本文へ


わかさの秘密トップ > 成分情報 > しじみ

作成日 2013年07月25日
更新日 2014年05月15日

しじみ

freshwater clams

しじみとは二枚貝の一種で、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、うまみ成分などを豊富に含む栄養成分豊かな健康食です。しじみには、コレステロール値を下げたり、疲労回復、貧血予防効果があります。また、しじみに含まれるオルニチンは肝機能の保護作用や、アンモニアの解毒をする効果があり、二日酔いに効果的として注目を浴びています。

しじみの健康効果
◎肝機能を高める効果
◎美肌効果
◎貧血を予防する効果

目次

しじみとは

●基本情報
しじみとは、シジミ科シジミ属の淡水または汽水[※1]に棲む二枚貝の一種です。殻は約3.5㎝と小さく、色は暗褐色から漆黒色をしています。
日本で一般的にしじみというと、大きく分けてせたしじみ、ましじみ、やまとしじみが知られています。水産物としてよく取り扱われているのはやまとしじみです。
しじみにはカルシウムなどのミネラルビタミンB12ビタミンB2ビタミンAなどのビタミンが大変豊富に含まれています。またアミノ酸の一種であるオルニチンも多く含まれています。                                

●しじみの歴史
しじみには良質のアミノ酸とミネラルが豊富にふくまれているので、肝臓に良いと昔からいわれてきました。
「土用のしじみは腹ぐすり」といういい伝えがあるように、夏バテに効くとも昔からいわれています。

●しじみの生産地
日本におけるしじみの産地は全国に点在しており、やまとしじみは市場のほとんどを占めています。
有名な産地は島根県の宍道湖と青森県の十三湖で、どちらも淡水と海水が混じりあう汽水湖です。この二か所で全国のしじみ漁獲量の約半分にもなります。                    
せたしじみは琵琶湖水系の特産であり、しじみの中で最も美味しいとされています。かつては、滋賀県大津市の瀬田で大量に採れていました。
ましじみは、殻長3㎝に達し、本州から九州の河川に分布しています。寒しじみともいわれます。近年、外来しじみが日本の河川で繁殖したことにより、絶滅寸前に追い込まれています。

●海外のしじみ事情
日本では昔から肝臓によいといわれてきたしじみですが、韓国や台湾でも昔から食養生食材として愛されてきています。
台湾ではしじみのしょうゆ漬けが伝統料理として有名です。また韓国でもしじみの産地である河東(ハドン)や釜山(プサン)でもしじみの専門店が軒を列ねており、店内にはしじみの肝機能改善効果を紹介する張り紙などが多々見受けられます。

●しじみに含まれる成分と性質
しじみには私たちの体で重要な働きをしてくれるオルニチンが豊富に含まれています。
オルニチンとはアミノ酸の一種で、私たちの身体にも存在しており、血液に溶け込んだ状態で体内を巡り、アンモニアの解毒を担ったり、肝機能を保護するなど重要な働きをしています。
アミノ酸にはたんぱく質になるものとならないものがあり、多くのアミノ酸はたんぱく質になりますが、オルニチンはたんぱく質にならない遊離アミノ酸[※2]の一種です。
しじみにはオルニチンの他に、ヘモグロビン[※3]やミオグロビン[※4]などを構成し、また体内の酸素を運搬する鉄や、骨や歯の形成には欠かせないカルシウム、皮膚・髪・爪などの再生にかかわるビタミンB2、神経を保護する作用があるビタミンB12などが含まれています。
またうまみ成分のコハク酸なども含んでいます。
しじみは自然の恵みが生んだ、栄養成分豊かな健康食といえます。

●しじみの選び方
しじみは大ぶりで殻のつやがよく、色が濃いものが新鮮です。また、勢いよく砂を吐き出していたり、水中で触った時に口を勢いよく閉じるものが良いしじみです。また、しじみを調理前に一度冷凍すると生のしじみに比べて、オルニチンの量が7~8倍に増加するということがわかっています。

