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作成日 2011年08月25日
更新日 2020年10月19日

ブドウ糖

glucose
グルコース

ブドウ糖とは、穀類や果実、はちみつに豊富に含まれる単糖の一種です。
身体のエネルギー源として重要な役割を果たしており、特に脳はブドウ糖が唯一のエネルギー源だといわれています。
ブドウ糖を摂取することで、脳に栄養が供給されるため、脳の活性化や疲労回復といった効果があります。

ブドウ糖の健康効果
◎集中力を高める効果
◎疲労回復効果

目次

ブドウ糖とは

●基本情報
ブドウ糖は自然界に最も多く存在する単糖の一種です。
ブドウ糖の名前は、ブドウに豊富に含まれていることからつけられたといわれています。
食品では、穀類やブドウ、バナナ、アンズなどの果物、はちみつなどに豊富に含まれています。
口の中に入れると舌の上で溶けるときに熱を奪うので、清涼感があります。
ブドウ糖の甘味は、砂糖(ショ糖)の甘味を1.0としたとき0.65~0.75といわれており、水に溶けやすい性質を持っています。
人間の体内では血液中に血糖として約0.1%存在しており、よく耳にする血糖値とは血中グルコース濃度のことを指します。
また、ブドウ糖は他の単糖と結合して以下のような少糖類や多糖類を構成します。

・ブドウ糖+果糖[※1]=ショ糖(スクロース)[※2]
・ブドウ糖+ブドウ糖=麦芽糖(マルトース)[※3]
・ブドウ糖+ガラクトース=乳糖(ラクトース)[※4]
・ブドウ糖+ブドウ糖+・・・・=デンプン、グリコーゲン[※5]

エネルギー源になる栄養素は三大栄養素である糖質、脂質、たんぱく質です。
運動時のエネルギー源は、一般的に運動を始めて15分までは糖質のみ、15分からは少量のたんぱく質も使われるようになります。30分以上運動を続けると脂質が使われ始めますが、糖質がなければ脂質も十分にエネルギーとして活用できません。
​特に脳はブドウ糖が唯一のエネルギー源で、1日に約150gのブドウ糖を使って、脳は活動しています。

●ブドウ糖の代謝
ブドウ糖は植物の光合成によってつくられます。穀類やいも類はブドウ糖をデンプンという形で蓄えています。
​人間はこのデンプンを摂取し、唾液に含まれる消化酵素によってブドウ糖に分解して体内でエネルギーにつくり替えます。
​分解されたブドウ糖は小腸から吸収され、肝臓や血液に入りエネルギー源になります。
体内に入ったブドウ糖は酵素によりピルビン酸に分解され、少量のエネルギーが発生します。
​このエネルギーは激しい運動などで酸素不足のときなどに使われます。
ピルビン酸に分解されたあと、さらに酵素によってアセチルCoAに変わります。
​アセチルCoAはエネルギーの産生回路であるTCA回路(クエン酸回路[※6])に入り、クエン酸が発生します。
​このクエン酸が酸素と反応することにより、水と大量のエネルギーが発生します。

●血糖の調節
空腹時になると血糖は70~110mg/dlに維持されています。
​食事をすると、15~30分で120~150mg/dlに上昇し、約3時間後には正常の値に戻ります。
ブドウ糖が過剰に血液中に存在し血糖値が高くなると、インスリンというホルモンがブドウ糖をグリコーゲンという形にして肝臓に蓄えるよう促しますが、人間の体には糖質は200g程度(エネルギーで換算すると約1800kcal)しか貯蔵できません。
​そのため、グリコーゲンに貯蔵してもなお血糖値が高い場合は、余分なグルコースは脂肪に変わり、体内で蓄積されます。
また、血糖値が低くなるとグルカゴン、アドレナリン[※7]、副腎皮質ホルモン[※8]といったホルモンが、貯蔵していたグリコーゲンの分解を促してグルコースを血液中に放出します。
​このように、肝臓が必要に応じて、血糖値の調節してくれているおかげで、人間はいつでも一定のエネルギーを出すことができているのです。

●ブドウ糖の欠乏
血糖を維持することは生物の生命維持にとって不可欠です。
​そのため、血糖を維持するために糖質以外のピルビン酸や乳酸[※9]、グリセロール、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸などからグルコースを合成する糖新生という働きがあります。​この働きは主に肝臓で行われ、一部は腎臓で行われます。

