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作成日 2012年09月14日
更新日 2014年05月02日

ポリアミン

polyamine

ポリアミンとは、細胞を持つ様々な生物に存在している成分で、納豆などの大豆発酵食品に多く含まれています。
ポリアミンは、細胞分裂に伴う遺伝子のコピーなどを行う役目を担っており、細胞の生まれ変わりに必要不可欠な成分です。新陳代謝を高める効果や、老化を予防する効果などが期待されています。

ポリアミンの健康効果
◎新陳代謝を活発にする効果
◎老化を防ぐ効果
◎動脈硬化を予防する効果

目次

ポリアミンとは?

●基本情報
ポリアミンとは、ウイルスから人間の細胞まで様々な生物に存在している、生きるために必要不可欠な成分です。
ポリアミンはアミノ基を2つ以上分子内に持つ炭化水素の総称で、主に細胞の生まれ変わりに関与しており、ポリアミンが不足することで細胞の老化は著しくなると考えられています。

ポリアミンは、アミノ酸の一種であるアルギニンオルニチンによって、体内で合成される成分です。
ポリアミンは人間の体内に20種類以上存在しており、中でも代表的なものは、スペルミン、スペルミジン、プトレスシンの3種類です。
スペルミンは、最初に発見されたポリアミンであり、細胞の新陳代謝などに深く関わっています。
スペルミジンは、細胞の生まれ変わりに関与している酵素を、活性化させる作用を持っています。
プトレスシンは、最も単純な構造を持つポリアミンであり、腸内の酵素によってほとんど分解されるといわれています。

●ポリアミンの歴史
最初に発見されたポリアミンであるスペルミンは、1678年にオランダのレーウェンフック博士によって精液中から発見されました。
1888年にラーデンブルク博士によって名付けられたスペルミンという名称は、精液「sperm(スパーム)」に由来しています。
ポリアミンが持つ構造から複数を意味する「ポリ」に、アミノ基を意味する「アミン」をつなげたのが名称の由来であるとされています。

●ポリアミンの働き
体内において、ポリアミンは細胞分裂に重要な役割を担っています。ポリアミンがなければ、細胞は分裂や増殖を行うことができないため、新陳代謝を正常に行うことができなくなります。
体内では前立腺、膵臓、唾液腺などの、精子や酵素を生成する組織に多く存在しています。
また、ポリアミンは血管壁の炎症を予防し、動脈硬化を予防する効果などが期待されている成分です。

ポリアミンは体内でつくり出される成分ですが、20歳頃をピークにポリアミンを合成する酵素の活性が低下するため、加齢に伴って体内のポリアミンの量は減少していき、ポリアミンが不足すると、老化が加速するといわれています。
人間の体内に存在するポリアミンの長所のひとつは、分子量が非常に小さいことです。
分子量の小さいポリアミンは、食べ物などによって摂取しても、分解されることなく腸へ届き、吸収されるという利点があります。
よって、年齢により不足した場合でも、ポリアミンは食べ物などから補うことで、体内の臓器や組織へ行き届き、その効果を発揮することができます。

●ポリアミンの摂取方法
ポリアミンは大豆、きのこ類などに含まれており、特に大豆を発酵させた納豆や醤油、味噌にはポリアミンが豊富に含まれています。
また、チーズなどの発酵食品などにも、微生物が生成したポリアミンが多く含まれており、しいたけ、マッシュルーム、鶏肉などにもポリアミンは含まれています。
現在では、ポリアミンの健康効果が注目され、サプリメントなどに配合されている場合もあります。

なお、ポリアミンは母乳にも含まれている成分で、出産後約10日後から2週間後の母乳は、特にポリアミンの含有量は多くなるとされています。
ポリアミンは乳児の成長促進や記憶などに関与していると考えられているため、乳児用の粉ミルクなどにはポリアミンが添加されている場合もあります。

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ポリアミンの効果

●新陳代謝を活発にする効果
ポリアミンを摂取することによって、細胞の生まれ変わりを促進し、新陳代謝を活性化することができます。
人間の体には、約60兆個もの細胞が存在しており、ひとつひとつの細胞が一定の周期で生まれ変わることで、健康な体を維持しています。
すべての細胞は、DNARNAが作用することで古い細胞から新しい細胞に生まれ変わることができます。
DNAは、つくり出す細胞の設計図となる働きを行っています。その設計図に基づいて細胞を実際に構築するのがRNAです。
ポリアミンは、細胞分裂を行う際に、古い細胞内の遺伝子のコピーを生成したり、遺伝子の情報を翻訳したりする役割を担っています。
すなわち、ポリアミンが不足した場合、細胞の生まれ変わりを行うことができないということです。
年齢によって減少するポリアミンを補うことで、新陳代謝を促進する効果が期待されています。【5】

