本文へ


わかさの秘密トップ > 成分情報 > オクラ

作成日 2013年07月24日
更新日 2014年05月08日

オクラ

okra
アメリカネリ 陸蓮根

オクラはアオイ科トロロアオイ属の植物です。独特の粘りがあり、この粘り成分であるペクチンやムチンはともに整腸作用があります。さらにペクチンには血糖値の上昇を抑えたり、コレステロール値の低下などの効果があります。また夏に旬を迎え、ビタミンやミネラルが豊富なので夏バテや疲労回復にも効果的です。

オクラの健康効果
◎血糖値の上昇を抑える効果
◎コレステロール値を下げる効果
◎胃炎や胃潰瘍を予防する効果
◎便秘・下痢を解消する効果
◎疲労回復効果

目次

オクラとは?

●基本情報
オクラは、アオイ科トロロアオイ属の植物です。夏の7月~9月に旬を迎え、なすピーマンとともに夏野菜としてよく食べられます。オクラ独特の粘りは夏バテ予防や胃腸の調子を整える働きがあるといわれているため夏の食卓にはぴったりの食材です。

●オクラの歴史
オクラの原産地については諸説ありますが、アフリカ北東部という説が有力であり、紀元前から食べられていたともいわれています。18世紀にはアメリカ南部で栽培されるようになり、日本には江戸時代末期から明治初期に伝わりました。当時はオクラ独特のヌメりや青臭い香りからあまり好まれていませんでしたが、昭和30年代から一般に普及し、現在では健康野菜として広く食べられるようになりました。

●オクラの種類
オクラの種類は形状によって区別されます。
・五角種
一般的によく見られる種類で横に切ると断面がきれいな五角形になることから五角種と呼ばれています。開花後5日目ぐらいの長さが5~6㎝の若いオクラが最もおいしいといわれています。

・ミニオクラ
長さが約2~3㎝ほどのオクラの幼果[※1]です。

・赤オクラ
生だと全体が赤く、加熱すると緑色になります。五角種に比べて粘りが少なく、味が濃いことが特徴です。比較的柔らかく、生で食べることができるのでサラダにもおすすめです。

・丸ざやオクラ
さやが丸い形をしていることが特徴です。先端部分が細く淡い緑色をしており柔らかいため家庭菜園に向いています。成分は五角形のものと変わりません。

・島オクラ
沖縄で多く栽培されており、一般的なオクラに比べ大きく育っても果肉が柔らかく食べやすいことで知られています。

●オクラに含まれる成分と性質
オクラ独特の粘り成分は水溶性食物繊維ペクチンや多糖類[※2]のムチンです。これらの成分には共通して整腸作用があります。また、ペクチンは分やコレステロールの吸収を抑え血糖値を安定させたり、血液中のコレステロールを減らす働きがあります。ムチンには、胃の粘膜の保護やたんぱく質の消化を助けてくれる働きがあります。この他にもオクラには夏バテ予防に役立つビタミンB群、ビタミンCや免疫力を高めるビタミンA、骨を丈夫にするカルシウムなどが含まれています。

●おいしいオクラの選び方
長さが5~6㎝の小ぶりのものでさやの角がくっきりとしているものがおいしく新鮮な証拠です。大きすぎるものは熟しすぎていることが多く、果肉や種ともにかたく味が落ちてしまいます。また、へたやさやの周囲に黒い斑点などがあるものは鮮度が落ちている可能性があるのでおいしいオクラを見分ける目安になります。うぶ毛がやわらかく均一に生えそろっており、切ったときに切り口がきれいで緑色の濃いものがおすすめです。

●オクラの保存方法
鮮度が落ちるとかたくなり、風味も落ちるため、できるだけその日のうちに使い切ることがおすすめです。オクラはとても乾燥に弱いためポリ袋でキッチリと封をして冷蔵庫の野菜室で保存するといいでしょう。また、低温に弱く、温度が5℃以下になると低温障害[※3]を起こすことがあるので注意が必要です。真夏以外では常温でも日の当たらない涼しい場所であれば問題ありません。

<豆知識>オクラのおいしい食べ方
オクラの粘り成分は細かく刻んだり、たたいたりとオクラの組織を破壊することで引き出すことができます。熱を加えることでさらに粘り成分が出てきますが、茹で過ぎるとせっかくの栄養分が損なわれるので注意が必要です。また、オクラ表面のうぶ毛は塩をまぶしてこすりとると口当たりがよくおいしく食べられます。さやの周りの角張った部分には苦みがあるのでまるごと使うときは削りとって使うことをおすすめします。

[※1:幼果とは、年数の経っていない樹木のことです。]
[※2:多糖類とは、糖質の最小単位である単糖が、多数結合したものです。]
[※3:低温障害とは、冷蔵保存に不向きな青果物を冷蔵保存した場合に発生する障害のことです。表面に褐変や窪んだ斑点などが出るほか、水っぽくなったり、軟らかくなる等の品質劣化や、ビタミンCの減少などの栄養価が損失することもあります。]

