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作成日 2011年08月25日
更新日 2016年03月02日

コメ胚芽油

rice germ oil

コメ胚芽油とは、玄米から白米へ精米される際に取り除かれる胚芽から抽出される油です。コメ胚芽油には、γ(ガンマ)オリザノールや植物ステロール、リノール酸、オレイン酸、トコトリエノールなどの有効成分がバランスよく含まれ、コレステロール値を下げる効果や美肌・美白効果などが期待されています。

コメ胚芽油の健康効果
◎生活習慣病を予防する効果
◎老化や病気から体を守る効果
◎疲労感を軽減する効果
◎美肌効果
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◎美白効果 

目次

コメ胚芽油とは

 
●基本情報
コメ胚芽油とは、玄米から白米へ精米される際に取り除かれる胚芽から抽出される油で、ほぼ100%が国産の原料からつくられている数少ない植物油のひとつです。玄米とは、収穫された米から一番外の籾殻を除いただけの精白していない米を指します。
胚芽とは、イネの新芽のもととなる部分で玄米の本体である胚乳に食い込むようにして埋め込まれており、玄米の栄養成分が詰まっています。その胚芽から抽出されるコメ胚芽油は、玄米10kgからわずか100gしか抽出できない貴重な油です。




●コメ胚芽油の歴史
コメ胚芽油のもととなる胚芽米は昭和初期に脚気病対策のため、東京大学医学部・島薗順次郎教授により提唱、開発されました。脚気病とは、神経障害によって下肢にむくみやしびれなどが起きる疾患のことです。1932年、島薗教授によって脚気病の原因はビタミンB1の欠乏であることが臨床的に証明されたのです。
その後、研究が進められるにつれて胚芽や米ぬかに様々な有効成分が含まれることがわかり、胚芽米への関心が高まるとともに、コメ胚芽油にも生活習慣病を予防する働きなどを持つ豊富な有効成分が含まれていることが発見され、近年健康油として注目されるようになりました。
また、コメ胚芽油は美肌効果や美白効果も期待できるということが明らかとなり、化粧品などにも多く使用され始めています。

●コメ胚芽油に含まれる成分と性質
コメ胚芽油には、ポリフェノールの一種であるγ-オリザノールが含まれています。ポリフェノールとは、植物に含まれる色素で、強い抗酸化力を持ちます。γ-オリザノールは他の植物油には含まれないコメ胚芽油特有の成分で、コメ胚芽油に含まれる成分全体の0.2~0.5%を占めています。
γ-オリザノールは抗酸化力が強いことに加え、体の血行を良くし、善玉(HDL)コレステロールを増やして悪玉(LDL)コレステロールを減らす働きを持っています。さらに、肝臓での悪玉(LDL)コレステロールの合成を抑える働きもあるため生活習慣病の予防効果や、視床下部に働きかけて脳や神経の健康を維持する効果が期待できるとされ、高脂血症[※1]や自律神経失調症[※2]のための医薬品にも使用されています。
他にも、γ-オリザノールには抗炎症作用や抗アレルギー作用があり、体内の免疫機能の乱れを整える働きがあるとされています。

コメ胚芽油には、豆類、穀物類の胚芽にも含まれている植物ステロールが多く含まれます。植物ステロールは、人間のコレステロールとよく似た構造をしており、悪玉(LDL)コレステロール値を下げる働きを持っています。
食品に含まれるコレステロールは小腸で吸収され血液中へ取り込まれ、全身へと運ばれていきます。植物ステロールが体内に入ると、コレステロールと同じように血液中に取り込まれるため、食品に含まれるコレステロールの吸収量が抑えられます。この時、植物ステロールは体内で利用されずにそのまま体外へ排出されるため、体内の余分なコレステロールの吸収を抑えることにつながります。
コメ胚芽油100g中には植物ステロールが1070mgも含まれます。これは植物油の中でもトップクラスの含油量を誇っています。 【2】
コメ胚芽油には、γ-オリザノールや植物ステロールの他にも人間の体内では合成できない必須脂肪酸であるリノール酸や、比較的熱に強いオレイン酸がバランスよく含まれています。そのため、コメ胚芽油は悪玉(LDL)コレステロール値を下げる効果が最も高い油であるといわれています。
コメ胚芽油には、ビタミンEの一種であるトコトリエノールの約40~60倍もの強い抗酸化力[※3]を持つ成分が豊富に含まれています。通常、油を繰り返し使用すると酸化が進み、においが発生して風味が損なわれますが、コメ胚芽油は強い抗酸化力を持つため劣化しにくい性質があり、他の植物油よりも繰り返し使用することができます。熱や光、空気によって酸化されにくい性質を持つコメ胚芽油は、揚げ物などの高温調理に使用しても油酔い[※4]しにくい油であるといわれています。

