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作成日 2011年08月25日
更新日 2014年05月15日

シルク

silk

シルクは絹のことで、かいこの繭から採取した動物繊維です。独特の光沢を持ち、古くから衣類の用途で使用されることが多く健康衣料として有名です。18種類のアミノ酸を含み、天然の保湿成分として美容と健康に役立つことからシャンプーの成分などにも使われます。

シルクの健康効果
◎髪を健康に保つ効果
◎肌の調子を整える効果
◎脳の機能を改善する効果

目次

シルクとは

●基本情報
シルクとは絹のことで、かいこの幼虫が口から出してつくった繭から採取されます。自然が生み出した天然の繊維質であり、もともとはたんぱく質から繭糸ができています。
かいこが体内でつくりだすたんぱく質を主成分とし、1個の繭から約800~1200mのシルクがとれることから、天然繊維の中では唯一、フィラメント糸といわれる長い繊維です。
18種類のアミノ酸を含み、抗菌性にも優れ、しかも人間の肌や筋肉などをつくる成分組成とよく似ていることから、人間の皮膚と相性が良く、化粧品やシャンプー、衣類などに多用されます。保湿性や放湿性に優れ、常に肌を快適な状態に保ちます。

●シルクの歴史
シルクの生産は紀元前3000年頃の中国ですでにはじまっていたといわれています。日本でも弥生時代にはシルクの製法が伝わっており、納税のための絹織物生産が盛んでした。現在では化粧品やシャンプー、トリートメントにもシルクが使われています。

●シルクの用途
放湿性、保湿性に優れ、化粧品やシャンプー、トリートメントの成分に使われます。また毛髪よりも軽く、美しい光沢、優雅な感触から衣類やスカーフ、肌着にも使用されています。
またシルクは傷口に当てることもでき、手術の縫合糸としても用いられています。手術のあとの縫合にシルクの糸を使用する理由は、成分が皮膚になじみやすく傷跡が残りにくいからです。
現在では人工血管、人工皮膚、コンタクトレンズへの応用も研究されています。

●髪とシルクの関係
シルク配合をアピールしたシャンプーやトリートメントが増えています。もともとシルクに含まれる絹たんぱく質は水と相性が良く、髪の毛を構成しているたんぱく質と組成が似ています。そのためシルクに含まれる絹たんぱく質が潤いを長くとどまらせ、傷んだ部分を補い、雑菌から守ることで頭皮を保護してくれるのです。髪と地肌を健康に保つことから、シャンプーやトリートメントの成分に使われます。

●シルクの衣類
シルクに含まれているシルクアミノ酸が有害な紫外線を吸収し、皮膚を守ります。シルクが色あせしやすいといわれているのはそのためです。洗濯時は陰干しにします。
シルクは吸水性、発散性、通気性に優れ、綿と比べた場合に吸水性は1,5倍、発散性においては綿では放出に60分かかる水分を、シルクは40分で発散するのです。
吸水性、通気性、発散性に優れたシルクは、着心地が良くさわやかで、その上保湿性に富み薄くて軽いため、重ね着にも適しています。
しかし、汗によりしみになりやすく、変色や家庭での洗濯が大変といった面もあります。

●シルクに含まれる成分
シルクに含まれるセリシンといわれるたんぱく質のアミノ酸組成は、ヒトの皮膚の天然保湿因子中のアミノ酸組成と大変よく似ており、中でも肌の成分量を保つために重要な保湿成分のひとつであるセリンを多く含んでいます。シルクのたんぱく質は人間の肌、筋肉等をつくる成分とほとんど同じです。そのため肌へのなじみがとても良く、人間の皮膚との相性が良い特徴があります。

<豆知識>シルク衣類の洗濯
シルクの衣類は中性洗剤かシルク専用洗剤がおすすめです。生地を傷めることなく洗濯できます。また水かぬるま湯での手洗いが基本です。洗濯機を使用する場合はネットに入れて短時間洗濯しましょう。シルクはアルカリに弱いので洗濯石鹸などの使用は不可です。またシルクは紫外線を吸収し変色するため、直射日光を避け、風通しの良い日陰干しをしましょう。
汗やシミ、汚れが気になるときは、クリーニングに出すこともおすすめです。

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シルクの効果

●髪を健康に保つ効果
シルクは18種類のアミノ酸を含み、髪のもととなるたんぱく質と似ている構造を持つため、髪をツヤやかに保ちます。
しかもシルクに含まれる絹たんぱく質は放湿性、吸湿性に優れ、水と相性が良く、髪の傷んだ部分を補い保護することから、健康的な潤いを保つ効果があります。



●肌の調子を整える効果
シルクは天然の保湿成分で、肌の天然保湿因子で保湿効果の高いセリンを含みます。そして細胞膜の構成成分であるホスファチジルセリンの原料となり、また体内で代謝され肌の保湿成分であるグリシンの原料にもなります。またシルクは有害な紫外線から皮膚を守ることから、シルク衣類は紫外線を吸収することで色あせしやすいといわれています。

●脳の機能を改善する効果
シルクに多く含まれるセリンは、脳細胞の構造を保つために必要な神経細胞の栄養成分です。セリンから作られるホスファチジルセリンには脳のエネルギー源となるブドウ糖の吸収を促進させる働きがあり、認知症・アルツハイマー病を予防する作用があります。【2】【3】

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シルクはこんな方におすすめ

○健やかな髪を保ちたい方
○乾燥肌・肌荒れでお悩みの方
○脳の健康を維持したい方

シルクの研究情報

【1】 成人1,451 名を対象にシルクフィブロインタンパクを1 カ月間摂取したところ、LDL コレステロールと中性脂肪が低下し、HDLコレステロールが増加したことから、シルクは高脂血症予防効果を持つと考えられています
http://ci.nii.ac.jp/naid/40018831254

【2】シルクプロテインには、アラニン、グリシンなどのアミノ酸が豊富に含まれています。アミノ酸は高い栄養価を持つことから、シルクは高い栄養価を持つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12441148

【3】シルクは、70~80%が不溶性タンパク質から成り、残りの水溶性部分がセリシンという糊状タンパク質に分かれています。フィブロインは約5,000残基、分子量 (MW) 約38万で、Gly-Ala-Gly-Ala-Gly-X (Xはセリン、バリンなど) の繰り返しからなり、セリシンは分子量 (MW) が65,000~400,000で、全体の35%がセリンからなり、残りはグリシン、アスパラギン酸などが豊富です。セリンは脳機能維持に関係する物質であることから、シルクは脳機能維持に役立つと考えられています。

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参考文献

・生化学辞典 第3版 東京化学同人

・上野 紘郁、長島 孝行、吉川 育矢 2011 “機能性研究レポート シルクフィブロイン飲用による血清脂質、糖代謝能への効果” Food style 21 2011, 15(5), 87-90

・Hess S, van Beek J, Pannell LK. (2002) “Acid hydrolysis of silk fibroins and determination of the enrichment of isotopically labeled amino acids using precolumn derivatization and high-performance liquid chromatography-electrospray ionization-mass spectrometry.” Anal Biochem. 2002 Dec 1;311(1):19-26.

・Manor I, Magen A, Keidar D, Rosen S, Tasker H, Cohen T, Richter Y, Zaaroor-Regev D, Manor Y, Weizman A. (2012) “The effect of phosphatidylserine containing Omega3 fatty-acids on attention-deficit hyperactivity disorder symptoms in children: a double-blind placebo-controlled trial, followed by an open-label extension.” Eur Psychiatry. 2012 Jul;27(5):335-42.

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