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わかさの秘密トップ > 成分情報 > キャベジン

作成日 2016年03月03日
更新日 2016年03月05日

キャベジン

ビタミンU  塩化メチルメチオニンスルホニウム
kyabejin  MMSC

キャベジンは、キャベツから発見された健康成分です。市販の胃腸薬の名前として知る人も多いですが、人間の体に重要な働きをしている胃腸を強くする効果があります。胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防には特に効果的であり、胃酸によって傷ついた粘膜細胞を健康に保ちます。またアレルギー症状の緩和にも効果的です。

キャベジンの健康効果
◎胃の健康を保つ効果
◎胃潰瘍や十二指腸潰傷を予防する効果
◎アレルギー症状を緩和する効果

目次

キャベジンとは?

◎基本情報
キャベジンは、別名ビタミンUと呼ばれています。正式に認められているビタミン類には含まれていませんが、ビタミンに近いはたらきと、ビタミンのはたらきを助ける作用があるといわれています。まだ研究途上であるビタミン様物質です。ビタミンUの「U」は、「ulcus(潰瘍)」の頭文字であり、潰瘍を防ぐビタミンという意味があります。
キャベジンは胃腸薬として世の中に知れわたっており、キャベジンという成分自体に胃腸を強くする効果が期待できます。胃腸は人間の体に大きな役割を果たしています。正常に機能しない状態が続くと、体力低下や免疫力低下を引き起こして、食欲減退や膨満感、下痢などの症状が起こりやすくなります。胃腸を強化すると食欲もわき、免疫力も高まり、風邪もひきにくい体になります。胃腸を強くし、胃潰瘍をはじめとする胃腸のトラブルから身を守るためにもキャべジンを摂取することは重要です。
キャベジンを多く含む食材としては、キャベツトマトレタスといった野菜のほか、青のりが知られております。

◎キャベジンの歴史
キャべジンは、キャベツから発見されたことにより、その名がつけられました。古くからキャベツが胃によいということが伝えられていましたが、キャベジンとして成分が発見されたのは、1954年のことです。その後、研究が進み、胃腸病の予防や治療に有効であることが明らかになりました。その効果から、市販の胃腸薬にも利用されています。

◎キャベジンの欠乏症と過剰症
キャベジンは、体内で合成することができる物質であるので、意識してとらなくても欠乏症になることはありません。また水溶性の物質でもあるので、摂取目安量をお守りいただければ、過剰摂取の恐れは少ないと考えられています。

◎キャベジンの性質
キャベジンは、水溶性で熱に弱いためキャベジンを多く含む食材を生で摂ることが理想的とされています。特に野菜に多く含まれている成分であるため、野菜嫌いな人は、不足に注意する必要があります。野菜ジュースとして摂るのが効率がよいですが、加熱して摂取する際には、手早くゆでたり、一気にいためたりするとよいです。

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キャベジンの効果



●胃の健康を保つ効果
キャベジンは、胃の健康を保つ効果があります。特に胃液の状態を保つはたらきが期待されています。
食べ物を消化するために、胃壁から強力な酸性である胃液が分泌されています。
胃酸[※1]は、食べ物を溶かすほどの強い酸ですが、通常、胃酸が自分の胃壁を傷つけることがないように防御機構が働くようになっています。しかし胃潰瘍[※2]は、この防御機構が弱まってしまうことで起こります。ストレスなどさまざまな要因から胃粘膜に傷ができ、それが潰瘍に進みます。
そのため、傷ついた胃の粘膜の修復を助ける働きがあるキャベジンは、胃潰瘍の予防に重要な働きがあると考えられています。

●胃潰瘍や十二指腸潰傷を予防する効果
キャベジンは、胃潰瘍や十二指腸潰傷[※3]を予防する効果が期待できます。
胃潰瘍は、主に胃粘膜の胃酸に対する防御機構が弱まり、粘膜に傷ができて起こります。十二指腸潰瘍は、多く分泌された胃酸が、胃酸に対して防御の弱い十二指腸の粘膜を傷つけて起こります。
キャベジンには、傷ついた粘膜の上皮細胞を修復する効果があります。たんぱく質の合成に不可欠な核酸をつくるのに必要な成分です。キャベジンは、このたんぱく質をつくるところに働きかけます。そのためキャベジンが不足すると胃が弱くなったり、潰傷ができたときに修復が遅れてしまいます。
さらにキャベジンは、粘膜細胞への血流を促進する効果もあるため、必要な栄養素を粘膜細胞に送ることができます。キャベジンには、粘膜の損傷に対するさまざまな働きがありますが、潰瘍予防に非常に効果的であるといわれています。

●アレルギー症状を緩和する効果
私たちの体には、ある物質を異物として判断したとき、体を守るため異物を攻撃する仕組みとして免疫反応があります。アトピー性皮膚炎・喘息などのアレルギー性疾患は、ある種のたんぱく質や物質が体に入り込み、それを免疫細胞[※4]が「異物」ととらえて、様々な物質を出して、結果アレルギー症状が起こるといわれています。それに関係しているのが、ヒスタミン[※5]です。キャベジンにはヒスタミンの遊離を抑えるはたらきを持つことが報告されており、キャベジンはアレルギー症状を緩和する効果に期待ができます。

[※1:胃酸とは、胃液に含まれる強い酸性の消化液のことです。]
[※2:胃潰瘍とは、胃の保護をする粘膜が胃液によって溶かされ、吐き気や腹痛を引き起こすことです。]
[※3:十二指腸潰傷とは、腸の粘膜が傷つき、進行すると穴があいてしまう病気のことです。]
[※4:免疫細胞とは、白血球に含まれている、生体を防御する機能を持った細胞を指します。]
[※5:ヒスタミンとは、アレルギー反応や炎症の原因となる化合物のことです。体内の細胞で合成され、外部からの刺激により放出されます。これにより、炎症やアレルギーという症状が現れます。]

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キャベジンは食事やサプリメントで摂取できます


キャベジンを多く含む食品

○キャベツ
○トマト
○レタス
○セロリ
○アスパラガス

こんな方におすすめ

○胃腸の健康を保ちたい方
○アレルギー症状を緩和したい方


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キャベジンの研究情報

【1】バルプロ酸(抗てんかん薬)によって引き起こされる腎臓への酸化ストレス・炎症作用・繊維化に対するビタミンUの効果について実験を行いました。結果、ラットにバルプロ酸を摂取した時におこる腎臓のダメージに対してビタミンUはそれを抑制する効果があることが示唆されました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25802006

【2】ビタミンUの胃の粘膜の保護作用を調べたところ、ビタミンUは胃の粘膜のムチン層の量を増やすことで粘膜を保護することが示唆されました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8565766


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参考文献

・則岡 孝子著 あなたに必要な栄養成分と食べ物 河出書房新社
・中嶋 洋子監修 食べ物栄養事典 主婦の友社
・Gezginci-Oktayoglu S, Turkyilmaz IB, Ercin M, Yanardag R, Bolkent S. (2014) “Vitamin U has a protective effect on valproic acid-induced renal damage due to its anti-oxidant, anti-inflammatory, and anti-fibrotic properties.” Protoplasma. 2015 Mar 24.
・Watanabe T, Ohara S, Ichikawa T, Saigenji K, Hotta K. (1996) “Mechanisms for cytoprotection by vitamin U from ethanol-induced gastric mucosal damage in rats.” Dig Dis Sci. 1996 Jan;41(1):49-54.


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