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作成日 2011年08月24日
更新日 2014年05月08日

カキエキス

oyster extract

カキエキスとは、カキから抽出したエキスのことで、ビタミン・ミネラルを豊富に含みます。「海のミルク」と呼ばれるほど、滋養強壮に効果があります。また、それ以外にも視機能を高めたり、肝機能を高めたりと様々な効果が期待できます。

カキエキスの健康効果
◎視機能を高める効果
◎肝機能を高める効果
◎血圧を正常にする効果
◎新陳代謝を促進する効果
◎味覚を正常にする効果
◎免疫力を高める効果
◎貧血を予防する効果

目次

カキエキスとは?

●基本情報
カキエキスとは、生のカキから抽出し、濃縮したエキスのことで、良質のたんぱく質ビタミン類亜鉛などのミネラル類タウリン、グリコーゲン[※1]など様々な成分を含んでいます。(財)日本健康・栄養食品協会[※2]が安全性などの規格基準を設けている健康補助食品のひとつです。
カキとは、ウグイスガイ目イタボガキ科に属する二枚貝の総称、あるいはカキ目もしくはカキ上科に属する種の総称で、冬が旬の貝です。海の岩から「かきおとす」ことから「カキ」という名前がついたといわれており、古くから、世界各地の沿岸地域で身は食用、薬品や化粧品、貝殻は建材として利用されてきました。世界中に約100種類が分布しており、日本沿岸では約20種類が生息しています。
食用とされているものは、マガキやイワガキなどの大型種がよく知られていますが、そのほとんどが養殖です。食用にされない中型から小型の種も多くありますが、どの種類も岩や他の貝殻など硬質の基盤に着生しています。
基盤に従って成長するため、殻の形が一定せず、波の当たり具合などの環境によっても形が変化する特徴があります。見た目での分類が難しく、野外では属さえも判別できないこともあり、未だに分類が混乱しているものも少なからずあるといわれています。水温や水質など育つ場所の環境に適応する性質を持つため、養殖される場所によって殻の形や身の大きさ、味などにそれぞれ特徴があります。
また、いったん岩などの基盤に着生すると、一生ほとんど動かない特徴を持つため、筋肉が退化し、殻の中身は身のほとんどが内臓で占められています。
カキは「海のミルク」とも呼ばれ、滋養強壮の効果に非常に優れた成分であることは知られています。またそれ以外にもタウリンやビタミン、ミネラルの効果により、視機能や肝機能、免疫力を高めたり、味覚を正常にしたり、貧血を予防したりと様々な効果を持つ成分です。

●カキエキスの歴史
カキエキスの原料である、カキの歴史は非常に古く、紀元前のローマにまでさかのぼります。日本でも東京都の中里貝塚[※3]から、縄文人がカキを剥いて食べていたことを証明する大量のカキ殻とカキ剥き場の跡が発見されています。鉄器がなかったその時代、カキはゆでるか、焼いた石を敷いた穴の中に入れ、蒸して殻を開けて食べられていたと考えられています。
さらに貝塚の近くからは、等間隔に打ち込まれた栗の木の杭が発見され、周りには大量のカキが付着していたことから、縄文人がすでにカキの養殖を行っていた可能性があると考えられています。
日本のカキ養殖は江戸時代、自然発生的に各地域で始まったといわれています。その後、カキについての様々な研究が進められ、カキエキスが持つその健康パワーに注目が集まるようになりました。

●カキエキスに含まれる成分
カキエキスには、良質なたんぱく質をはじめ、ビタミンやミネラル、タウリン、グリコーゲンなど様々な成分が含まれています。カキエキスに含まれる糖質にはグリコーゲンが豊富で、グリコーゲンは唾液に含まれる酵素アミラーゼによって分解されるため、即効的な滋養強壮効果が期待できます。
また、イソロイシンリジンメチオニンなど8種類の必須アミノ酸をはじめ、その他10種類、合計18種類のアミノ酸が含まれており、良質なたんぱく質を摂取することができます。
それ以外にも様々なビタミンやミネラルが含まれていることが、海のミルクと呼ばれる由縁であるといえます。