このページのトップへ

オクラの効果

オクラにはペクチンやムチンが含まれているため以下のような効果が期待できます。



●血糖値の上昇を抑える効果
オクラに含まれるペクチンには糖分の吸収を抑制する働きがあるため、血糖値[※4]の上昇を抑える効果が期待できます。この働きによりインスリン[※5]の分泌が低下し、糖尿病[※6]などの予防にもつながります。

●コレステロール値を下げる効果
オクラに含まれるペクチンにはコレステロール値を下げる効果があります。ペクチンは体内で胆汁酸や食物中のコレステロールが吸収されるのを防ぎ、コレステロール値を下げます。コレステロール値が低下すると、動脈硬化や高血圧を予防につながります。また、ムチンには脂肪や悪玉(LDL)コレステロール[※7]の吸収を抑制する働きがあるといわれています。ただし、これらの効果を期待するときは水溶性なので水に長く浸していたり茹で過ぎたりしないように注意が必要です。【1】【3】【4】

●胃炎や胃潰瘍を予防する効果
オクラに含まれるムチンには胃の粘膜を保護したり、たんぱく質の消化・吸収を助けるなどの働きがあります。そのため肉や魚と一緒に食べると胃の負担が軽くなるともいわれています。胃炎や胃潰瘍は胃液中の強い酸により胃の粘膜が炎症を起こして赤くなったり、胃を保護している粘膜が消化されることにより起こります。ゆっくりとよく噛んで食べたり、胃に刺激の少ないものを選ぶといった胃に負担をかけないように工夫をしましょう。

●便秘・下痢を解消する効果
オクラに含まれるペクチン、ムチンには便秘・下痢を解消する効果があります。ペクチンは腸内の善玉菌[※8]の増殖を促すことで便の量を増やし腸の環境を整えてくれます。腸の中をきれいにすることで食事からの栄養をしっかりと吸収できるようになるため疲労回復にもつながります。

●疲労回復効果
オクラに含まれるペクチンには胃壁を保護し、たんぱく質の吸収を助けてスタミナを強化してくれます。また、β-カロテンビタミンB1ビタミンC、カルシウム、などもバランスよく含んでいるため疲労の回復やミネラル補給にも役立ちます。

[※4:血糖値とは、血液中に存在するブドウ糖の量を示すものです。血糖値が高くなると、糖尿病や血圧の上昇につながります。]
[※5:インスリンとは、血糖値をコントロールする作用を持ったホルモンです。]
[※6:糖尿病は、インスリンの不足などによって糖代謝がうまくいかなくなる病気です。もともとインスリンが不足している場合と、年齢や生活習慣によってインスリンが不足していく場合があります。]
[※7:悪玉(LDL)コレステロールとは、肝臓から血管にコレステロールを運ぶ機能を持った物質です。悪玉(LDL)コレステロール値が高くなると、動脈硬化の原因になるといわれています。]
[※8:善玉菌とは、人間の腸内に存在する細菌の一種です。健康に役立つ働きを行っており、もともと大腸に存在する腸内ビフィズス菌乳酸菌、腸球菌などが善玉菌といわれます。]

このページのトップへ

オクラは食事やサプリメントで摂取できます

こんな方におすすめ

○糖尿病を予防したい方
○コレステロール値が気になる方
○胃の健康を保ちたい方
○胃もたれを予防したい方
○腸内環境を整えたい方
○便秘でお悩みの方
○疲労を回復したい方

オクラの研究情報

【1】1%または2%のオクラ粉末を8週間、マウスに摂取させ続けた結果、濃度依存的に血中・肝の総コレステロール、トリグリセリドを減少させました。また、コレステロール7α-水酸化酵素(CYP7A1)の発現を上昇させました。そのため、オクラ粉末は、コレステロール上昇を抑制することが分かりました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23606408

【2】オクラ抽出物とその誘導体であるルチン、ケルセチンがデキサメタゾン誘発マウスの海馬細胞を保護したことが分かりました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21740943

【3】高コレステロール血症 (血漿コレステロール値275mg/dL以上) で冠動脈心疾患リスクが高い成人27名 (27~69歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー試験において、ペクチンを1日あたり15 gの量で16週間の摂取したところ、血漿コレステロールが7.6%、LDL-コレステロール濃度 が10.8%、LDL-コレステロール/HDLコレステロールが9.8% 低下したことから、ペクチンは高脂血症予防効果が期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/3229016

【4】心疾患に罹患していない成人573名 (女性269名、男性304名、40~60歳、アメリカ) を対象とした前向きコホート研究において、内膜中膜複合体厚 (IMT) と種々の食物繊維摂取量を調査したところ、ペクチン摂取量が多いほどIMTが低値であったことから、ペクチンは動脈硬化予防効果が期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14668268

このページのトップへ

参考文献

・食材図典 小学館

・荻野善之 野菜まるごと大図鑑 株式会社主婦の友社

・五明紀春 食材健康大事典 時事通信社

もっと見る

このページのトップへ