本文へ


わかさの秘密トップ > 成分情報 > ヘスペリジン

作成日 2011年08月22日
更新日 2014年05月02日

ヘスペリジン

hesperidin

ヘスペリジンはポリフェノールの一種で、青みかんなどの柑橘類の皮やすじに多く含まれている栄養素です。
抗酸化作用や末梢血管を強化する作用があるため、血流を改善する効果、高血圧を予防する効果、コレステロール値を低下させる効果などが期待されています。
また、ヘスペリジンはアレルギー反応による炎症を抑制する作用も持つため、花粉症の予防効果も期待されています。

ヘスペリジンの健康効果
◎血流を改善する効果
◎高血圧を予防する効果
◎生活習慣病の予防・改善効果
◎花粉症を予防する効果
◎骨粗しょう症を予防する効果

目次

ヘスペリジンとは?

●基本情報
ヘスペリジンとは、柑橘類に多く含まれている栄養素で、ビタミンPとも呼ばれるポリフェノールの一種です。
ヘスペリジンは発見された当初、人間の生命活動に必須の栄養素であると考えられていたため、ビタミン類の一種として「ビタミンP」と名付けられましたが、厳密にはビタミンではないことが明らかとなり、現在、ヘスペリジンはビタミン様物質として扱われています。ヘスペリジンの他にも、ルチンケルセチンなどもビタミンPに分類されます。
古くからヘスペリジンを含むみかんの皮を乾燥させ、陳皮(ちんぴ)として漢方に用いられたり、欧州ではヘスペリジンは静脈の循環を改善する薬の有効成分として用いられてきました。
ヘスペリジンは、特に青みかんの皮やすじに多く含まれ、その量は完熟みかんの十数倍にものぼるといわれており、みかんが熟すにつれてヘスペリジンの含有量が減少していくことが明らかとなっています。

●ヘスペリジンの性質
ヘスペリジンは熱や光に弱く、加熱するとその作用を失う恐れがあります。また、酸化しやすい成分でもあるため、空気にさらされると変性するといわれています。
ヘスペリジンは、本来水に溶けにくい性質を持つ成分であるため、体内への吸収があまり良くないと考えられていました。
しかし近年では水に溶けやすい性質を持ち、非常に高い吸収力を持った特別なヘスペリジンが開発され、サプリメントなどに広く利用されるようになりました。
みかんなど植物由来のヘスペリジンより、効率良く摂取することが期待できます。

●ヘスペリジンの働き
ヘスペリジンは、活性酸素[※2]を除去する抗酸化作用や、末梢血管を強化する働きが広く知られています。
また、ヘスペリジンには血圧の上昇を抑制する作用や、血中のコレステロール値を改善する作用、抗アレルギー作用、骨密度の低下を抑制する作用などが期待されています。
さらに、ヘスペリジンはビタミンCの吸収を促進する作用も持つため、ビタミンCを効率的に摂取するためにも利用できる成分です。

[※1:ビタミン様物質とは、ビタミン類には含まれず、ビタミンと似た働きを持つ栄養素の総称です。]
[※2:活性酸素とは、普通の酸素に比べ、著しく反応性が増すことで強い酸化力を持った酸素です。体内で過度に発生すると、脂質やたんぱく質、DNAなどに影響し、老化の原因になるとされます。]

このページのトップへ


ヘスペリジンの効果



●血流を改善する効果
ヘスペリジンが持つ末梢血管を強化する作用は、血流を改善する効果につながります。
末梢血管には、毛細血管とも呼ばれている非常に細い血管が多く存在しており、体内の細胞と物質のやりとりを行うことができる組織です。細胞は末梢血管から酸素や栄養素を与えられることで、健康な状態を維持しています。
末梢血管を強くしなやかに保つためには、血管の構成成分であるコラーゲンを十分に生成することが重要であり、コラーゲンを生成する役割はビタミンCが担っています。
ヘスペリジンには、ビタミンCの働きを補強する作用があるため、コラーゲンの生成を促進し、末梢血管のように細く弱い血管を丈夫にすることができると考えられています。
また、ヘスペリジンは血管の透過性を適度に保つ働きがあります。
末梢血管は、体内の細胞と栄養や酸素などのやりとりを行っていますが、その機能は末梢血管が持つ透過性によって維持されています。
透過性とは、物質を通り抜けさせることができる性質のことです。
末梢血管の透過性は、高すぎても低すぎても体によい影響を与えません。酸素や栄養素など、細胞に与える物質の大きさに応じて適度な透過性を保つことが大切です。
ヘスペリジンは、この末梢血管が持つ透過性を調節する作用があり、高すぎる透過性を抑制することができます。
ヘスペリジンが持つ、このようないくつもの作用によって末梢血管はその強度が保たれています。【9】