ラクトフェリンの働き

●老化を防ぐ効果
ポリアミンを摂取することによって新陳代謝を促進すると、肌などの老化防止にもつながるとされています。
肌の老化は、年齢とともに新陳代謝が衰えることによってシミやしわ、くすみとして現れ、見た目年齢にも大きく影響します。
肌を常に若々しく維持するためには、新陳代謝を活性化することが重要です。
肌は、表皮[※1]、真皮[※2]、皮下組織[※3]の3つの層で構成されており、皮下組織が新しい細胞を常に生み出すことで、表皮に存在している古い肌細胞はアカとなって剥がれ落ちます。
肌細胞が古いものから新しいものへと生まれ変わる周期をターンオーバーと呼び、ターンオーバーは20歳頃では28日前後ですが、30~40歳頃には45日前後かかるようになるといわれています。
細胞の生まれ変わりにはポリアミンが関与しているため、ポリアミンが年齢とともに不足していくことは、ターンオーバーが長くなっていく要因のひとつであると考えられています。
特に、シミやくすみは、皮下組織で生成されたメラニン色素が表皮に現れたものであるため、新陳代謝を促進することで、肌の透明感を向上することができ、老化を予防する効果が期待されています。【1】【5】

●動脈硬化を予防する効果
ポリアミンには、血管内の炎症を抑制し、動脈硬化を予防する効果があると考えられています。
老化は肌だけではなく、体内の血管や骨、臓器などに現れやすく、特にこれらの老化は病気の発生を招く危険性が伴います。
特に血管の老化ともいえる動脈硬化は、血管のしなやかさが無くなり、血管壁が固く分厚くなってしまう症状のことをいい、血栓ができると脳梗塞など命に関わる病気につながります。
動脈硬化の原因のひとつである血管内の炎症は、酸化LDLコレステロールという物質などによって発生します。
酸化LDLコレステロールは、悪玉(LDL)コレステロールが活性酸素[※4]などによって酸化された物質です。
活性酸素はストレス、喫煙、紫外線などの様々な要因で発生する物質であり、常に人間の体内に存在しているため、年齢とともに増加し得る活性酸素によって、血管内の炎症は慢性的に起こります。
血管内で炎症が慢性的に発生した場合、血管壁は徐々に固くなり、動脈硬化が進んでいくのです。
ポリアミンには、血管の炎症を抑制する作用があるため、動脈硬化を予防する効果が期待されています。【2】【3】

[※1:表皮とは、肌を構成している層のひとつです。厚さ0.3mmほどの肌表面部分を指します。]
[※2:真皮とは、表皮の下にあり、肌の弾力を保っている部分です。コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などが存在しています。]
[※3:皮下組織とは、真皮の下部に位置する層を指します。毛細血管が張り巡らされており、肌の透明感などに影響を与える部分です。]
[※4:活性酸素とは、普通の酸素に比べ、著しく反応性が増すことで強い酸化力を持った酸素のことです。体内で過度に発生すると、脂質やたんぱく質、DNAなどに影響し、老化などの原因になるとされます。]

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ポリアミンは食事やサプリメントで摂取できます

ポリアミンを含む食品

○納豆、醤油、味噌などの大豆発酵食品
○チーズなどの発酵食品
○しいたけ、マッシュルームなどのきのこ類
○鶏肉

こんな方におすすめ

○新陳代謝を活発にしたい方
○老化を防ぎたい方
○動脈硬化を予防したい方

ポリアミンの研究情報

【1】ポリアミンはタンパク質や核酸の合成を促進することから、ポリアミンは新陳代謝促進と老化防止に役立つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16819267

【2】マウスにポリアミン(スペルミン、スペルミジン)を摂取させたところ、老化に伴う毛皮の厚さや運動量の低下が抑制され、死亡率も低下したことから、ポリアミンが老化防止効果を持つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21869457

【3】高脂血症ウサギに、ポリアミン(スペルミン)を摂取させたところ、血小板凝集が抑制されたことから、ポリアミンが血流改善効果、心血管疾患予防効果を持つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11257319

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参考文献

・Igarashi K. (2006) “Physiological functions of polyamines and regulation of polyamine content in cells” Yakugaku Zasshi. 2006 Jul;126(7):455-71.

・Nadège Minois, Didac Carmona-Gutierrez, Frank Madeo (2011) “Polyamines in aging and disease” Aging (Albany NY). 2011 August; 3(8): 716–732.

・de la Peña NC, Sosa-Melgarejo JA, Ramos RR, Méndez JD. (2000) “Inhibition of platelet aggregation by putrescine, spermidine, and spermine in hypercholesterolemic rabbits.” Arch Med Res. 2000 Nov-Dec;31(6):546-50.

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