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作成日 2011年10月30日
更新日 2014年05月21日

ピーナッツ

peanut
落花生 南京豆 earth nut  ground nut
Arachis hypogaea L.

ピーナッツはサラダやおつまみの材料として広く利用されています。
不飽和脂肪酸が多く含まれており、動脈硬化や高血圧を予防する効果が期待できます。さらにビタミンB群やEが豊富に含まれているため、老化予防効果や記憶力を高める効果があります。

ピーナッツの健康効果
◎動脈硬化・高血圧を予防する効果
◎老化を防ぐ効果
◎記憶力や学習能力を高める効果

目次

ピーナッツとは

●基本情報
ピーナッツは落花生、南京豆ともよばれ、収穫時期は秋です。インド、中国、アメリカ、ナイジェリアなどで栽培されており、3016万9000t(1997年)が生産されています。また日本では2万6700t(2000年)の生産があり、中でも千葉県での生産が約76%を占めています。
原産地は南アメリカで、栽培が盛んになったのは19世紀以降です。日本に導入されたのは、江戸時代といわれていますが、栽培が始まったのは明治時代以降で、その歴史は比較的浅いです。
ピーナッツは、花が咲いた後、子房柄が伸びて地中に入り、その先端(子房)が肥大してさやとなり実をつけます。通常は一つのさやに2粒の実をつけますが、1~5粒の実をつけるものもあります。さやの中にある実を取り出してピーナッツとして食べます。

●ピーナッツの種類
ピーナッツには、多くの品種がありますが、粒の大きさから大粒種と小粒種に分けることができます。一般に大粒種は風味がよいので食用に、小粒種は油分が多いため搾油用に用いられています。ピーナッツに含まれる脂肪酸は、オレイン酸が多く、リノール酸[※1]が少ないです。国内で栽培されている主な品種は、関東地方で栽培される千葉半立(ちばはんだち)、関東・東海・九州地方で栽培されるナカテユタカ、九州地方で栽培されるタチマサリなどがあります。

●ピーナッツの加工品
日本で生産される大粒種のものは主に煎莢(いりさや)、煎豆、ピーナッツバターなどに、またやや未熟な莢を塩ゆでして利用されます。輸入される小粒種は脂肪分が多いため、外国では主に搾油用にされますが、日本ではピーナッツバターや各種製菓材料などに利用されます。

・煎莢、煎豆
莢のまま煎ったものを煎莢といい、豆の場合はそのまま煎る「素煎り」と、塩水に漬けてから煎る「味付け」があります。ピーナッツには大豆の2倍以上の脂質が含まれており、煎りあがると香ばしく濃厚な風味をもたらします。酒のつまみや間食などで利用されています。

・ピーナッツバター
アメリカのピーナッツ生産量の約40%がピーナッツバターとして利用されています。これは煎った豆の渋皮を除去した後、砕き、ペースト状にしたものに砂糖などを加えたものです。日本でもパンの普及とともに消費が増えてきました。

・製菓原料
むいた実のうち、割れたり傷ついたりしたもの、小粒のものなどは刻んだり、粉末にしたりして、菓子の原材料として利用されています。

●ピーナッツの選び方と保存法
生のピーナッツは、殻に黒ずみがなく、ふくらみの大きさが均一なものを選びましょう。高温や湿気に弱く、放置しておくと脂肪やたんぱく質が酸化[※2]して風味が落ちたり、カビが生える原因になったりします。たくさんあるときは、海水程度の塩水で殻ごと1時間弱くらいゆで、冷ましたものを小分けして冷凍保存しましょう。

<豆知識>ピーナッツの食べ合わせ
・ピーナッツ+青菜類
ピーナッツに含まれるビタミンEの抗酸化力[※3]は、β-カロテンやビタミンCの働きが組み合わさるとその作用が高まります。このため、それら2つの栄養素が豊富な「あしたば」「こまつな」「なばな(菜の花)」などの青菜類との組み合わせは、脳の老化予防や美肌効果、生活習慣病の予防効果を高めることになります。砕いて細かくすれば、サラダや和え衣として気軽に利用できます。

・ピーナッツ+お酒
調理せずに、そのままお酒のおつまみとして食べれば、アルコール代謝にも有効です。ピーナッツは肝臓の働きを助けるメチオニン、二日酔いを防ぐナイアシンを含むので、酒のつまみに最適といえます。しかしピーナッツは高カロリーなので食べすぎには注意が必要です。

