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作成日 2011年08月25日
更新日 2016年03月01日

ハーブ

Herb

ハーブとは、人々の暮らしに役立つ「香りのある植物」のことです。料理の味付けや香り付けに使用したり、ハーブティーとして飲用されます。また、ポプリや精油といった香りの効能を利用した使用方法もあります。健康維持、疾病予防や治療などに用いるものをメディカルハーブと呼び、多様な成分がバランス良く働いて心身の調和を図ります。

ハーブの健康効果
◎リラックス効果
◎リフレッシュ効果
◎睡眠を促す効果
◎胃腸の機能を高める効果
◎風邪の症状を緩和する効果
◎月経前症候群 (PMS)の症状を緩和する効果
◎冷え症を改善する効果
◎美肌効果
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目次

ハーブとは?


●基本情報
ハーブ(Herb)の語源は、ラテン語で草を意味するHerba(ヘルバ)に由来しています。ハーブは、料理やポプリなどのクラフト、染料やガーデニングなど多岐に渡って使用されており、人々の暮らしに役立つ「香りのある植物」のことを指します。
香りや味を楽しむ一般的な嗜好品としてのハーブとは異なり、病気の予防や治療、そして健康増進をサポートしてくれる効果・効能を持った植物のことを「メディカルハーブ」といいます。
ハーブは古来より、伝統的に薬用・食用・香料・染料などに用いられ、その効果は現代においても認められており、自然療法のひとつとして注目を集めています。
ハーブは多くの場合、欧米で使用されている種類を示すことが多いのですが、日本に普及しているシソやどくだみ、ショウガやにんにくなどもハーブと考えることができます。

●ハーブの歴史
ハーブの歴史は古く、紀元前の古代エジプト時代にまでさかのぼります。古代エジプト時代には、すでに医療用の薬草として利用されており、ミイラの防腐剤として使用していたという記録が残っています。
その後、古代ギリシャでは、医学の父と呼ばれるヒポクラテスが、ハーブを利用してたくさんの人々の病気やけがを治療してきたといわれています。ヒポクラテスは、400種類ものハーブの薬効と、病気やけがの症状に対するハーブの処方箋を書き残しています。
そして、ハーブは古代ローマ帝国へ伝えられ、国の侵攻により戦地で戦った兵士の傷や病気を治療する薬としてヨーロッパ全土へ広まりました。
中世ヨーロッパでは、王侯貴族たちの嗜好品としてハーブティーが日常的に飲まれるようになりました。
時代を重ね、ハーブはアメリカやアジアへと伝わり、世界各地に広く伝わっていきました。

●ハーブの種類
・料理に用いられるハーブ
ハーブは古くからフランス料理に欠かすことのできないスパイスとして使用されているものもあります。セージは肉特有の臭みを消す効果があるため、ソーセージやハンバーグをつくる際に欠かすことのできないハーブです。また、魚の生臭さを消ししてくれるため魚介のスープをつくる時のブーケガルニ[※1]に不可欠なフェンネルや、スパイシーでほんのり甘味のある香りパスタやピザによく合うがバジルなどが多くの料理に用いられています。

・香りを楽しむために用いられるハーブ
ハーブは生のまま香りを楽しむだけでなく、ドライハーブにしたり、ポプリに加工して長く香りを楽しむことができます。通常ポプリは、蓋のない容器に入れ、部屋に香りを発散させて楽しみますが、袋に入れてサシェ(匂い袋)としてタンスの中に入れることでも香りを楽しむことができます。コロンや香水などに比べてハーブの自然な香りになることが特徴です。ガラス容器などで保存すると、香りと美しさの両方を楽しむことができます。

・美容に用いられるハーブ
日本ではユズや菖蒲(しょうぶ)、ヨモギなどを風呂に入れ、健康を維持する習慣があるように、西洋でもカモミール、ラベンダー、ローズヒップなどを風呂に入れて利用しています。
お好みのハーブを、成分がお湯に溶け出すよう、風呂にお湯を張る時からハーブを入れておきます。ハーブの香りを吸い込むことで心身共にリラックスができ、ストレスをやわらげます。ハーブの成分が血行を良くし、全身をリラックスさせて肌につやを与えてくれるため、冷え性緩和や疲労回復にも効果があります。
カモミール・ラベンダー・レモングラスなどにはリラックス効果、バジル・セージ・ミントには肌を引き締める効果、ローズヒップにはしわを防止する作用があるといわれています。