[※1:汽水とは、海水と淡水が混じり合った塩分のうすい水で、海岸近くの川や、海とつながった湖の水などのことをいいます。]
[※2:遊離アミノ酸とは、体内でアミノ酸が不足したときにすぐに補えるよう体内を循環しているアミノ酸のことです。]
[※3:ヘモグロビンとは、脊椎動物の赤血球に含まれる物質で、酸素を運搬する働きを持っています。]
[※4:ミオグロビンとは、筋肉のたんぱく質です血液中の酸素を筋肉に取り込む働きがあります。]

このページのトップへ

しじみの効果

●肝機能を高める効果
疲労のもととなると考えられているアンモニアを分解するのがオルニチンサイクル[※5]です。
しじみに含まれるオルニチンはそのオルニチンサイクルに働きかけてアンモニアの解毒を促進します。またミトコンドリアの働きを助けることで、肝臓全体の本来の機能を保つ役割を担っています。
疲れの原因であり独特の臭いをもつアンモニアを解毒することから、身体から発せられる疲労臭を低減させる効果が期待できます。
また、肝臓の働きを助けるメチオニン、解毒作用を高めるタウリンが豊富なうえ、肝臓を活性化させるグリコーゲンも含んでいます。エネルギー産生や糖新生[※6]といった代謝、有毒物質の解毒をスムーズにし、肝臓疲労や二日酔い予防、ひいては全身疲労を回復させることができると期待されています。
また、現代人の健康を害する要因として疲労と心のストレスは密接に関係しているといわれています。
しじみに含まれるオルニチンを摂取することで唾液中コルチゾール[※7]分泌量の上昇が抑制されたと報告されています。このことから精神的疲労感が改善されることがわかり、この結果からしじみに含まれるオルニチンをあらかじめ摂取することにより、心のストレスを軽減し、疲労を改善させる効果があると考えられます。【2】【3】【4】



●美肌効果
しじみに含まれるオルニチンには肌の生まれ変わりを促進する効果があります。オルニチンには成長ホルモンの分泌を促す働きがあり、新陳代謝を活発にする効果があります。新陳代謝が肌などで活発になると、古い角質が剥がれおち、新しい肌へと生まれ変わることができるため美肌に効果があると考えられます。【5】

●貧血を予防する効果
しじみに含まれる鉄は赤血球の血色素のヘモグロビンや筋肉のミオグロビンなどを構成する成分で、体内の酸素を運搬する重要な働きをしています。また、ビタミンB12は赤血球数を増やし貧血を予防する効果があります。
しじみは鉄とビタミンB12をレバー並みに含んでいます。どちらの栄養素も赤血球の形成や再生に必要な栄養素です。
このためしじみは貧血の予防に効果的です。

[※5:オルニチンサイクルとは、尿素回路とも呼ばれるもので、肝臓の細胞内にあって有毒なアンモニアを尿素に変換する代謝回路です。]
[※6:糖新生とは、乳酸や糖原性アミノ酸を原料として動物が体内で(グルコース)を合成することです。]
[※7:コルチゾールとは、ストレスにより分泌量が増加するホルモンのことです。]

このページのトップへ

しじみはこんな方におすすめ

○肝臓の健康を保ちたい方
○疲れやすい方
○美肌を目指したい方
○貧血でお悩みの方

しじみの研究情報

【1】しじみには抗炎症と組織保護効果があるとされています。しじみ抽出物のサプリメントをラットに飲ませたところ運動による筋肉のダメージ、炎症ストレス、肝損傷に対して改善がみられました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23531600

【2】しじみには昔から肝臓を保護する働きがあるとされています。ラットにしじみの抽出物と四塩化炭素を摂取させたところ、肝臓を保護する効果が見られました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20821820

【3】しじみなどにはL-オルニチンが多く含まれるとされています。400mgのL-オルニチンをアルコール摂取後にとることで、二日酔いの不快感を抑える効果があったという研究結果が報告されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23414576

もっと見る

このページのトップへ

参考文献

・佐藤秀美 イキイキ!食材図鑑 日本文芸社

・蔵敏則 著 食材図典 小学館

・吉田企世子 安全においしく食べるためのあたらしい栄養学 高橋書店

もっと見る

このページのトップへ