●ピーナッツに含まれる成分と性質
良質のたんぱく質と脂質を多く含み、カリウムやカルシウム、鉄、亜鉛などのミネラルも豊富でさまざまな大切な栄養素をバランスよく含んでいます。ビタミンではB1・B6、葉酸、ナイアシン、パントテン酸などのB群やビタミンEの含量が多く、特にビタミンEは100 g中に10.9 mgも含まれています。
ピーナッツは実ばかりではなく、殻についている薄皮にも優れた効能があります。この薄皮には、ポリフェノールの一種レスベラトロールが含まれており、生活習慣病の予防や美容効果など様々な効果を発揮します。
[※1:リノール酸とは、人間の体内で合成できない不飽和脂肪酸の一種です。大豆油やコーン油などの植物性の油に多く含まれます。]
[※2:酸化とは、物質が酸素と化合し、電子を失うことをいいます。サビつきともいわれています。]
[※3:抗酸化力とは、たんぱく質や脂質、DNAなどが酸素によって酸化されるのを防ぐ力です。]

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ピーナッツの効果

●動脈硬化・高血圧を予防する効果
動脈硬化とは、動脈の壁が弾力を失い、内腔にコレステロールやカルシウムが溜まって細くなり、血液が流れにくくなった状態です。高血圧も動脈硬化の原因のひとつであり、その予防も重要となります。ピーナッツの脂質の脂肪酸[※4]組成は、飽和脂肪酸が約20%、不飽和脂肪酸が約80%です。ピーナッツに多く含まれている不飽和脂肪酸であるオレイン酸は、悪玉(LDL)コレステロール[※5]を減少させる効果があります。
また活性酸素[※6]によって酸化した悪玉コレステロールは、動脈硬化の原因となります。しかしピーナッツにはレスベラトロールという抗酸化作用[※7]があるポリフェノールも含まれています。これらのことからピーナッツは、動脈硬化や高血圧の予防に期待されます。【1】



●老化を防ぐ効果
ピーナッツに含まれる、ビタミンEは高い抗酸化作用をもちます。脂質が酸化されてできる過酸化脂質[※8]は、老化を引き起こす原因となっています。ビタミンEはその生成を防止するため老化を防ぐ効果があります。さらに血管をきれいにして血行をよくするのとともに、ホルモンのバランスを整えるので、冷え症や肌のシミを防ぐなどの効果も期待できます。そのためピーナッツは、美肌づくりにも役立ちます。【1】

●記憶力や学習能力を高める効果
ピーナッツはビタミンB群のひとつであるコリン、レシチンを含んでいます。この二つは脳内でアセチルコリンという神経伝達物質を生成する材料となります。このアセチルコリンは記憶力や認知能力の保持に関わっています。
アメリカのコロンビア大学の実験で、ラットに胎児の頃(妊娠期ラットへ摂取させた)から長時間にわたってコリンを与え続けたところ、ラットの記憶力が向上し、しかも記憶が長く保持される傾向があるという報告があります。これらのことからピーナッツ摂取によりアセチルコリンの生成を活性化し、記憶力や学習能力を高めることが期待できます。【2】

[※4:脂肪酸とは、炭素、水素、酸素から成る油脂や蝋(ろう)、脂質などの構成成分です。脂肪酸とグリセリンが結び付いて脂質が構成されます。]
[※5:肝臓から血管にコレステロールを運ぶ機能を持った物質です。悪玉(LDL)コレステロール値が高くなると、動脈硬化の原因になるといわれています。]
[※6:活性酸素とは、普通の酸素に比べ、著しく反応が増すことで強い酸化力を持った酸素のことです。体内で過度に発生すると、脂質やたんぱく質、DNAなどに影響し、老化などの原因になるといわれています。]
[※7:抗酸化作用とは、たんぱく質や脂質、DNAなどが酸素によって酸化されるのを防ぐ作用です。]
[※8:過酸化脂質とは、コレステロールや中性脂肪などの脂質が活性酸素によって酸化されたものの総称です。]

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ピーナッツはこんな方におすすめ

○生活習慣病を予防したい方
○老化を防ぎたい方
○集中力や記憶力を向上させたい方

ピーナッツの研究情報

【1】ピーナッツには、機能性成分としてレスベラトロールが含まれるほか、抗酸化および抗炎症活性を有するアラキジン酸が含有されていることが報告されています。ピーナッツは老化防止のほか、動脈硬化予防効果が期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17177571

【2】ピーナッツには、記憶力や認知機能改善機能を持つフォスファチジルコリンが含まれていることから、ピーナッツは認知機能および記憶力維持に役立つと期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11171148

【3】ピーナッツの皮には、ポリフェノールであるプロアントシアニジンおよびカテキンが含まれていることから、ピーナッツは高い抗酸化作用を持つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2206388

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参考文献

・吉田企世子 棚橋伸子監修 旬の野菜と魚の栄養事典 エクスナレッジ

・本多京子 食の医学館 小学館

・中嶋 洋子 著、阿部 芳子、蒲原 聖可監修 完全図解版 食べ物栄養事典 主婦の友社

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