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わかさの秘密トップ > 成分情報 > 米ぬか

作成日 2014年08月08日
更新日 2015年01月09日

米ぬか

rice bran

米ぬかは、玄米を精米する過程で出る外皮や胚の粉のことです。米ぬかは江戸時代のころから米ぬか油やぬか漬けとして利用されてきました。強力な抗酸化作用をもつフェルラ酸やオレイン酸など栄養が豊富に含まれており、美肌や美白効果や便秘解消にもよいといわれています。

米ぬかの健康効果

◎美肌・美白効果
◎便秘を解消する効果
◎高血圧を予防する効果
◎認知症を予防する効果

目次

米ぬかとは

●基本情報
米ぬかとは、玄米を精米する過程で出る外皮や胚(はい)の粉のことを指します。米は小麦やとうもろこしとともに世界三大作物の一つで、世界の米の収穫量は約7億トンにも上ります。米を精米する過程で、世界では毎年約5000万トンを超える米ぬかが発生しているといわれています。白米を作る際の副産物である米ぬかですが、多くの利用成分が含まれることから、様々な利用がされています。特に米ぬかの37.5%が米ぬか油の製造に利用されています。他にはきのこ栽培用に9.5%、配合飼料に7%、残りは漬物のぬか床などに使用されています。

●米ぬかの歴史
米を現在と同じように炊飯して食べるようになったのは室町時代で、江戸時代になると白米を食べることが一般的に広まっていきました。米ぬかは米を精製する際にできることから、白米が流通するとともに米ぬかも大量に出回るようになり、一般家庭でぬか漬けが盛んにつくられるようになりました。また、米ぬかから搾油される米ぬか油が始めて日本で作られるようになったのも、江戸時代(元禄1699年)といわれています。

●米ぬかの利用
・米ぬか油(米油)
米ぬかには約20%の油分が含まれており、米ぬか油(米油)として利用されています。一般的に家庭で使用されているなたね油やごま油は原料となる穀物を海外からの輸入に頼っていますが、米ぬか油は国産穀物を原料として使られます。米ぬか油は、淡白でクセがないのが特徴で、オレイン酸を主成分とするため酸化しにくいことでも知られています。

・ぬか漬け
米ぬかを使った代表的な食品であるぬか漬けは、古くは江戸時代から行なわれていました。米ぬかには栄養が豊富に含まれており、ぬか床に存在する乳酸菌などの微生物が米ぬかのたんぱく質や糖質を分解することでうま味や香りの成分を作り、それが野菜に浸透することでおいしい漬物になります。また、米ぬかに含まれているビタミンB群などの成分も野菜に浸透するため、栄養面でもとてもよい影響を与えてくれます。

・その他の利用
米ぬかの利用は食品だけではなく、美容や掃除などにも役立ちます。米ぬかに含まれているビタミンB群は新陳代謝を活発にする働きがあります。そのため、入浴剤や米ぬかを使って洗顔をすることで美肌効果が期待できます。また、米ぬかに含まれる油分や栄養素を利用して掃除グッズや肥料としても利用することができます。

●米ぬかに含まれる成分と性質
米ぬかには玄米の栄養素が溶け込んでいるため栄養価が高く、高い抗酸化力を持つビタミンEやコレステロールの吸収を妨げるγ-オリザノール、脳機能改善や高血圧改善に効果を発揮するフェルラ酸など様々な栄養素が含まれています。
他にも、米ぬかに含まれるフェルラ酸やセラミドにはメラニンの生成を抑制する働きがあることから、美肌効果も期待できます。

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米ぬかの効果

●美肌・美白効果
米ぬかには美肌や美白効果があるといわれています。日本では昔から秋田美人や新潟美人など「米どころに美人が多い」といわれてきました。米ぬかには抗酸化作用[※1]のある成分が豊富に含まれており、ビタミンB群やミネラルは皮膚の新陳代謝[※2]を促す働きがあります。また、米ぬかに含まれるセラミドは、肌の水分を保つことでバリア機能をはたします。さらに、米ぬかに含まれるセラミドやフェルラ酸にはメラニンの生成を抑制する働きもあることから、美肌や美白効果があります。そのため、美容の分野では米ぬかを使った化粧品や石鹸などに利用されています。

