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わかさの秘密トップ > 成分情報 > 紅麹(べにこうじ)

作成日 2011年08月25日
更新日 2015年11月26日

紅麹(べにこうじ)

red yeast rice
ベニコウジ 紅曲 red koji
Monascus purpureus

紅麹は紅麹菌を発酵させた赤色の麹菌の一種です。古くから中国などで漢方やお酒の醸造をして使われてきました。紅麹には、モナコリンやGABAが含まれているため、コレステロール値の低下効果や血圧を下げる効果があります。

紅麹(べにこうじ)の健康効果
◎コレステロール値を下げる効果
◎高血圧を予防する効果
◎胃の健康を保つ効果

目次

紅麹(べにこうじ)とは

●基本情報
紅麹[※1]は、モナスカス属の糸状菌で麹菌の一種です。紅麹菌を植菌して発酵させたものは赤色をしているため「紅麹」と呼ばれています。古くから中国や台湾で漢方の素材や食品の着色料、紅酒や紹興酒などの醸造として使用されてきました。

●紅麹の歴史
中国では2000年以上前から内臓を強くする薬のひとつとして珍重されてきました。紅麹は繁殖力が弱く、管理が難しいため、日本では沖縄の加工豆腐である「豆腐よう」をつくる際や天然の食用色素として使われる程度しか活用されていませんでした。しかし、1980年代以降になると、遠藤章らによってコレステロールの合成を阻害する働きが発見されました。また、ガンの予防効果や血圧降下作用、血圧上昇抑制作用なども相次いで確認され
ました。その後、紅麹には血圧[※2]を下げる働きがあるGABAが含まれていることが発見され、1996年にはGABAに関する特定保健用食品(トクホ)[※3]も販売されています。

●紅麹の摂取方法
紅麹はサプリメントで摂るのが一般的ですが、紅麹で醸造した清酒や味噌、醸造酢でも摂取することができます。通常コレステロールは睡眠中に合成されるため、就寝前に摂取するのがおすすめです。

●紅麹を摂取する際の注意点
紅麹は清酒や味噌、酢の醸造にも使われており、健康被害や副作用は知られていません。しかし、脂質異常症で治療中の場合や医薬品などを使用している場合は、念のため医師に相談されることをおすすめします。


●紅麹に含まれる成分
紅麹にはコレステロール値の低下に重要な働きをするモナコリンという成分が含まれています。他にもβ-シトステロール、カンペステロール、イソフラボン、単価不飽和脂肪酸などが含まれています。食品の着色料として利用される色素は、モナスシンやモナスコルブリンなどがあります。

[※1:麹とは、米・麦・大豆などの穀類に、コウジカビ(コウジ菌)を混ぜて繁殖させたものを指します。日本酒や味噌、醤油、みりん、食酢、焼酎をつくる時や、甘酒、漬物にも使用されます。]
[※2:血圧とは、心臓から送り出された血液が動脈の壁を押す力のことで、血管の壁にかかる圧力のことを指します。]
[※3:特定保健用食品(トクホ)とは、特定の保健の目的が期待できることを表示した食品のことです。身体の生理学的機能などに影響を与える保健機能成分(関与成分)を含んでいます。その保健効果が当該食品を用いたヒト試験で科学的に検討され、適切な摂取量も設定されています。また、その有効性・安全性は個別商品ごとに国によって審査されています。]

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紅麹(べにこうじ)の効果



●コレステロール値を下げる効果
紅麹には、コレステロール値を下げる効果があります。コレステロールは一般的に悪者のイメージが強いですが、体の細胞膜[※4]の原料になったり、ホルモンの構成材料になるなど、体にとってなくてはならない成分です。しかし、コレステロール値が高すぎると高脂血症[※5]や動脈硬化[※6]などを引き起こす原因となります。
紅麹に含まれるモナコリンは、脂質異常症[※7]治療薬であるロバスタチンと似た構造を持ち、コレステロールを作るために必要な酵素の働きを阻害します。この働きによりコレステロール値を低下させる効果が期待できます。
コレステロール値の低下にはモナコリンが主に有効な成分ですが、紅麹にはβ-シトステロール、カンペステロールやフラボノイド類なども含むため、これらの成分がお互いに働きあってコレステロール値を下げる効果が得られると考えられます。【1】【3】【4】