[※1:高脂血症とは、血液中に溶けているコレステロールや中性脂肪値が必要量よりも異常に多い状態のことです。コレステロールは過剰になると体に障害をもたらします。糖尿病と同様に自覚症状に乏しく、動脈硬化によって重篤な病気を引き起こす可能性があります。 ]
[※2:自律神経失調症とは、交感神経と副交感神経の2つから成り立つ自律神経のバランスが崩れた場合に起こる頭痛や冷え症、疲労感などの症状の総称です。]
[※3:抗酸化力とは、たんぱく質や脂質、DNAなどが酸素によって酸化されるのを防ぐ力です。]
[※4:油酔いとは、揚げ物などの調理をする際、気分が悪くなることをいいます。油酔いは油脂を過熱する際に発生するアクロレインと呼ばれる物質の作用が原因であるといわれています。] 


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コメ胚芽油の効果

コメ胚芽油には、γ-オリザノールや植物ステロール、リノール酸、オレイン酸、トコトリエノール、ビタミンEなどがバランスよく含まれ、以下のような健康に対する効果が期待できます。

●生活習慣病を予防する効果
コメ胚芽油に含まれるγ-オリザノールや植物ステロール、リノール酸、オレイン酸には、悪玉(LDL)コレステロール値を減少させる効果があります。バターやラードなどの動物性脂肪を多く含む食品や乳製品には飽和脂肪酸やコレステロールが多く含まれます。こうした食品を摂りすぎると、血液中のコレステロールの増加につながります。コレステロールが増えて酸化すると、血管内壁に付着して血管を塞ぐため、動脈硬化や高血圧、糖尿病などの生活習慣病の発症リスクが高まります。
コメ胚芽油には、悪玉(LDL)コレステロールを減少させる成分が豊富に含まれているため、生活習慣病に対して効果的な成分であるといえます。【2】

●老化や病気から体を守る効果
コメ胚芽油には、トコトリエノールやビタミンEといった強い抗酸化力を持つ成分が含まれています。
酸素を必要として生きていく以上、紫外線やストレス、運動などによって、体内では必ず活性酸素[※5]が発生します。活性酸素は、本来人間にとって必要な物質ですが過剰に発生することで体をサビつかせてしまう、つまり酸化させてしまうため、体内の機能低下を招きます。
過剰に発生した活性酸素は、表面の細胞膜を傷つけることによって、動脈硬化などの疾病や老化を引き起こします。トコトリエノールやビタミンEなどの抗酸化力を持つ成分を含むコメ胚芽油には酸化を防ぎ、老化や疾病を予防する効果があると期待されています。

●疲労感を軽減する効果
コメ胚芽油に含まれるγ-オリザノールには、自律神経に働きかけ疲労感を軽減する効果があります。
自律神経とは、自分の意思で動かすことのできない神経のことです。内臓や血管、瞳孔、汗腺などの働きは、自律神経によって支配されています。自律神経には交感神経と副交感神経と呼ばれる2つの対照的に働く神経があり、多くの器官はこの2つの神経がバランス良く働くことで維持されています。
ストレスなどが原因で自律神経のバランスが乱れると、疲労感、眼精疲労、頭痛、倦怠感、不眠など心身に様々な不調が現れます。コメ胚芽油はγ-オリザノールを含むため、自律神経がバランス良く働くようサポートし、心身の不調を軽減する効果があるといえます。



