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作成日 2011年08月22日
更新日 2014年12月05日

ラブレ菌

lactobacillus brevis subspecies coagulans

ラブレ菌とは、京都の漬物・すぐき漬けから発見された植物性の乳酸菌の一種です。
強い生命力を持つため、生きたまま腸内に到達し、悪玉菌の増殖を抑え、腸内環境を整えたり、免疫力を強化したりする働きがあります。

ラブレ菌の健康効果
◎腸内環境を整える効果
◎免疫力を高める効果
◎美肌効果
◎コレステロール値を下げる効果
◎アレルギーを抑制する効果

目次

ラブレ菌とは

●基本情報
ラブレ菌とは、京都の漬物・すぐき漬けから発見された植物性の乳酸菌です。
すぐき漬けとは、京都の伝統的な漬物で、かぶの一種である酸茎菜(すぐきな)を塩で漬け込んでつくられる漬物です。ラブレ菌の正式名称は、「ラクトバチルス・ブレビス・サブスピーシス・コアギュランス」といいますが、現在では「ラブレ菌」という名称が一般的に定着しています。
ラブレ菌は、酸や塩分に強く、生物にとって過酷な環境下において生存が可能な、非常に生命力の強い乳酸菌です。そのため、生きたまま腸に到達し、腸内に留まり大量の乳酸をつくり出すことで悪玉菌の増殖を抑え、腸内の環境を整える効果があります。
また、免疫力を高める効果もあり、体内でのインターフェロン生成を促進します。インターフェロンとは、人間の体内でウイルスやガン細胞などの異物に反応し、細胞が分泌するたんぱく質のことです。
このインターフェロン生成を促進する働きによって、ウイルスやガン細胞を攻撃するNK(ナチュラルキラー)細胞が活性化されます。これが免疫力の向上につながります。
ラブレ菌には、C型肝炎[※1]やウイルス性疾患などを改善する効果もあると考えられており、期待が高まっています。

●ラブレ菌の歴史
ラブレ菌は、1993年に京都にあるルイ・パスツール医学研究センターの所長であった岸田綱太郎によって、京都の漬物・すぐき漬けから発見されました。
岸田所長は、世界的に長寿国として知られている国は、昔から習慣的にヨーグルトなどの伝統的な発酵食品を食べているという発想を持っており、京都の男性は長寿全国第2位という新聞記事を見た際、京都の伝統的漬物であるすぐき漬けには、有用な微生物がすんでいるのではないかと考え、すぐき漬けの調査を始めました。
すぐき漬けから乳酸菌らしいコロニー[※2]を選択し、乳酸の定義が確認され、Lactobacillus brevis(ラクトバチルス・ブレビス)であることを特定しました。その途中、菌を液体培地[※3]で培養した培養液が、振動を与えることにより凝集することがわかり、標準菌株[※4]とは違う性質を持つことに気が付きました。このことにより、Lactobacillus brevisの亜種[※5]として、Lactobacillus brevis subsp.coagulans(ラクトバチルス・ブレビス・サブスピーシス・コアギュランス)と命名されたのです。
ラブレ菌の名前の由来は、Lactobacillus brevisの「La(ラ)」と「bre(ブレ)」からきています。


●ラブレ菌の性質と働き
ラブレ菌は、塩分や酸に強い性質を持っています。 人間の胃や腸は、胃液や腸液を分泌し、食べ物を消化・吸収しています。ほとんどの乳酸菌はこの酸によって死んでしまいますが、ラブレ菌は強い生命力を持つため、胃液や腸液に対して優れた耐性があり、生きたまま腸まで到達することができるのです。
また、腸に到達したラブレ菌は、腸内に留まるという特徴も持っています。腸内では糖から乳酸をつくり出します。つくり出された乳酸によって、悪玉菌を減らし、腸内の環境を整える効果があります。
ラブレ菌は、人間の体内には存在しない乳酸菌ですが、人間にとってとても良い働きをすることが明らかとなっています。腸内の環境を整えるだけでなく、免疫力を向上させたり、腸内でビフィズス菌などの善玉菌を増やしたりと、様々な効果が期待できます。

<豆知識>プロバイオティクスとプレバイオティクス
日本のかつての食生活は、ご飯に味噌汁、漬物といった献立が中心で、植物性乳酸菌の豊富な発酵食品を食べる機会が多く、自然と腸内環境を整えることができていました。
現在の日本の食生活では、食の欧米化が進み、日本古来の食生活がだんだんと減少してきています。食の欧米化により、肉類や油分を摂る機会が増え、それによって腸内で悪玉菌が増殖しやすい環境になっています。
腸内の善玉菌を優位にするためには、ラブレ菌などの善玉菌を腸内に定着させることが大切ですが、これは乳酸菌を含んだ食事だけでは難しいと考えられています。
腸内のラブレ菌などの善玉菌を定着させ、増殖させるには、乳酸菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維を一緒に摂ることで、腸内の環境を改善する手助けとなります。
乳酸菌そのものを摂取することを、プロバイオティクスといい、乳酸菌のエサとなるものを摂取することをプレバイオティクスといいます。
ラブレ菌には、善玉菌としての働きもありますが、腸内に入るとビフィズス菌を増やす働きもあるため、プロバイオティクスとプレバイオティクス両方の役割を担っているといえます。