[※1:果糖とは、フルクトースとも呼ばれる糖の一種で、単糖のひとつです。]
[※2:スクロースとは、糖の一種であり、砂糖の主成分です。ブドウ糖と果糖が結合して生成されています。]
[※3:マルトースとは、麦芽糖とも呼ばれる水飴の主成分です。]
[※4:ラクトースとは、乳糖とも呼ばれる糖の一種です。母乳や牛乳などに含まれています。]
[※5:グリコーゲンとは、糖がたくさんつながり、多糖類となった状態で肝臓や筋肉に貯蔵されている物質のことです。グリコーゲンはエネルギーが足りなくなった際にブドウ糖に変化するため、エネルギー源として大切な役割を持っています。]
[※6:クエン酸回路とは、体内に入った食物を燃焼させエネルギーをつくり出す、一連の流れのことです。]
[※7:アドレナリンとは、副腎髄質から分泌され、血糖を上昇させるホルモンです。]
[※8:副腎皮質ホルモンとは、副腎皮質から分泌されるホルモンのことです。代表的なホルモンに、コルチゾールやアルドステロンがあります。]
[※9:乳酸とは、筋肉疲労の原因物質のことです。]

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ブドウ糖の効果

●集中力を高める効果
脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖は、脳を活性化させ、集中力や記憶力を高める効果があります。
睡眠中でも体は休んでいますが、脳ではエネルギーが消費されています。
そのため、朝にはブドウ糖はほとんどなくなっているといわれています。
朝食をしっかりと摂ることでブドウ糖が補給されるので、脳の活性化につながります。
また、エネルギーがつくられると同時に熱も発生するため、体温上昇効果も期待できます。
研究によると、朝食を食べるグループと食べないグループに分けて学業成績との関連を調べたところ、朝食を食べたグループの方が学業成績が良かったという結果も出ています。
このことからも、毎朝朝食を摂り、しっかりとエネルギーを補うことで脳の活性化ができると考えられます。
また、空腹になると人間はイライラしてしまう傾向があります。
これは血糖値が低くなり、脳のエネルギー源が不足になるためともいわれています。【1】【2】【4】

<豆知識>よく噛むことで記憶力アップ
白米やパンなどに含まれるデンプンは、唾液に含まれる消化酵素によってブドウ糖に変換されます。
​白米を長く噛んでいると甘く感じるのはこのためです。
​たくさん噛むと脳の血流量が増えることで脳も活性化し、唾液の分泌量も増加しするため消化がよくなるという効果もあります。

●疲労回復効果
ブドウ糖などの糖質が不足すると身体が疲れやすくなってしまいます。
​このような状態では疲労がたまるばかりになってしまうため、脳がエネルギー不足にならないように3度の食事からしっかりと栄養を補うことが大切です。【2】【3】【6】【7】

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ブドウ糖は食事やサプリメントで摂取できます

ブドウ糖を含む食品

○白米
○パン
ブドウ
バナナ
○アンズ
はちみつ

こんな方におすすめ

○脳を活性化したい方
○集中力や記憶力を向上させたい方
○疲労を回復したい方

ブドウ糖の研究情報

【1】欠食による空腹が、疲労の自覚症状に及ぼす影響を把握するために看護学生にアンケート調査を実施しました。
実習のみの日に、朝食を摂取していた学生は42人で、授業後「目がつかれる」という自覚症状のみが増強傾向を示しました。
朝食を摂取していなかった13人には、授業後「気がちる」「いらいらする」という自覚症状に増強傾向がみられました。
学生が朝食を摂取している場合には、長時間座って講義を聞いている方が苦痛を感じており、自覚症状が増強していました。
しかし、朝食を摂取していない場合には、よりエネルギーを消費する実習の授業の時に空腹の影響がみられ、精神的に授業に集中できなくなっている様子が認められました。
http://www.kawasaki-m.ac.jp/soc/mw/journal/jp/2004-j14-1/j15_sekido.pdf

【2】100~150gのラットを3時間強制遊泳させた後、2g/kgのブドウ糖を与えた結果、肝グリコーゲンの上昇ならびに血糖値上昇がすぐに起こりました。ブドウ糖はショ糖に比較して短時間で吸収されることを考えると、ブドウ糖は短時間運動におけるエネルギー補給源としてすぐれていると考えられています。
http://ci.nii.ac.jp/naid/110001927544

【3】活動的な11名の男性(VO2max 49.0±1.7ml/kg/min)に運動開始15分前にブドウ糖(1g/kg)、またはプラセボを摂取させ、疲労困憊にいたるまでランニングを実施させました。ブドウ糖摂取群は、15分後に血糖値、インスリン濃度が最高値に達し、運動開始後に低下し、運動終了時にはグルコース摂取前との差は認められなくなりました。グリセロール濃度は運動開始30分から運動終了後までプラセボ群で低く、遊離脂肪酸濃度も運動開始45分から運動終了時まで低いことがわかりました。運動開始15分前にグルコースを摂取することで活動筋へのグルコース供給が増加し、長距離走のパフォーマンスを向上させる可能性が考えられました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18461096

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参考文献

・堀口美恵子 栄養学 食と健康 三共出版

・伏木亨・吉田宗弘 基礎栄養学 光生館

・奥田弘道監修 健康・栄養食品事典 機能性食品・特定保健用食品2004-2005改訂新版 東洋医学舎

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