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作成日 2011年08月24日
更新日 2013年03月25日

L-シスチン

L-cystine

-シスチンとは、L-システインが2分子結合しており、ケラチンというたんぱく質を構成するアミノ酸として髪や爪に多く含まれています。
シミの原因となるメラニンの生成を抑制し、美肌・美白効果があります。また、有害物質を解毒する作用もあります。

L-シスチンの健康効果
◎美肌・美白効果
◎髪や爪、肌を健康に保つ効果
◎老化や病気から体を守る効果

目次

L-シスチンとは

●基本情報
L-シスチンとは、L-システインが2分子結合したアミノ酸です。L-シスチンとL-システインは体内で容易に相互変換されます。L-システインは、イオウを含んだアミノ酸である含硫アミノ酸の一種で、非必須アミノ酸[※1]に分類され、メチオニンから体内で合成できます。
人の体には、ケラチンというたんぱく質を構成するアミノ酸として髪や爪に多く含まれています。髪を燃やすと悪臭がするのは、含硫アミノ酸であるL-シスチンを多く含んでいるからです。L-シスチンには、シミの原因となるメラニンの生成を抑える効果があります。システインが生体内の解毒機構で重要な働きを持つグルタチオンの構成成分であることから、シスチンはグルタチオンの供給源にもなります。

●L-シスチンの歴史
L-シスチンとは、たんぱく質構成アミノ酸発見の始まりとなったアミノ酸とされています。1801年にイギリスの医師ウラストンが膀胱結石[※2]を分析し、得られた物質が主としてイオウを含んだ有機化合物からなることを発見しました。この有機化合物がシスチン(Cystine)です。ギリシャ語の“膀胱”(Kystis)に由来して命名されています。しかし、その後、L-シスチンは、1899年にL-システインが2分子結合したものであることが分かりました。そこで現在、L-シスチンはL-システイン由来成分とみなされ、たんぱく質構成アミノ酸に含まれないことが多いです。

●L-シスチンを含む食品
L-シスチンは牛肉、羊肉、牛乳、さけ、オートミール、小麦粉などに含まれます。
肉類でとる場合は、野菜などと組み合わせてバランスをとることが大切です。

●L-シスチンの過剰症・欠乏症
L-シスチンを過剰に摂取すると、インスリン[※3]の働きを阻害し、糖尿病[※4]で血糖制御を悪化させる可能性があります。また、尿へL-シスチンが多く排泄されると、膀胱結石の原因となることがあります。
一方、L-シスチンに含まれるイオウは、皮膚、髪、爪をつくる非常に丈夫なたんぱく質の成分となり皮膚を強くし、髪や爪を健康に保ちます。そのため、L-シスチンが不足すると、皮膚炎やシミの原因となるほか、爪がもろくなる、髪が抜ける、解毒力の低下などにつながってしまいます。

[※1:非必須アミノ酸とは、体内で合成が可能なアミノ酸のことです。グリシン、アラニン、セリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、アルギニン、システイン、チロシン、プロリンの11種類が存在します。]
[※2:膀胱結石とは、腎臓から下りてきた結石が膀胱にたまる病気です。]
[※3:インスリンとは、血糖値をコントロールする作用を持ったホルモンです。]
[※4:糖尿病とは、インスリンの不足などによって糖代謝がうまくいかなくなる病気です。もともとインスリンが不足している場合と、年齢や生活習慣によってインスリンが不足していく場合があります。]

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L-シスチンの効果

●美肌・美白効果
L-シスチンは、メラニンの生成によって皮膚にできたシミを消すのに効果的なアミノ酸です。シミの原因となるメラニンをつくる酵素であるチロシナーゼ[※5]の活性を抑制する作用があるためです。また、ターンオーバー[※6]を促進させる効果もあり、つくられたメラニンの排泄を促してくれます。