ラクトフェリンの働き


●便秘を解消する効果
米ぬかに含まれる食物繊維には便秘を解消する効果があります。便秘になると腸内に老廃物が溜まり、それが腐敗すると増殖した有害菌が自立神経[※3]の働きを阻害し、肌荒れや免疫力の低下の原因にもなります。食物繊維は、腸内の老廃物の排泄を助ける働きがあるだけでなく、善玉菌を増やす作用もあるため、腸内の環境を整える効果があります。そのため便秘症には効果的な成分です。

●高血圧を予防する効果
米ぬかに含まれるGABAは腎臓の働きを高め、血圧の上昇の原因となる塩分(ナトリウム)を排出する効果があるといわれています。GABAには動脈硬化を引き起こすコレステロールの増加を抑制する働きもあることから、高血圧の原因のひとつとなる動脈硬化の予防に期待されています。さらに、GABAは正常血圧には影響せず、高血圧に対してのみ血圧降下作用を発揮するということもわかっています。また、米ぬかに含まれるリノール酸やGABAには血中のコレステロールや中性脂肪を減らす働きもあります。

●アルツハイマー病を予防する効果
米ぬかに含まれるフェルラ酸には、アルツハイマー病を予防する効果があります。脳ではβ-アミロイドペプチド[※5]という成分が常に作られ、分解されています。このβ-アミロイドペプチドが脳に蓄積されるとアルツハイマー病の原因になるといわれています。フェルラ酸にはβ-アミロイドペプチドの分解を助ける働きがあるためアルツハイマー病の予防効果があるといわれています。また、傷ついた脳細胞を修復し、細胞が死んでしまうことを防ぐ脳細胞保護作用もあるため、学習記憶向上作用も期待できます。

[※1:抗酸化作用とは、体内で発生した活性酸素を抑制する力のことです。]
[※2:新陳代謝とは、古い細胞や傷ついた細胞が、新しい細胞へ生まれ変わることを指します。]
[※3:自律神経とは、無意識下で体全体を調整する神経です。]
[※4:ゲル化とは、ヌルヌルとした粘性が凝固したもののことです。]
[※5:β-アミロイドペプチドとは、通常は神経の成長と修復を行うたんぱく質ですが、炎症によりアルツハイマーを引き起こす原因物質にもなります。] 

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米ぬかはこんな方におすすめ


○美肌を目指したい方
○シミ、そばかすが気になる方
○便秘でお悩みの方
○血流を改善したい方
○糖尿病を予防したい方
○脳の健康を維持したい方

米ぬかの研究情報

【1】マウスを対象に黒米由来の米ぬかを配合した餌を摂取させたところ、炎症誘発物質TPAやDNFBによるアレルギー性皮膚炎の発生が緩和されました。この働き気は炎症物質TNF-1α, IL-1β, IL-6およびLTB4の産生が抑制されたためと考えられています。
米ぬか、特に黒米由来の米ぬかには皮膚保護作用があると考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20731354

【2】脳卒中易発症高血圧自然発症ラットを対象に8週間、米ぬかまたはフェルラ酸を添加した餌を与えたところ、高血圧症状ならびに耐糖能、NOxなどの高血圧症状の緩和が認められたことから、米ぬかには高血圧予防効果が期待されており、そのはたらきはフェルラ酸よりも優れていることがわかりました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17217561

【3】肥満ラットを対象に米ぬか酵素エキスを1~5%を添加した餌を摂取させたところ、5%添加した餌を摂取させたラットではインスリン抵抗性が改善され、アディポネクチンの状態ならびに炎症状態も緩和されたことから、米ぬかの酵素エキスは肥満やメタボリックシンドロームの予防に役立つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22661284

【4】米ぬかは抗酸化作用に優れるγ-オリザノールを豊富に含むことが知られている。特に米ぬか酵素エキスではγ-オリザノールが豊富に含まれており、黒米の約5倍含まれているといわれています。米ぬか酵素エキスを用いた試験では脳内タンパク質や脳内脂質の酸化が抑制されることが知られており、米ぬかが脳の健康に役立つのではと期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14673603

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参考文献

・食べ物栄養事典 中嶋洋子・蒲原聖可・阿部芳子 主婦の友社
・食材図典 蔵敏則 小学館
・米糠含有成分の機能性とその向上/谷口久次

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