●ハーブの薬効成分
植物は、光合成によってブトウ糖をつくり、炭水化物や脂質を生合成[※2]します。また、根から窒素を取り込んで、アミノ酸やたんぱく質を生合成し、植物自身が生きていくために必要な物質をつくり出しています。その生合成の過程で、ファイトケミカル(植物化学成分)と呼ばれる様々な化学成分が合成されます。これがメディカルハーブの有効成分となるのです。この有効成分はひとつの植物に対して数百におよび、いくつかのグループに分けられます。
①精油
エッセンシャルオイルともいわれ、無数の異なった化合物からできており、それらの組み合わせによってハーブ特有の香りや味が決まります。精油はハーブ薬としての摂取、マッサージや香りを楽しむなど、様々な方法で取り入れることができます。浸透が速く、消化器系・呼吸器系・循環器系・泌尿器系には特に速やかに浸透します。
香りのよい精油による療法はアロマテラピーと呼ばれ、精油を使用したマッサージを行うことが多いです。精油には殺菌、抗菌作用のある物質が含まれ、多くの感染症を撃退する免疫力を高めます。それぞれのハーブによって抗酸化作用や鎮静、鎮痛、鎮痙、抗炎症、抗不安など、多様な作用をもたらします。
②タンニン
渋みの成分であり、収れん作用[※3]をもたらします。皮膚にあるたんぱく質の一種であるアルブミンと身体の粘膜を結合させる働きを持っているため、病気に対して抵抗力のある不溶性の保護層をつくります。タンニンには治癒効果もあるため、切り傷やけがには湿布として、下痢や消化管の炎症には内服薬として用いられます。
③苦味質
苦みを感じさせる成分で、消化器官に働きかけ、胃や腸の消化液や酵素の分泌を促し、消化促進、強肝[※4]、利胆[※5]、緩下(排便)作用をもたらします。
④粘液質
植物に含まれる香りの良いジェル状の液体です。水分を吸収すると膨張し、粘滑保護作用と皮膚軟化作用を持つ粘液液体となり、消化管や皮膚を保護膜で覆ってかゆみや炎症をやわらげます。
⑤サポニン
界面活性作用[※6]があり、水と混ぜると石鹸のように泡立ちます。抗炎症作用、利尿、血管保護および血流を促進し動脈硬化の予防・改善など、様々な作用があります。
⑥アントラキノン
黄色い配糖体[※7]で、大腸のぜん動運動[※8]を刺激して便通を良くする効果があります。
⑦フラボノイド
植物の葉や花の黄色やオレンジの色素成分です。鎮静、鎮痙、発汗、殺菌、利尿、緩下(排便)作用や、代謝[※9]の向上や高血圧予防など様々な作用があります。

●ハーブの働き
ハーブは食物とよく似ていて、多くの場合区別することができません。はっきりとした効果を表す薬効成分に限らず、ハーブには何らかの薬効が含まれています。滋養に富み、治療効果のあるビタミン、ミネラル、微量元素といった様々な成分を含んでいます。その中でも特に薬効が高く、民間療法や治療に用いられるものは「メディカルハーブ」と呼び利用されています。薬効成分には、精油、タンニン、粘液、苦味質、フラボノイドなどが含まれます。ハーブに含まれる多様な有効成分が作用することによって相乗効果を発揮します。
相乗効果には、ひとつのハーブに含まれる別々の成分が同じ作用を持っていて効果が増す場合と、とある成分の作用を別の成分が補うというパターンの2つがあります。

・別々の成分が同じ作用を持っている相乗効果の例
エルダーフラワーの利尿作用には、有効成分であるフラノボイドとカリウムの利尿作用が相乗的に働いています。

・成分の作用を別の成分が補う相乗効果の例
ジャーマンカモミールは多くの作用を持っています。胃痛緩和に利用する場合には、胃の修復とストレス解消に効果があります。カマズレンなどによる消炎作用に加え、気分をリラックスさせる芳香成分を含んでいるためです。