●高血圧を予防する効果
紅麹には高血圧を予防する効果が期待できます。紅麹に含まれるGABAは脳の中に多く存在する神経伝達物質[※8]で、血圧を下げる作用があります。
高血圧症患者91名を対象に紅麹エキスを配合した飲料(GABA2.4mg/100ml含む)を1日1本、12週間摂取させたところ血圧が低下したという結果が報告されています。【2】

●胃の健康を保つ効果
紅麹は古くから中国や台湾で胃の働きを助ける漢方薬として利用されており、中国の有名な薬学書の「本草綱目」[※9]にも記載されています。その効能は消化を助け、血の巡りを良くし、内臓を強くして胃を爽やかにするとされています。

[※4:細胞膜とは、細胞の内外を隔てる膜のことです。細胞膜があることにより、細胞内部の環境を一定に保つことができます。また特定の物質以外侵入させないためのバリア機能もあります。]
[※5:高脂血症とは、血液中に溶けているコレステロールや中性脂肪値が必要量よりも異常に多い状態のことです。コレステロールは過剰になると体に障害をもたらします。糖尿病と同様に自覚症状に乏しく、動脈硬化によって重篤な病気を引き起こすのが特徴です。]
[※6:動脈硬化とは、動脈にコレステロールや脂質がたまって弾力性や柔軟性がなくなった状態のことです。血液がうまく流れなくなることで心臓や血管などの様々な病気の原因となります。]
[※7:脂質異常症とは、血液中の脂質が異常に増えている状態で、動脈硬化などの原因となります。]
[※8:神経伝達物質とは、神経細胞の興奮や抑制を他の神経細胞に伝達する物質のことです。]
[※9:「本草綱目」とは、中国の本草学史上において、分量がもっとも多く、内容がもっとも充実した薬学著作のことです。] 

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紅麹(べにこうじ)はこんな方におすすめ

○コレステロール値が気になる方
○血圧が高い方
○胃の健康を保ちたい方

紅麹(べにこうじ)の研究情報

【1】健常人83名を対象に、紅麹を1日あたり2.4gの量で8~12週間摂取させたところ、総コレステロール、LDLコレステロール、トリグリセリドが低下したことから、紅麹は高コレステロール血症予防効果ならびに動脈硬化予防効果が期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9989685

【2】紅麹エキスを添加した清涼飲料水を91例に12週間投与した結果、収縮期血圧値は摂取4週目から低下が認められ、拡張期血圧値についても摂取4週目から低下が認められました。また層別解析の結果、特に中等クラスにある軽症高血圧者では収縮期血圧で2週目から12週目までで有意な低下が認められたことから、紅麹は高血圧予防効果を持つと考えられています。

【3】高脂血症 (脂質異常症) 患者46名 (平均53.7±10.0歳、試験群36名、中国) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ナットウキナーゼを1日あたり200mgと紅麹を1日あたり1,200mg との併用で6ヶ月間摂取させたところ、血中総コレステロール、LDLコレステロール、総コレステロール/HDLコレステロール比の減少が認められたことから、紅麹に高脂血症予防効果が期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19786378

【4】家族性高コレステロール血症 (24名) または家族性複合型高脂血症 (16名) の小児 (8~16歳、イタリア) を対象とした二重盲検クロスオーバープラセボ比較試験において、紅麹抽出物を1日あたり200 mgを8週間摂取させたところ、血漿中総コレステロール、LDLコレステロール、アポリポ蛋白B、トリグリセリドの減少が認められたことから、紅麹に高脂血症予防効果が期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20153154

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参考文献

・帯津良一 五十嵐脩 監修 サプリメント健康バイブル 日本サプリメント協会(NPO)

・奥田拓道 監修 2004-2005改訂新版 健康・栄養食品事典 東洋医学舎

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