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作成日 2012年09月14日
更新日 2014年05月15日

サージ

sea buckthorn
サジー シーバックソーン シーベリー 沙棘

サージとは、気候の厳しい高山地帯に育つ植物のオレンジ色の果実です。ビタミン、ミネラル、アミノ酸をはじめ、ポリフェノール類まで含む栄養満点の果物です。

サージの健康効果
◎生活習慣病を予防する効果
◎疲労回復効果
◎血流を改善する効果
◎貧血を予防する効果

目次

サージとは?

●基本情報
サージとは、サジーやシーベリーともいわれるグミ科ヒッポファエ属の植物で、トゲのあるオレンジ色の植物の果実です。
サージの木はロシアやモンゴル、中国の高山地帯をはじめとする、夏は暑く冬は寒い厳しい気候で生育します。通常2~10 mに成長し、大きいものは高さ30 mにもなります。幹の太さは5 m程に成長することもあります。雌木と雄木があり、栽培をするためには両方の木が必要です。果実は、風によって花粉が運ばれることで受粉が行われる風媒花によって実ります。
サージは9月~10月にかけて果実がなり、種類により黄色、オレンジ色、赤色をしています。みずみずしい色を保ちながら、寒い冬の間実をつけます。果実には酸味があり、そのまま食べたり、搾ってジュースにして飲むことができます。果汁は一般の果実では見られない3層に分かれ、上層部にはビタミンE、中層部にはビタミンA、下層部にはビタミンCが多く含まれます。
サージの種は表面が茶色く卵形で、種にもビタミンEなどの栄養が含まれています。種の長さは2~4 mm、幅が2~3 mm、厚さは1~2 mmと小さな種をしています。
サージの葉は、2~4 cm程と細長く表は緑色、裏は銀緑色で、枝が垂れているため柳に似た見た目をしています。冬になり寒くなると一気に葉が落ち、乾燥から身を守ります。
枝には鋭く長いトゲが特徴です。トゲは枝の先端が鋭く尖った形をしています。サージの枝は硬く、枝を切った後も繁殖の回復が早いため、良質の燃料として利用される植物資源です。

●サージの歴史
サージは7千万年から2億年も昔から地球上に生育しているといわれ、歴史ある植物のひとつです。人間との関わりも深く、ギリシャ神話ではサージの林に捨てられた病弱な馬たちが果実を食べることで奇跡的に生き延び、肥えてたくましい体となり、毛がツヤツヤと光っていたと言い伝えられています。この神話がもととなって、植物学名である「Hippophae rhamnoides、馬をキラキラさせる樹」と名付けられました。
また、チンギスハンの伝説にも、戦いで傷ついた馬たちにサージを与えると馬が元気になったという奇跡の果実として登場しています。
その他、内モンゴルの農夫が「サージの山から飛んでくるキジの羽根の艶は他のキジよりも美しい」と話していたことや、サージを収穫する農夫たちの肌にはハリがあり、髪も美しく見えたという言い伝えもあります。
1300年前のチベット医学の経典である「月王薬珍」「四部医典」などには、サージが常用薬物として記載されています。

●サージの原産地・生産地
サージはユーラシア原産で、ユーラシア大陸中央部から中国、ヨーロッパの広範囲の高山や砂漠などに自生しています。-40℃から40℃までの寒暖の差が激しい地域に生息できるほど、強い生命力を持っています。

サージは、欧米では若々しさを保つ健康食品として広く普及しています。旧ソ連などでは、早くからサージの医薬品としての可能性に注目し、多くの研究をしてきました。そして、いち早く正式な医薬品としてサージが認められ、宇宙飛行士の健康増進とストレスに対する抵抗力を強化するためにサージ飲料が用いられました。
これらの逸話や歴史は、古くから厳しい環境を生き抜くための強い生命力と栄養価を持つサージの魅力によるものといえます。

●サージに含まれる成分と性質
サージの果実は、ミネラル、ビタミン、アミノ酸、不飽和脂肪酸などが豊富で、200種類以上もの栄養素が含まれています。ミネラルにはカルシウムや鉄、亜鉛、カリウムなどを含み、ビタミンではビタミンB群やビタミンC、ビタミンEなどを含んでいます。必須アミノ酸をはじめとするアミノ酸や、果実には珍しい不飽和脂肪酸も含まれているほか、フラボノイドなどのポリフェノールも含んでおり、栄養の宝庫といえる果物です。
サージの葉には、ビタミンCやミネラル、たんぱく質、脂質、食物繊維、アミノ酸などの豊富な栄養素が含まれており、健康茶や品質のよい飼料をつくる上でも貴重な資源となっています。

<豆知識>サージジュースの飲み方
サージジュースは独特の酸味を持っています。そのまま飲んだり、水で薄める飲み方が一般的です。
しかし、酸味が強いためそのままで飲みにくい場合は、オレンジジュースやリンゴジュース、野菜ジュース、ジンジャーエールなどで割ると飲みやすくなります。

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サージの効果

ラクトフェリンの働き

●生活習慣病を予防する効果
サージには、ポリフェノールの一種であるフラボノイドや、SOD酵素が豊富に含まれています。
フラボノイドには、体内の活性酸素を除去する抗酸化作用があります。活性酸素は、体内をサビつかせ血管にダメージを与えて動脈硬化や血圧上昇を招いたり、細胞にダメージを与えて、ガンや老化を引き起こす原因となる物質です。
SOD酵素とは、強力な抗酸化力を持つ酵素の一種です。SOD酵素を含む食品は少なく、サージは食品からSOD酵素を摂取できる限られた果実のひとつです。SOD酵素は、活性酸素を除去することにより、動脈硬化を予防する効果、高血圧症を改善する効果、糖尿病の予防・改善効果、細胞の健康を維持する効果、美肌効果などが期待できます。
フラボノイドやSOD酵素の抗酸化力は、活性酸素のダメージから体を守り、生活習慣病を始めとする様々な病気や体調不良を予防してくれるのです。【1】【2】