●美肌効果
コメ胚芽油をはじめとする植物油は、肌に直接塗ることで美容効果を得ることができるといわれています。
毛穴から分泌された皮脂が肌表面を覆うことで、水分の蒸発を防ぎ外部の刺激から肌を守っています。しかし、20歳を境に皮脂の分泌量が減少するため、肌に油分を塗り不足分を補うことが必要です。
また、肌の水分量も加齢とともに減少します。肌の水分量を保つ成分のひとつが、角質層の中にあるセラミドです。セラミドには必須脂肪酸であるリノール酸が含まれているため、同じくリノール酸を含むコメ胚芽油を肌に塗ることで水分量を維持する効果があるといわれています。
コメ胚芽油には、皮脂腺を活性化させ、皮脂の分泌を促して水分量を保つ働きに加え、血行を良くする効果や老化した角質を取り除く効果など、多くの美肌効果があると期待されています。

●美白効果
コメ胚芽油に含まれるγ-オリザノールには、メラニンの合成にかかわる酵素であるチロシナーゼの働きを抑える効果があることが報告されています。さらに、皮膚表面で紫外線を吸収し日焼けを防ぐ働きも知られており、美白効果も期待されています。
また、コメ胚芽油にはフェルラ酸が含まれており、紫外線吸収作用があると明らかにされています。フェルラ酸は,皮膚の黒色色素であるメラニンなどの原料となるチロシンと構造が類似しています。そのためチロシンと拮抗することでメラニン生成を抑制すると考えられています。
さらに、コメ胚芽油に含まれるトコトリエノールやビタミンEには、強力な抗酸化力によって活性酸素から肌細胞を守る効果があります。
コメ胚芽油には、活性酸素が原因となるメラニン色素の過剰生成を防ぐことでシミやそばかすを予防する効果があるとされています。

[※5:活性酸素とは、普通の酸素に比べ著しく反応性が増すことで強い酸化力を持った酸素のことです。体内で過剰に発生すると、脂質やたんぱく質、DNAなどに影響し、老化などの原因になるとされます。] 

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コメ胚芽油は食事やサプリメントで摂取できます

コメ胚芽油を含む食品

○玄米
○胚芽米

こんな方におすすめ

○生活習慣病を予防したい方
○老化を防ぎたい方
○疲れやすい方
○美肌を目指したい方
○シミ、そばかすが気になる方 

コメ胚芽油の研究情報

【1】コメ胚芽油から抽出したγオリザノールのリポポリサッカライド(LPS)誘発によるウシ血管内皮細胞
(BAEC)に対する作用について調べました。γオリザノールは、LPSによって誘発される腫瘍因子であるNFκ-Bを抑制することでBAECの血管吸着因子を阻害することがわかりました。このことから、コメ胚芽油が、血管新生抑制作用を持つことが示唆されました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22401580

【2】高コレステロール血症男性を対象に、コメ胚芽油を1日当たり50g の量で4週間摂取させたところ、血中総コレステロール、LDLコレステロール、LDL/HDLが低下したことから、コメ胚芽油が高脂血症予防効果を持つことが示唆されました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15309429

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参考文献

・山田豊文 植物油の事典 毎日コミュニケーションズ 
・Sakai S, Murata T, Tsubosaka Y, Ushio H, Hori M, Ozaki H. (2012) “γ-Oryzanol reduces adhesion molecule expression in vascular endothelial cells via suppression of nuclear factor-κB activation.” J Agric Food Chem. 2012 Apr 4;60(13):3367-72.

・Berger A, Rein D, Schäfer A, Monnard I, Gremaud G, Lambelet P, Bertoli C. (2005) “Similar cholesterol-lowering properties of rice bran oil, with varied gamma-oryzanol, in mildly hypercholesterolemic men.” Eur J Nutr. 2005 Mar;44(3):163-73.

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