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作成日 2013年08月22日
更新日 2014年04月30日

プロテオグリカン

proteoglycan

プロテオグリカンとは、たんぱく質に糖が結合した糖たんぱく質のことです。体内では、軟骨や皮膚に存在しており、保水力に優れているため肌にハリや潤いを与える役割を持っています。美肌効果や変形性関節症の症状を緩和する効果が期待できます。

プロテオグリカンの健康効果

◎美肌効果
◎変形性関節症の症状を緩和する効果
◎炎症を抑制する効果
◎生活習慣病の予防・改善効果

目次

プロテオグリカンとは?

●基本情報
プロテオグリカンとは、中心となるたんぱく質(コアたんぱく)に糖鎖グリコサミノグリカンが結合した糖たんぱくの一種です。「プロテオ」とはたんぱく質を表し、「グリカン」は多糖類[※1]という意味を表しています。プロテオグリカンは、動物の軟骨の主成分で保水性に優れており、人体にとって安全な成分です。現在20数種類の異なったコアたんぱくをもつプロテオグリカンが発見されており、近年では、プロテオグリカンの持つ性質を利用し、化粧品や健康食品の原材料として使用されています。

●プロテオグリカンの歴史
プロテオグリカンは19世紀末に発見されました。このとき発見されたプロテオグリカンは数種類ある中のアグリカンという分子です。発見された当初は牛から抽出したプロテオグリカンが使われていましたが、牛由来のものは抽出できる量が少ないためとても高価でした。しかし、弘前大学の研究によりサケの鼻軟骨から安全で比較的安価な抽出技術が確立され、近年では様々な効果が研究により報告されています。

●プロテオグリカンの主な性質
プロテオグリカンには多数のグリコサミノグリカンと呼ばれるが含まれています。この糖はとなじみやすいため、スポンジにように多量の水を保持することができます。また、プロテオグリカンに含まれるコアたんぱく質は分子の中にヒアルロン酸結合をもっているため、保水力を持つほか、衝撃を吸収する機能を持っています。肌に弾力を与えるほか、関節の軟骨で衝撃を吸収する役割を果たします。

●プロテオグリカンの種類
プロテオグリカンにはコアたんぱくの違いやそれに結合するグリコサミノグリカンの違いにより、以下のような種類があります。

・アグリカン
 プロテオグリカンの最も代表的な種類で、動物の体内に存在するプロテオグリカンの大半を占めます。主に関節軟骨に存在し、軟骨の重要な役割である外部からの衝撃の吸収作用を担っています。
・パールカン
 細胞と各組織との結合面、界面を構成する基底膜に存在しています。
・ヴァーシカン
 皮膚にある真皮層に存在しています。

[※1:多糖類とは、糖質の最小単位である単糖が、多数結合したものです。]

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プロテオグリカンの効果




●美肌効果
プロテオグリカンには、美肌効果が期待できるEGF(上皮細胞増殖成長因子)に似た作用があります。EGFとは細胞の成長や増殖を促してくれる因子のことです。EGFは年齢とともに減少するため、細胞の再生機能が低下してしまいます。これにより、肌のターンオーバーを遅らせてしまうため、肌の老化の原因となります。プロテオグリカンには、このEGFに似た働きがあるということが研究によって報告されています。
また、プロテオグリカンにはヒアルロン酸の生成を促したり、コラーゲンの生成を促す作用があります。さらに、ヒアルロン酸に匹敵するほどの保水効果があることも研究結果によりわかっています。プロテオグリカンはヒアルロン酸に比べ、べたつかずサラッとした肌触りであるにも関わらず高い保湿力を持っているため、化粧品成分としての利用に注目が集まっています。【1】

●変形性関節症の症状を緩和する効果
プロテオグリカンには、変形性関節症の症状を緩和する効果があります。プロテオグリカンは軟骨の構成成分の一種で、その高い保水力から軟骨が持つ曲げ伸ばしや衝撃を吸収するクッション機能といった重要な働きを果たしています。変形性関節症は、関節の軟骨がすり減ることで骨と骨の間が狭くなり、直接ぶつかることで痛みや腫れが起こる病気のことです。プロテオグリカンは、軟骨の元となる細胞を増殖させたり、増殖させた軟骨の元になる細胞が早く軟骨を形成するよう促してくれる作用があります。これらの働きにより、軟骨の再生や減少の予防をすることができ、変形性関節症の症状を緩和する効果が期待できます。【2】

●炎症を抑制する効果
プロテオグリカンには炎症を抑制する効果が期待できます。プロテオグリカンには炎症を抑える性質をもつサイトカイン[※2]の働きを促してくれます。この働きにより炎症を抑制し、特に大腸炎などの病気に対する予防効果が期待できます。【3】【4】【5】

●生活習慣病の予防・改善効果
プロテオグリカンには、生活習慣病である肥満や糖尿病[※3]を予防する効果があります。プロテオグリカンは、体重の軽減や血糖値[※4]の上昇を抑制する働きがあります。また研究により糖尿病の判断基準となるHbA1c値の上昇を抑制する作用があることも分かっています。

[※2:サイトカインとは、細胞から分泌されるたんぱく質のことです。]
[※3:糖尿病は、インスリンの不足などによって糖代謝がうまくいかなくなる病気です。もともとインスリンが不足している場合と、年齢や生活習慣によってインスリンが不足していく場合があります。]
[※4:血糖値とは、血液中にブドウ糖がどれくらいあるのかを示すものです。ブドウ糖が血液中にあふれてしまうと血糖値が高くなります。]

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食事やサプリメントで摂取できます


プロテオグリカンを多く含む食品

○魚・牛・鶏の軟骨

こんな方におすすめ

○美肌を目指したい方
○肌のハリや弾力を保ちたい方
○いつまでも若々しくいたい方
○膝痛、関節炎、関節痛、変形関節症の方
○炎症を抑えたい方
○生活習慣病を予防したい方


プロテオグリカンの研究情報

【1】プロテオグリカンは、分子の一部にEGFの様な成長因子に似た構造をとるため、EGF様作用を持ち、様々な機能性を持つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8621059

【2】コラーゲンゲルにプロテオグリカンを添加し、軟骨細胞を培養した場合、軟骨細胞の増殖を促進されたことから、プロテオグリカンは関節症などの関節症状の改善に有益であると考えられています。
http://ci.nii.ac.jp/naid/110004014467

【3】デキストラン誘発大腸炎を引き起こしたマウスにプロテオグリカンを投与すると、投与していない群に比べて生存率が延長し、体重減少も抑制されました。大腸の炎症が抑制されており、プロテオグリカンは抗炎症作用を有すると考えられています。

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参考文献

・Iozzo RV, Murdoch AD. (1996) “Proteoglycans of the extracellular environment: clues from the gene and protein side offer novel perspectives in molecular diversity and function.” FASEB J. 1996 Apr;10(5):598-614.

・大鹿 周差、今 淳、石橋 恭之、 楠 美智巳、田中 正則、藤 哲、高垣 啓一 (2004) “コラーゲンゲル三次元培養における軟骨由来プロテオグリカンが軟骨細胞に与える影響”  Connective tissue 36(2), 88, 2004-06-03 

・吉原 秀一、石戸 圭之輔、一戸 和成、工藤 大輔、佐々木 睦男 (2001) “プロテオグリカンの実験大腸炎(デキストラン硫酸腸炎)抑制効果” 日本外科学会雑誌 102(臨時増刊), 647, 2001-03-10 

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