●疲労回復効果
サージはアミノ酸やビタミン、ミネラルを豊富に含み、高い栄養価を持っています。サージに含まれるアミノ酸は9種類ある必須アミノ酸のほとんどを含んでおり、さらに非必須アミノ酸であるアスパラギン酸を多く含んでいます。アスパラギン酸は、エネルギーをつくり出すクエン酸回路という過程に関わり、効率良くエネルギーをつくり出すサポートをしています。この働きにより、疲労物質である乳酸の生成を抑制し、疲労回復やスタミナを維持する効果があります。
また、サージに含まれるビタミンやミネラルなどの栄養素も協力し合って働き、相乗効果によって疲れの原因となる乳酸の分解を促進したり、体内でエネルギーをつくる際に働く酵素や、それを助ける補酵素となって働きます。その他、皮膚の新陳代謝を助けるため、肌荒れを防ぐ働きもあります。

●血流を改善する効果
サージは不飽和脂肪酸である、α-リノレン酸やリノール酸を含んでいます。不飽和脂肪酸は、いわしやさばなどの青魚、オリーブ油や亜麻仁油などに含まれる脂肪酸で、常温でも液状のまま、固まらない性質を持ちます。
サージは、食事ではなかなか摂取しにくい栄養素であるα-リノレン酸を豊富に含む貴重な食品です。
血液中には脂質を運ぶ悪玉 (LDL)コレステロールがあり、この悪玉 (LDL)コレステロールが活性酸素などのダメージを受けて酸化されます。過酸化脂質になると、血管の内側に沈着して血管を狭め血液の流れが悪くなります。α-リノレン酸は、体内に入るとDHAやEPAに変換され、悪玉 (LDL)コレステロールを減らします。また、リノール酸は抗酸化力を持っており、過酸化脂質の生成を防ぎます。
これらの働きにより、サージには血液をサラサラにし、冷え性を改善したり、動脈硬化や心筋梗塞を防いだり、脳の働きを高めたりするなどの効果が期待できます。
またサージは、食後の血糖値上昇を抑制するはたらきを持つことも報告されており、糖尿病予防効果が期待できます。【2】【3】

●貧血を予防する効果
サージの果実には、鉄が豊富に含まれています。
鉄は、肺で取り込んだ酸素を全身の細胞や組織に運ぶヘモグロビンの構成成分となり、重要な役割をしています。
酸素が不足すると、細胞は様々な代謝をスムーズに行うことができず、疲れやすくなったり免疫力が低下し、貧血が起こるため、鉄は貧血を予防するために非常に重要な栄養素です。
この働きにより、サージは貧血を予防する効果があるといえます。

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サージはこんな方におすすめ

○生活習慣病を予防したい方
○疲れやすい方
○コレステロール値が気になる方
○食生活が偏りがちな方
○貧血気味の方
○妊娠中、月経過多の方
○成長期の子ども

サージの研究情報

【1】健常人24人を対象に、サージオイルを1日あたり5g の量で4週間摂取させたところ、血小板凝集が抑制されたことから、サージは血流改善作用を持つと考えられています。サージにはパルミチン酸や不飽和脂肪酸であるオレイン酸、パルミトイル酸、リノール酸、α-リノレン酸が豊富に含まれている他、ビタミンEやカロテノイドが含まれています。サージは抗酸化作用を持つほか、高い機能性を持つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11120446

【2】健常成人男子20名を対象に、サージジュースを8週間摂取させたところ、血中HDLコレステロールが増加し、動脈硬化の原因である酸化LDLコレステロールが減少したことから、サージに動脈硬化予防効果ならびに心臓血管保護作用を持つと考えられました。サージには、抗酸化力の強い不飽和脂肪酸が豊富に含まれており、健康機能が注目されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12088800

【3】健常人10名を対象に、サージ果実を摂取させたところ、食後のインスリン上昇反応が抑制され、食後の血糖値上昇が緩和されたことから、サージに糖尿病予防効果が期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20823898

【4】ドライアイ患者86名を対象に、サージオイルを1日あたり2g の量で3ヶ月間(秋から冬にかけての乾燥時期)摂取させたところ、涙液層が増加したことから、サージは乾燥時期のドライアイ改善に有益であると考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20554904

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参考文献

・Johansson AK, Korte H, Yang B, Stanley JC, Kallio HP. 2000 “Sea buckthorn berry oil inhibits platelet aggregation.” J Nutr Biochem. 2000 Oct;11(10):491-5.

・Eccleston C, Baoru Y, Tahvonen R, Kallio H, Rimbach GH, Minihane AM. 2002 “Effects of an antioxidant-rich juice (sea buckthorn) on risk factors for coronary heart disease in humans.” J Nutr Biochem. 2002 Jun;13(6):346-354.

・Lehtonen HM, Järvinen R, Linderborg K, Viitanen M, Venojärvi M, Alanko H, Kallio H. 2010 “Postprandial hyperglycemia and insulin response are affected by sea buckthorn (Hippophaë rhamnoides ssp. turkestanica) berry and its ethanol-soluble metabolites” Eur J Clin Nutr. 2010 Dec;64(12):1465-71.

・Larmo PS, Järvinen RL, Setälä NL, Yang B, Viitanen MH, Engblom JR, Tahvonen RL, Kallio HP. 2010 “Oral sea buckthorn oil attenuates tear film osmolarity and symptoms in individuals with dry eye.” J Nutr. 2010 Aug;140(8):1462-8.

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