●カキエキスの栄養を効率良く摂取する方法
カキエキスは様々な栄養素を含んでいますが、旬は冬であるため、一般的に冬の方が栄養価が高いとされています。特にカキエキスに含まれるグリコーゲンは、冬と夏では約10倍も違うといわれており、疲労回復のためにカキエキスを摂取するのであれば、冬に摂る方が良いとされています。
また、カキは鉄を含んでおり、ビタミンCと一緒に摂ると吸収が上がり貧血予防につながるとされています。ビタミンCはカキエキスに含まれるタウリンの損失を防ぐ働きもあり、とても相性の良い成分だといえます。

<豆知識>殻にも健康効果を持つカキ
カキは、身の部分だけでなくその殻にも健康効果を持つことで知られています。
汗を止める効果や鎮静効果、緊張の緩和効果などがあるとして、漢方薬にも使用されています。漢方薬では、ヒステリーや寝汗、不眠、精神不安定の治療薬として使用されており、漢方名では牡蠣(ぼれい)と呼ばれています。

[※1:グリコーゲンとは、糖がたくさんつながり、多糖類となった状態で肝臓や筋肉に貯蔵されている物質のことです。グリコーゲンはエネルギーが足りなくなった際にブドウ糖に変化するため、エネルギー源として大切な役割を持っています。]
[※2:(財)日本健康・栄養食品協会とは、厚生労働省が設置を認めた健康食品の規格基準の設定と、その基準に関わる認定を行う団体を指します。]
[※3:貝塚とは、古代の人類のゴミ捨て場のうち、当時の人々が捨てた貝殻が積み重なった場所のことです。]

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カキエキスの効果




●視機能を高める効果
カキエキスに多く含まれるタウリンは、目の網膜に存在するアミノ酸の一種です。
網膜には多数の光受容体があり、外部からの光刺激を感知することで、その刺激を脳中枢へと伝達しています。この光受容体にタウリンは存在しており、網膜の神経を抑制することで網膜を守る働きがあるといわれています。また、タウリンは目の新陳代謝を促進し、角膜の修復を助ける働きもあるといわれています。
このことから、タウリンを豊富に含むカキエキスは、視機能を高める効果があるといえます。

●肝機能を高める効果
カキエキスに含まれるタウリンは、肝臓で胆汁酸の分泌や肝細胞の再生を促進したり、細胞膜を安定化させたりすることがわかっています。
肝臓は主に、代謝[※4]、解毒、胆汁の生成という3つの重要な働きを担っています。
肝臓で貯蔵された栄養素は、数百種類もの酵素を使って、体内の様々な場所で使いやすいように変換・再合成され、体中へ送り出されます。この化学反応が1万種類以上にもなることから、肝臓は体内の化学工場と呼ばれているのです。これらの働きは代謝と呼ばれます。
また、体内に入るアルコールや薬、食品添加物などの化学物質や、体内でつくられたアンモニアなどを分解して無毒化し、尿や便として体外へ排出する解毒作用を持ちます。
さらに、胆汁の生成は生体内において脂肪の分解や脂溶性ビタミンの消化・吸収を助けるなど非常に重要な役割を担っています。
カキエキスはタウリンを多く含むため、摂取することで肝臓の機能を強化させ、代謝や解毒、胆汁の生成を助ける効果を生み出しています。【6】【8】【9】【10】

●血圧を正常にする効果
カキエキスに含まれるタウリンは、ホメオスタシス[※5]を正常な状態に保つ作用があります。特にタウリンは、塩分の過剰摂取によって起こる高血圧に効果的といわれています。
通常、塩分摂取による血圧の上昇は、腎臓の働きによって塩分と水分を取り除き、血液量を減らすことで抑えられています。しかし、塩分の過剰摂取により交感神経が刺激され、過剰に働くことで、こういった腎臓の働きが抑制されてしまい、血圧が上昇するのです。
カキエキスに含まれるタウリンには、動脈硬化を予防する効果だけでなく、交感神経を抑制する作用があるため、血圧を下げるのに効果的だと考えられています。【7】