●ハーブを摂取する際の注意点
ハーブは正しく取り入れていけば副作用はなく、安全性の高いものですが、医師への相談が必要な場合もあります。4歳以下の子どもの場合、特定のハーブ医療は医師の助言がない限り控えてください。また、ハーブの中には子宮収縮を引き起こすものがあるため妊婦および授乳中の母親の使用は避ける必要があります。持病などで治療薬を服用されている方は、ハーブと併用すると弊害が起きる場合もありますので、使用する前に医師への相談が推奨されています。

医薬品のように種類ごとに使用目的が決まっているわけではなく、それぞれのハーブごとに特性があります。自分の症状に合わせたハーブを選び、ハーブティーやハーブの成分を抽出したサプリメントで有効成分を摂ることができます。ハーブ療法は正しく取り入れることで副作用の心配は低く、家庭や医療の中で様々な適応に用いられます。

[※1:ブーケガルニとは、パセリやタイム、ローリエ、エストラゴンなどの香草類を数種類束ねたものを指します。煮込み料理などの風味付けに用いられます。]
[※2:生合成とは、生体内で簡単な化合物から複雑な化合物がつくられることをいいます。生合成されるものの例として、たんぱく質、核酸、糖、脂質、補酵素、ホルモン、抗生物質、ヘム、ヌクレオチド、アミノ酸などをはじめ、構造体である細胞膜、リボソームなど多くのものを挙げることができます。]
[※3:収れん作用とは、縮こませたり、引き締めたりする働きを指します。]
[※4:強肝とは、肝機能を活発化させ、病的であればこれを回復し、通常よりも機能を高めることです。]
[※5:利胆とは、胆汁の分泌を促進させることを指します。]
[※6:界面活性作用とは、水と油など、本来混ざり合うことのない性質の異なる物質同士を結合しやすくする作用のことです。]
[※7:配糖体とは、糖と様々な種類の成分が結合した有機化合物のことです。生物界に広く分布し,植物色素であるアントシアニンやフラボン類などがあげられます。]
[※8:ぜん動運動とは、腸に入ってきた食べ物を排泄するために、内容物を移動させる腸の運動です。]
[※9:代謝とは、生体内で、物質が次々と化学的に変化して入れ替わることです。また、それに伴ってエネルギーが出入りすることを指します。]

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ハーブの効果




様々な症状に適応するハーブの例

●リラックス効果
セントジョーンズワートパッションフラワーバレリアンカモミールジャスミンラベンダーダマスクローズ

●リフレッシュ効果
ペパーミント、レモンバーム、レモングラス、レモンバーベナ、ローズヒップ、ハイビスカス、ローズマリー

●睡眠を促す効果
カモミール、ラベンダー、パッションフラワー、バレリアン、セントジョーンズワート、ホップ

●胃腸の機能を高める効果
クローブ、カルダモン、シナモン、ジャーマンカモミール、ジンジャー、フェンネル、ペパーミント、マジョラム、レモングラス

●風邪の症状を緩和する効果
カモミール、ジンジャー、シナモン、エキナセア、エルダーフラワー、クローブ、ペパーミント、レモンバーム、タイム、リコリス、アニス、セージ

●月経前症候群 (PMS)[※10]の症状を緩和する効果
カモミール、フィーバーフュー、マリーゴールド、ラベンダー、ラズベリーリーフ、セントジョーンズワート、ローズヒップ、チェストツリー、パッションフラワー、セージ

●冷え症を改善する効果
レモングラス、ユーカリ、ローズマリー、サフラワー、シナモン、ジンジャー、ヤロウ、ローズヒップ

●美肌効果
ローズヒップ、ハイビスカス、ローズピンク、バジル、セージ、ローズマリー、カモミール、チェストツリー、マロウ

[※10:月経前症候群 (PMS)とは、月経の約1、2週間前から発生し、月経開始とともに消失する一連の身体的、または精神的症状の総称です。] 

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ハーブは食事やサプリメントで摂取できます

こんな方におすすめ

○心を落ち着かせたい方
○リフレッシュしたい方
○不眠でお悩みの方
○胃腸の健康を保ちたい方
○月経前症候群 (PMS)でお悩みの方
○冷え性の方
○美肌を目指したい方

ハーブの参考文献

・佐々木薫 ハーブティー事典 池田書店

・ヴィクトリア・ザック ハーブティーバイブル 東京堂出版

・リエコ・大島バークレー 英国流メディカルハーブ 説話社

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