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わかさの秘密トップ > 成分情報 > PC-DHA

作成日 2013年08月22日
更新日 2014年05月21日

PC-DHA

phosphatidyl choline docosahexaenoic acid
DHA結合型リン脂質

PC-DHAは、不飽和脂肪酸のDHAとホスファチジルコリンが結びついたものであり、主にサケやマスなどの魚卵油に多く含まれています。睡眠のリズムを整える効果や、学習能を向上させる効果、肥満の予防効果が期待されています。

PC-DHAの健康効果
◎睡眠を促す効果
◎記憶力や学習能力を高める効果
◎生活習慣病の予防・改善効果

目次

PC-DHAとは

●基本情報
PC-DHAとは、不飽和脂肪酸であるDHAの一種です。
一般に、DHAは同じ脂肪酸であっても様々な構造があり、構造の違いにより働きも異なります。また、一般的なDHAはトリグリセリド型という構造をしていますが、PC-DHAは、DHAがリン脂質[※1]の一種であるホスファチジルコリン[※2]と結びついたものです。
ホスファチジルコリンを豊富に含んでいるレシチンは、大豆や卵黄由来のものがほとんどです。大豆由来のレシチンにはDHAは含まれていませんが、卵黄のレシチンにはわずかですがDHAが含まれています。
世間で広く知られているDHAは魚油に多く含まれていますが、PC-DHAは主にサケやマスなどの魚卵油に多く含まれているという違いがあります。
DHAはリン脂質の形態をとることで血液脳関門[※3]を通過しますが、PC-DHAは、ホスファチジルコリンと結びついているため、血液脳関門をスムーズに通過しDHAを脳に届けることができるという性質があります。

●PC-DHAの働き
PC-DHAには、脳内のアセチルコリン[※4]の代謝をスムーズにする働きや、脂質の代謝を促す働き、の代謝に関わるホルモンの分泌を促す働きがあります。そのため、脳機能の改善や生活習慣病の予防などの効果が期待されています。

[※1:リン脂質とは、細胞膜を構成する主要な成分です。体内で脂肪が貯蔵・運搬される際に、たんぱく質と結び付ける役割を持っています。]
[※2:ホスファチジルコリンとは、卵黄や大豆、酵母やカビ類などに含まれるリン脂質の一種であり、別名レシチンとも呼ばれています。]
[※3:血液脳関門とは、血液中の有害な物質が自由に脳まで到達しないように働いている機構のことです。]
[※4:アセチルコリンは、血液中の有害な物質が自由に脳まで到達しないように働いている機構のことです。] 

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PC-DHAの効果

ラクトフェリンの働き

●睡眠を促す効果
PC-DHAには、睡眠のリズムを整える効果があります。
睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があり、そのうちレム睡眠は、体は休んでいても脳は活動している状態を表します。レム睡眠は約90分周期で現れ、健康な状態であれば、睡眠の約25%がレム睡眠、約75%がノンレム睡眠によって構成されます。【1】
レム睡眠は、昼間に体験したことを脳内に固定するという役割を持っているため、記憶・学習能力を保つ事にもつながります。そのため、レム睡眠を適度に増やしたり、また、睡眠のリズムを調節することが重要となります。
レム睡眠には神経伝達物質のひとつであるアセチルコリンが大きく関与しています。
PC-DHAにはアセチルコリンをつくり出し、代謝をスムーズにする働きがあるため、レム睡眠を増加させて、睡眠のリズムを整えます。
健康な成人男性 9 名が、PC-DHAが含まれるイクラ抽出油をカプセルで 1 日 1000mg、3 ヵ月間摂取し、睡眠状態を測定・アンケート調査を行ったところ、レム睡眠の量が増加し、熟眠感が向上したという結果が得られました。

●学習能を向上させる効果
DHAには脳を活性化する働きがあり、学習能力を向上させる効果があります。
PC-DHAは、吸収性に優れており脳へ到達しやすいという性質があるため、魚油由来のDHAと、PC-DHAをそれぞれ摂取した人に対して条件付け学習能試験を行った結果、PC-DHAを摂取した人の方が、正答率が向上したという結果が得られています。【2】

●生活習慣病を予防する効果
PC-DHAは、脂質の代謝を促す働きを持っており、内臓脂肪の蓄積を予防する効果があります。
また、PC-DHAには、糖尿病を予防するアディポネクチン[※5]というホルモンを増加させる働きがあります。アディポネクチンは、脂肪細胞から血液中に分泌されるホルモンであり、糖尿病や動脈硬化を予防する効果があるとして注目されています。
高カロリーな食事や運動不足などによって脂肪細胞が増加すると、アディポネクチンの分泌量は減少してしまうため、肥満は糖尿病の原因と深い関係性があります。
PC-DHAは、血液中のアディポネクチンの濃度を高める事によって、血糖値を低下させる効果があります。
これらのPC-DHAの働きから、メタボリックシンドロームを予防する効果が期待できます。

[※5:アディポネクチンとは、インスリン感受性の亢進や動脈硬化の抑制、抗炎症などの働きがある脂肪細胞から分泌されるホルモンの一種です。]

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食事やサプリメントから摂取できます

PC-DHAを多く含む食品

○サケ、マスの魚卵
○イクラ

こんな方におすすめ

○睡眠でお悩みの方
○集中力や記憶力を向上させたい方
○肥満を防ぎたい方
○糖尿病を予防したい方

PC-DHAの研究情報

【1】DHA はホスファチジルコリンに結合することで脳内に取り込まれます。このためPC-DHA の分子構造が中枢神経において効果を発揮することが期待される。PC-DHA を投与したラットにおいてレム睡眠が有意に増加することが確認されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8233070

【2】ラットを使った学習能試験の結果、魚油のDHAよりもPC-DHAを摂取した方の正答率が向上しました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8177519

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参考文献

・大久保 剛 DHA結合型リン脂質(PC)の研究開発 生物工学第91巻

・大久保 剛 、日比野 英彦 DHA 結合型フォスファチジルコリンの機能性 J.Lipid Nutr. Vol.22, No.1(2013)
・Hashimoto M, Gong XW, Izaki Y, Iriki M, Hibino H. (1993) “1-Oleoyl-2-docosahexaenoyl phosphatidylcholine increased paradoxical sleep in F344 rats.” Neurosci Lett. 1993 Aug 6;158(1):29-32.

・Izaki Y, Hashimoto M, Arita J, Iriki M, Hibino H. (1980) “Intraperitoneal injection of 1-oleoyl-2-docosahexaenoyl phosphatidylcholine enhances discriminatory shock avoidance learning in rats.” Neurosci Lett. 1994 Feb 14;167(1-2):171-4.

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