●新陳代謝を促進する効果
カキエキスは、新陳代謝に欠かせない栄養素である亜鉛を豊富に含んでいます。カキ100gに亜鉛は13g、カキエキスにすると100g中に約18gもの亜鉛が含まれます。
新陳代謝とは、古い細胞が新しい細胞に生まれ変わることをいい、亜鉛はたんぱく質やDNAの合成に関わっており、不足することで新陳代謝が衰え、老化促進などの原因となっていまいます。
カキエキスを摂取することで、豊富に亜鉛を摂取できるため、新陳代謝を促進させるのに効果的であるといえます。【1】

●味覚を正常にする効果
カキエキスには、亜鉛が豊富に含まれています。亜鉛は、細胞の生まれ変わりに欠かせない成分で、特に細胞の生まれ変わりが活発に行われる舌においては欠かすことのできない成分です。
味覚とは、舌に数千個ある味蕾(みらい)の中の約10万個ある、味を感じる味覚細胞によって甘み・塩み・酸み・苦みを脳に伝達することで感じることができます。亜鉛が不足することで、味蕾の生まれ変わりが正常に行われず、それによって味覚を感じられにくいなどの障害が起こってしまいます。
カキエキスは、摂取することで亜鉛を摂取することができるため、味覚を正常に保つために効果的な成分です。
【1】

●免疫力を高める効果
カキエキスは豊富な栄養素を含んでいるため、免疫力を高める効果があるとして注目されている成分です。
食糧事情が劣悪になると、感染症が増えることは古くから研究されており、人間の栄養状態と免疫機能は深く関わりがあるとされています。
特に、たんぱく質やミネラルなどが不足することで、免疫機能が正常に働かなくなり、風邪などの感染症にかかりやすくなると考えられています。
カキエキスには、良質なたんぱく質や亜鉛、鉄をはじめとする様々なミネラルが含まれており、免疫力を強化するためには非常に効果的な成分です。【1】【3】

●貧血を予防する効果
カキエキスには、血液をつくるために必要な鉄やビタミンB12、銅、葉酸などが含まれています。
そのため、摂取することで貧血を予防する効果が期待できます。

[※4:代謝とは、生体内で物質が次々と化学的に変化して入れ替わることです。また、それに伴ってエネルギーが出入りすることを指します。]
[※5:ホメオスタシスとは、生体の内部や外部の環境が変化しても、その生体の状態が一定に保たれるという生物の性質や状態のことです。生体恒常性とも呼ばれます。]

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カキエキスは食事やサプリメントで摂取できます

こんな方におすすめ

○目の健康を維持したい方
○目の疲れが気になる方
○肝臓の健康を保ちたい方
○血圧が気になる方
○味覚を正常にしたい方
○免疫力を向上させたい方
○貧血でお悩みの方

カキエキスの研究情報

【1】亜鉛欠乏マウスに牡蠣エキスを摂取させたところ、亜鉛欠乏による生殖障害や胎児異常、精子異常の改善が見られました。牡蠣エキス摂取により、血中亜鉛濃度も正常に戻っていたことから、亜鉛を豊富に含む牡蠣エキスには、生殖機能障害をはじめとする亜鉛欠乏症(新陳代謝障害、味覚異常障害)に対する予防効果が期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15041778

【2】牡蠣エキスにはタウリンが豊富に含まれています。タウリンは脳、網膜、心臓および骨格筋にはたらきかけ、抑制性神経調節または神経伝達効果が期待されています。細胞保護において抗酸化として行動し、心血管機能に対して有益な作用を有すると思われます。これらのように、タウリン豊富な牡蠣エキスには有望な効能が期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18605222

【3】牡蠣エキスに含まれるタウリンは、抗酸化酵素グルタチオンを活性化するはたらきが確認されています。このはたらきにより、牡蠣エキスには抗酸化作用とともに免疫力向上が期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8881371

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参考文献

・吉田企世子 安全においしく食べるためのあたらしい栄養学 高橋書店

・NPO日本サプリメント協会 サプリメント健康バイブル 小学館

・本多京子 食の医学館 小学館

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