[※1:C型肝炎とは、C型肝炎ウイルス (HCV) に感染することで発症するウイルス性肝炎の一種です。放置しておくと肝硬変や肝細胞ガンの原因にもなります。日本でのC型肝炎感染者数は200万人にものぼるといわれています。]
[※2:コロニーとは、培養基上に発生した細菌などの集落のことです。]
[※3:液体培地とは、培養に必要な栄養成分を含んだ液体で、微生物の培養を行う場所のことです。]
[※4:菌株とは、細菌の最小単位を指します。微生物の単一種が一定量まとまって生育している状態です。]
[※5:亜種とは、ある物質に対して、酷似しているにも関わらず、微妙に異なる特徴を持つもののことです。]

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ラブレ菌の効果

●腸内環境を整える効果
ラブレ菌は、腸内に入ると糖から乳酸をつくり出し、腸内の環境を酸性に整える働きがあります。
腸内には、100種類100兆個以上の数多くの細菌がすんでおり、ラブレ菌をはじめとする乳酸菌などの善玉菌や、ウェルシュ菌をはじめとする悪玉菌が共存しています。善玉菌と悪玉菌は、腸内で常に勢力範囲を争っており、体調が悪い時は悪玉菌が、体調が良い時は善玉菌が優勢を保っているといわれています。
腸内で悪玉菌が増殖すると、毒素が悪玉菌によってつくられるようになります。その毒素は腸に直接的にダメージを与えるため、便秘や下痢、また大腸ガンなどの病気の原因にもなるといわれています。腸は、善玉菌が優位にいる場合、酸性を保っていますが、食生活やストレスなどの影響によって悪玉菌が優勢になるとアルカリ性になります。
ラブレ菌は、腸内で乳酸をつくり出すだけでなく、ビフィズス菌などの善玉菌を増やす効果もあります。この働きによって、腸内環境を整える効果があります。【1】

●免疫力を高める効果
ラブレ菌は、体内でのインターフェロン生成を促進する働きがあり、NK細胞を活性化させます。
体内にウイルスやガン細胞などが侵入してくると、人間の細胞はその異物を除去しようと働きます。そのため、細胞からたんぱく質が分泌されます。これがインターフェロンです。
このインターフェロンが、ウイルスやガン細胞に直接攻撃するNK細胞などの免疫細胞を刺激し、活性化させます。この働きによって、体内での免疫力が高まり、体を守ってくれるのです。
また、ラブレ菌は、腸内環境を整える働きがあり、これによっても免疫力が高まることが明らかとなっています。腸は栄養分を体内に取り込む一方で、病原菌や異物から身を守る最前線の防御機構として機能しています。全末梢リンパ球[※6]の50~60%が腸管に集中しており、消化器系としての機能はもちろん、免疫臓器としての機能も持ち合わせています。
免疫とは、自分自身の細胞と、体内に侵入してきた細菌やウイルス、寄生虫、体内で発生したガンなどの病的な細胞を分類し、ウイルスなどを異物として認識・排除するシステムのことです。
腸は、免疫機能をつかさどる重要な役割を担っており、腸内にすむ乳酸菌などの腸内細菌は、その免疫機能と深い関わりを持っていることが明らかとなっています。免疫力を高めることは、ガンなどの疾病予防にもなります。これらのことから、ラブレ菌には免疫力を向上する効果があるといえます。【2】

●美肌効果
便秘になると、肌が荒れるということは一般的に知られていますが、それは腸内で増殖した悪玉菌が出す毒素が影響しています。毒素は腸壁から吸収されることで、栄養とみなされ、肌へ運ばれます。これによって、肌荒れが起こってしまうのです。
ラブレ菌は、悪玉菌の増殖を抑える働きがあるため、美肌づくりにも効果的な成分です。

●コレステロール値を下げる効果
ラブレ菌は、他の乳酸菌と同様に、動脈硬化などの原因であるコレステロール値を低下させる効果があるといわれています。
動脈硬化とは、コレステロールや中性脂肪が溜まってしまうことで、血管が硬くなり、弾力性や柔軟性を失った状態のことをいいます。この状態が続くと、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす原因になってしまいます。
ラブレ菌には、コレステロール値を下げることで、動脈硬化を予防し、心筋梗塞などの疾病を予防する効果があるといわれています。

●アレルギーを抑制する効果
アレルギーとは、体の免疫機能のバランスが崩れてしまうことで、体が特定の物質に過剰に反応してしまっている状態をいいます。アレルギーを持つ人間の腸内細菌を調べると、善玉菌の数が健康な方よりも少ないことが明らかとなっています。
このことから、免疫のバランスを正常な状態に整える働きがあるとして、ラブレ菌はアレルギーに効果があると考えられています。

[※6:末梢リンパ球とは、ウイルスや腫瘍細胞などに攻撃を加える細胞のことです。その代表的なものとして、NK細胞やB細胞、T細胞などがあります。]

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ラブレ菌は食事やサプリメントで摂取できます


ラブレ菌を含む食品

○すぐき漬け

こんな方におすすめ

○腸内環境を整えたい方
○免疫力を向上させたい方
○肌荒れでお悩みの方
○コレステロール値が気になる方
○アレルギー症状を予防したい方

ラブレ菌の研究情報

【1】ラクトバチラス‐ブレビスKB290が過敏性腸症候群の症状に及ぼす作用を検討した結果、過敏性腸症候群の進行の初期に役立つということがわかっています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22863114

【2】乳酸菌などの善玉菌を摂取するプロバイオティクスは、炎症性サイトカイン、インターロイキン(IL)-6および腫瘍壊死因子(TNF)-αの産生を増加させるということがわかっています。様々なプロバイオティック株によって免疫調節の発現は異なることがわかっています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22493544

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