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わかさの秘密トップ > 成分情報 > 山査子(さんざし)

作成日 2011年12月02日
更新日 2015年11月11日

山査子(さんざし)

hawthorn

山査子は、バラ科サンザシ属の赤い実の植物です。生食のほか糖果、蜜煮はとくに好まれ、乾果はとろ火で煮詰めて飲むと消化を助けます。生薬としても用いられ健胃薬として胃の調子を整えてくれます。きれいな花や実をつけるため、日本では植物園や庭園にも植えられ、誰しも一度は見たことのある植物です。

山査子の健康効果
◎胃の健康を保つ効果
◎老化を防ぐ効果
◎血流を改善する効果

目次

山査子(さんざし)とは

●基本情報
山査子は中国・ヨーロッパに原生する植物です。北半球に広く分布し、その種類はおよそ1000種類ともいわれます。多くが食べることが可能で、生食や蜜煮、乾果が好まれ、ドライフルーツなどとしても食卓に並びます。
中国では漢方として珍重され、副作用のない上薬として認められています。
甘酸っぱくて美味しいので、山査子の産地では貴重なビタミンミネラルの供給源として日常的に食べられています。日本にも古くから持ち込まれ、庭園に植えられるほか、盆栽の素材として好まれてきました。

●山査子の種類
中国原産で主に胃の調子を整える生薬として使われてきたオオミサンザシ、ヨーロッパで血液の健康を保つハーブとして注目されているセイヨウサンザシなどがあります。アメリカではハウソーンと呼ばれるなど、世界中で愛用されてきた様々な歴史と伝統を持ちます。

●山査子の歴史
中国ではさかのぼること約2000年前から書物にも登場し、命を養う不老長寿の薬として分類されています。中国北・南部を原産とする低木植物として有名で、現在では広い土地に植えられています。
またヨーロッパではバラ科の植物として名高く、サクランボよりも少し大きな実をつけます。
ヨーロッパではメイフラワーと呼び、アメリカではハウソーンと呼ばれます。
古代ギリシャより神聖なる木として崇拝されていた山査子はお祝い時の縁起物として、小枝を花嫁のかんむりに飾ったり、屋内に飾れば厄除けになるともいわれてきました。
日本では漢方薬として古くから用いられてきました。鑑賞用としても重宝され日本庭園によく植えられています。北原白秋の歌「この道」でも山査子が歌詞に登場し昔から身近な存在であったことがうかがえる植物です。

●山査子の特徴
山査子は落葉性の低木です。枝は分枝が非常に多く小枝が変形したとげもあります。
落葉樹、常緑樹などの種類があり、花は春開き、白い5枚の花弁、20本余りの雄しべ、3~5本の雌しべをもちます。果実は小さく、秋に熟すことが特徴です。収穫3~4日で肉質が軟化し芳香が出ます。鮮やかな深紅色が魅力で姫りんごのような果実を結ぶことが特徴です。

●山査子の用途
日本には江戸時代に伝わったとされ、薬用としての利用が多くありました。
現在は生薬としての使用だけでなく、お酒やお菓子、ドライフルーツなどに用いられており、食品としても文化の長い植物です。
ドライフルーツは果実をつぶして、砂糖や寒天などと混ぜ、棒状に成形してからスライスしたものが一般的です。中国では薄くスライスした後に、丸めて酢豚のような料理に入れることもあります。
また菓子にも利用され、蜜煮したものを竹串などに刺してりんご飴のような駄菓子として街角でも売られています。
日本ではきれいな花や実をつけるため、植物園や庭園でも植えられ盆栽の素材としても親しまれています。

●山査子を摂取する際の注意点
胃酸の分泌を促進する働きがあるため、胃酸過多や胃潰瘍を持っている方は使用しないようにしましょう。

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山査子(さんざし)の効果

●胃の健康を保つ効果
山査子は生薬として健胃、消化薬など消化不良や食欲不振防止に使われています。つまり山査子の働きとして、胃酸の分泌促進によって消化不良を改善し、胃の負担を軽くします。
また抗菌作用や血管を広げる働きも認められており、トータルで胃の健康をサポートします。【1】



●老化を防ぐ効果
山査子は活性酸素を除去するポリフェノールを含みます。
ポリフェノールは植物の外皮に含まれ、強力な抗酸化作用を発揮します。肉やバターを多く摂っているフランスの人々が赤ワインのポリフェノールのおかげで虚血性心疾患にかかる人が極端に少なくなっている、という「フレンチパラドックス」はあまりにも有名な話です。同じ働きをするビタミン類よりもパワーは強力といわれ、細胞の老化を遅らせ、老化防止に働きます。
山査子に含まれるポリフェノールの抗酸化作用により、若々しい細胞を保ちます。【1】

●血流を改善する効果
山査子は血中コレステロールを抑え、高脂血症・動脈硬化に効果を発揮します。血液がサラサラでないとコレステロールや中性脂肪が血管の内側に溜まったり次第にひび割れて、血管がもろくなってしまいます。
そこで山査子はスムーズな血液の循環をサポートし健康維持に役立ちます。【2】

●心を落ち着かせ、リラックスさせる効果
山査子は中枢神経にはたらきかけ、不安を和らげ睡眠を改善するはたらきを持つことが知られています。また同じ作用により、鎮痛鎮静作用を持つと考えられています。
山査子は心を落ち着かせ、リラックスさせるはたらきにより心の健康をサポートします。【3】【10】

●認知症を予防する効果
認知症の原因の一つとして低血圧が知られています。
山査子は交感神経に働きかけ血圧を一時的に上昇させることにより、認知症を予防するはたらきがあるという研究も報告されており、山査子の機能性が注目されています。【6】【7】

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山査子(さんざし)はこんな方におすすめ

○胃の健康を保ちたい方
○消化を促進したい方

山査子(さんざし)の研究情報

【1】ラットを対象に、山査子抽出物を50, 100, 200mg/kg の量で投与したところ、消炎鎮痛作用ならびに浮腫予防作用が見られたほか、エタノールによる胃潰瘍が緩和されました。また抗酸化作用を持つほか、黄色ブドウ球菌や枯草菌などに対する殺菌作用も持つことから、山査子は健胃効果、消炎鎮痛作用、抗酸化作用ならびに殺菌効果を持つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18698794

【2】山査子の葉抽出物を100mg/kg の量で4週間摂取させたところ、L-NAME誘発高血圧が緩和されたことから、山査子が高血圧予防ならびに生活習慣病予防効果が期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16397846

【3】高血圧患者36名を対象に、山査子抽出物を1日当たり500mg またはマグネシウム 1日あたり600mg の量で10週間摂取させたところ、山査子摂取患者で安静時拡張期が改善し、また不安が軽減したことから、山査子は高血圧予防効果ならびに抗不安作用を持つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11807965

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参考文献

・食材図典 小学館

・工藤秀機 蒲池桂子 栄養を知る事典 日本文芸社


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