力をもちます。また近年の研究で、カンカノシドに血管の拡張作用があるといわれています。
またさまざまな健康効果が期待できるカンカですが、摂取によって特に重大とされる副作用などは報告されていません。

【※1:寄生植物とは、他の植物に寄生し栄養分を吸収して生育する植物のことです。その中でも葉緑素を持ち、自ら光合成を行うものを半寄生植物といいます。】
【※2:アルツハイマー病とは、脳の神経細胞が少なくなり脳が萎縮する病気のことです。記憶障害、失見当識、視空間失認などの症状が現れます。】
【※3:更年期障害とは、40歳代から60歳代の女性に起こりやすい症状です。女性ホルモンのバランスが乱れることによって、動悸、ほてり、イライラなどの症状が現れます。】


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カンカの効果



●生活習慣病を予防する効果
カンカ抽出物には、高血圧や高脂血症、糖尿病など生活習慣病を予防する効果が期待できます。
実際に、高塩分飼料で飼育された高血圧のラットを使った研究では、カンカ抽出物を投与することにより、血圧が低下したということが報告されています。
さらに血小板【※4】凝集の抑制作用も報告されており、これによる血液循環を改善も期待できます。【1】【4】

●アルツハイマー病を予防する効果
カンカから抽出された成分はアルツハイマー病を予防する効果が期待できます。
アルツハイマー病の発病は、まだ解明いない部分が多くありますが、一説にはアミロイドβという物質が大きく関わっているといわれています。これは、脳内でアミロイドβが凝集して沈着し、やがて神経細胞が死滅することから考えられています。
研究ではアミロイドβを誘導させた神経細胞に対して、カンカ抽出物がその損傷を防ぐという結果が報告されています。このことからカンカ抽出物が神経細胞を保護し、認知症を予防する効果があることが期待できます。さらにカンカ抽出物がラットの学習記憶力を改善させたという研究結果もあるため、記憶力改善効果も期待できます。【2】

●美白効果
カンカ抽出物には、美白効果が期待できます。
肌で活性酸素【※5】が発生すると、チロシナーゼが生成されはじめます。このチロシナーゼによってシミやそばかすなどの原因ともなるメラニンが生成されるのです。
カンカ抽出物には、チロシナーゼの活性阻害効果があることが示されています。このことから美白への効果が期待できます。

●更年期障害を改善する効果
カンカには更年期障害を抑制する効果があるといわれています。
更年期障害は、主に閉経前後の女性にみられ、動悸、イライラ、めまいや頭痛といった症状が起こります。
カンカにはこのような症状を改善する効果があります。実際に12週間カンカ抽出物を含む食品を摂取した閉経前後の女性に、更年期症状に関するアンケートをとると、10項目のうち8項目も改善がみられたという報告があります。

●疲労回復効果
カンカには疲労回復効果があります。
人間の疲労状態では、体内でさまざまな物質が変化し、疲労感として脳へ伝達するシステムがあります。
運動時には体内のグルコースを分解してエネルギー源として利用します。その際に発生する物質が乳酸【※6】です。乳酸が蓄積することが疲労としてあらわれてしまいます。
また血中で増加したトリプトファンというアミノ酸が脳内へ移動し、セロトニン【※7】に合成されることで疲労感が起こると考えられています。
カンカを含む食品を摂取すると、血中のグルコースや乳酸の上昇,脳内のトリプトファンやセロトニンの上昇の抑制がみられましたという報告があります。このことからカンカが疲労回復効果を示すことが期待されます。

【※4:血小板とは、血液に含まれる細胞の一種です。血管が傷ついた時に集合体になり、止血する役割を持ちます。】
【※5:活性酸素とは、普通の酸素に比べ、著しく反応性が増すことで強い酸化力を持った酸素のことです。ストレス、紫外線、喫煙などの要因によって体内で過剰に発生した場合、脂質やたんぱく質、DNAなどに影響し、老化などの原因になるとされます。】
【※6:乳酸とは、筋肉疲労の原因物質のことです。】
【※7:セロトニンとは、精神を落ち着かせる働きのある神経伝達物質のことです。】


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こんな方におすすめ


○血圧が高い方
○脳の健康を維持したい方
○美肌を目指したい方
○女性特有の病気(更年期、生理不順など)が気になる方
○疲労を回復したい方


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カンカの研究情報

【1】2型糖尿病モデルマウスに対してカンカの効果を調査したところ、カンカには空腹時と食後のグルコースレベルを顕著に下げる効果、ならびに高血糖や脂質異常症に対して予防する効果があることが示唆されたことから、カンカは生活習慣病予防に役立つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24095831

【2】アルツハイマーモデルマウスを使い、カンカの抽出物を使いアミロイドβへの影響を調べたところ、抽出液に多く含まれるエキナコシド、アクテオシドによりアミロイドβの蓄積が予防されたことから、カンカはアルツハイマー病予防に役立つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24968859

【3】カンカとフコイダン抽出液には、カンカは炎症関連物質の活性化を抑え、フコイダンは炎症細胞の侵入を妨げることで抗炎症効果を相乗的に示すことが示唆されました。カンカは抗炎症作用を持つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21476887

【4】マウスにカンカのエタノール抽出液を400mg/kgの量で与え、コレステロールトランスポーターの動きをmRNAレベルで解析を行ったところ、VLDLレセプターとP450SCCのmRNAの発現が増加していた。これらの結果よりカンカはコレステロール低下作用を持ち、高脂血症予防に役立つと期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19938221


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参考文献

・Xiong WT, Gu L, Wang C, Sun HX, Liu X. (2013) “Anti-hyperglycemic and hypolipidemic effects of Cistanche tubulosa in type 2 diabetic db/db mice.” Lab Anim Res. 2012 Jun;28(2):91-7.

・Wu CR, Lin HC, Su MH. (2014) “Reversal by aqueous extracts of Cistanche tubulosa from behavioral deficits in Alzheimer's disease-like rat model: relevance for amyloid deposition and central neurotransmitter function.” BMC Complement Altern Med. 2014 Jun 26;14:202.

・Kyung J, Kim D, Park D, Yang YH, Choi EK, Lee SP, Kim TS, Lee YB, Kim YB. (2012) “Synergistic anti-inflammatory effects of Laminaria japonica fucoidan and Cistanche tubulosa extract.” Lab Anim Res. 2012 Jun;28(2):91-7.

・Shimoda H, Tanaka J, Takahara Y, Takemoto K, Shan SJ, Su MH. (2012) “The hypocholesterolemic effects of Cistanche tubulosa extract, a Chinese traditional crude medicine, in mice.” Am J Chin Med. 2009;37(6):1125-38.

・国際カンカ研究会 
http://kanka-net.com/contents/

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