●冷えを改善する効果
ヘスペリジンを摂ることによって手先足先の末梢血管の血流が改善され、体温の上昇を促す作用があります。
ある実験で、ヘスペリジンを7日間継続して摂取した人に15℃の水に手をつけてもらい、体温の変化をサーモグラフィーで測定したところ、ヘスペリジンを摂取した人の手は体温の回復が早いことがわかりました。
ヘスペリジンのこの効果は、古くから日本の生活にも組み込まれており、天日干ししたみかんの皮をお風呂に入れると体が温まるといわれているのは、みかんの皮に含まれているヘスペリジンの血流を改善する効果の有効的な活用例であるといえます。【9】


●高血圧を予防する効果
ヘスペリジンの働きは、高血圧症の予防にも効果的です。
高血圧とは、血管を流れる血液が、血管内壁に対して異常に高い圧力をかけている状態を指します。
高血圧が続くと、頭痛、めまい、動悸、息切れ、手足のしびれなどが症状として現れるようになります。
ヘスペリジンの高血圧に対する効果を調べた実験では、高血圧を発症しているラットに糖転移ヘスペリジンを摂取させた所、最高血圧値が最大約8%低下したことが確認されています。【3】

●生活習慣病の予防・改善効果
ヘスペリジンには、悪玉(LDL)コレステロール値や中性脂肪を低下させ、善玉(HDL)コレステロールを増加させる効果があります。
コレステロールは、体内で増加しすぎることによって血流の悪化、高血圧、動脈硬化などの生活習慣病の原因にもなるといわれています。
ヘスペリジンのもつ血中コレステロール値の改善効果や血中脂質の改善効果は、血液の健康状態に起因する生活習慣病の予防や改善に有効です。【2】

●花粉症を予防する効果
ヘスペリジンにはアレルギー反応による炎症を抑える働きがあることから、花粉症を予防する効果があるといわれています。
アレルギー反応による様々な症状は、末梢血管の透過性が高くなり過ぎることも原因のひとつです。
アレルギー反応が起こると、体の異常に対して血液中から白血球[※4]が飛び出し、侵入者である物質を攻撃するために働き始めます。その際、末梢血管は白血球が通れるようにその透過性を高めるため、白血球以外にも、水分やたんぱく質などが過剰に通り抜けていき、その結果、花粉症の鼻づまりや鼻水などの症状が引き起こります。
ヘスペリジンは、末梢血管の透過性を調節する作用があるため、アレルギー反応によって高くなり過ぎた透過性を抑え、鼻水など花粉症の症状を予防することができると考えられています。【8】

●骨粗しょう症を予防する効果
ヘスペリジンには、骨粗しょう症を予防する効果があるといわれています。
骨粗しょう症とは、代謝によって骨が吸収される速度が、骨が形成される速度を上回ることで、骨がもろくなる症状を指します。
ヘスペリジンには、骨密度の低下を抑制する効果があるといわれているため、骨粗しょう症のように、骨密度が著しく低下する症状を予防することができます。
また、ヘスペリジンを摂取することで、骨の損傷を防ぐことが明らかとなっています。【4】

[※3:壊血病とは、ビタミンCの不足によって体内の各器官に出血性の障害が生じる疾患のことです。]
[※4:白血球とは、血液に含まれる細胞のひとつです。体内に侵入したウイルスや細菌などの異物を排除する役割があります。]

このページのトップへ


ヘスペリジンは食事やサプリメントで摂取できます

ヘスペリジンを含む食品

○青みかん、みかん、レモンなどの柑橘類
さくらんぼ(チェリー)



こんな方におすすめ

○血流を改善したい方
○高血圧を予防したい方
○コレステロール値が気になる方
○花粉症を予防したい方
○骨粗しょう症を予防したい方


ヘスペリジンの研究情報

【1】LPSによってCOX2遺伝子の発現を誘発したマクロファージに250~500μMのへスペリジンを添加した結果、COX2の発現が減少されました。このことからヘスペリジンは抗炎症能力、および抗酸化作用を有することがわかりました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16101151

【2】ヘスペリジンは血漿中のHDLコレステロールを増加させ、LDLコレステロール、トリグリセリドを低下させることがわかりました。このことからヘスペリジンの摂取は、血中の脂質濃度を改善させる働きがあると考えられました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7495469

【3】ヘスペリジン(HES)およびグルコシルヘスペリジン(GHES)が高血圧自然発症ラット(SHR)に対してどのような作用を及ぼすかについて検討しました。SHRに30mg/kg/日のHESまたはGHESを25週間与えたところ、血管の直径は大きくなり、また平均血圧が改善されました。さらに血中HDLコレステロールは増加することがわかりました。これらのことからGHESおよびHESの摂取は、血圧を下げる働きがあることがわかりました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14974738

もっと見る

このページのトップへ

参考文献

・田中平三 健康食品のすべて-ナチュラルメディシンデータベース- 同文書院

・中村丁次 最新版からだに効く栄養成分バイブル 主婦と生活社

・日本健康食品・サプリメント情報センター 編 健康食品・サプリメント(成分)のすべて 同文書院

もっと見る

このページのトップへ

この成分を見た人はこんな成分も見ています