<豆知識>シミのメカニズム
シミの原因は、ストレスや食生活の偏りなどが引き金となって、体内に黒色メラニンが過剰につくられ、そのまま表皮内に沈着してしまうことです。メラニンはチロシンが変化してできるもので、メラノサイト[※7]でチロシナーゼによって作られ、少しずつ変化しながら皮膚の表面へと押し上げられて、シミやそばかすとして目に見えてくるようになります。
しかし、もともとメラニンは肌を紫外線から守る働きをする黒色色素です。日光を浴びることが主な原因となって体内でつくられてしまうので、過度の紫外線に注意することが必要になります。

●髪や爪、肌を健康に保つ効果
L-シスチンに含まれるイオウは、皮膚、髪、爪をつくる非常に丈夫なたんぱく質の成分となります。皮膚を強くし、髪にコシを与えてくれるほか、爪を強くすることなどに効果があります。【3】

●老化や病気から体を守る効果
L-シスチンには、銅などの有毒金属や喫煙、飲酒などによって生まれる活性酸素[※8]から、体を守る働きがあります。体内で代謝[※9]されるとイオウを出し、有害な物質と反応して解毒作用が働き、体外へ排出させる効果があります。
本来、活性酸素は体内に侵入した細菌やウイルスから体を守るためにつくられますが、増えすぎるとその強力な酸化作用により内臓や皮膚、骨などのあらゆる組織を傷付けてしまい、生活習慣病や老化の原因となります。

[※5:チロシナーゼとは、アミノ酸であるチロシンを酸化して、メラニンを作る酵素のことです。この酵素を阻害することにより、メラニンの生成をくいとめ美白効果が働きます。]
[※6:ターンオーバーとは、肌が生まれ変わる周期のことです。ターンオーバーは20歳頃までは28日前後で生まれ変わるといわれていますが、ターンオーバーは年齢とともに遅れていき、40歳を過ぎると40日以上かかるようになります。年齢とともに肌の透明感やハリが失われる原因のひとつです。]
[※7:メラノサイトとは、皮膚を構成する主要な細胞のひとつです。メラニンを生成する機能を持っています。]
[※8:活性酸素とは、普通の酸素に比べ、著しく反応が増すことで強い酸化力を持った酸素のことです。体内で過度に発生すると、脂質やたんぱく質、DNAなどに影響し、老化などの原因になるといわれています。]
[※9:代謝とは、生体内で、物質が次々と化学的に変化して入れ替わることです。また、それに伴ってエネルギーが出入りすることを指します。]

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L-シスチンは食事やサプリメントで摂取できます

L-シスチンを含む食品

○牛肉
○羊肉
○牛乳
○小麦粉

こんな方におすすめ

○シミ、そばかすが気になる方
○健やかな髪を保ちたい方
○老化を防ぎたい方

L-シスチンの研究情報

【1】47名の脱毛症の患者に70mgのL-シスチンまたはプラセボを摂取させたところプラセボに比べて脱毛症の改善が認められたことから、Lシスチンの長期間の経口投与は、脱毛症を改善させる働きがあることが分かりました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2676911

【2】高強度のトレーニングを行うと、免疫細胞NK細胞の活性化が低下します。L-シスチン、テアニンを摂取することにより、トレーニングによる免疫力低下が抑制されたことから、L-シスチンは免疫力維持効果が期待されています。
http://ci.nii.ac.jp/naid/110007164561

【3】インフルエンザ(H1N1型およびH3N2型)を感染させたマウスに、LシスチンおよびL-テアニンを摂取させたところ、コントロール群と比較して、免疫力低下が緩和されました。このことから、LシスチンおよびL-テアニンはインフルエンザ予防に役立つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19149835

【4】47名の脱毛症の患者に70㎎のLシスチンまたはプラセボを摂取させたところプラセボに比べて脱毛症の改善が認められたことから、Lシスチンは毛髪の健康に役立つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2676911

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参考文献

・船山信次 アミノ酸 タンパク質と生命活動の化学 東京電機大学出版局

・中村丁次監修 最新改訂版 からだに効く 成分栄養バイブル 主婦と生活社

・M.ツィンマーマン 微量栄養素小事典 健康と病気を理解するために 西村書店

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