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作成日 2017年09月14日
更新日 2017年10月10日

スペアミント

Spearmint

スペアミントとは、オランダハッカやミドリハッカとも呼ばれているシソ科ハッカ属の多年草で、ヨーロッパ中部から地中海が原産のハーブの一種です。清涼感とほのかな甘みがあり、料理やお菓子、ミントティーなどに利用されています。またスペアミントにはロズマリン酸が含まれるため、認知機能・記憶力への効果も期待されています。

スペアミントの健康効果

◎認知機能・記憶力を高める効果 
◎リラックス効果
◎胃腸の機能を高める効果 
◎月経痛を緩和する効果 
◎口臭・口内炎を予防する効果 
◎かゆみを緩和する効果 
◎殺菌・消毒効果

目次

スペアミントとは

●基本情報
スペアミントとは、別名オランダハッカやミドリハッカとも呼ばれているシソ科ハッカ属の多年草植物 [※1]のことで、ヨーロッパ中部から地中海が原産です。 古くから利用されているハーブの一つで、スペアミントという名前は、その葉の形がとがっていて「槍=Spear(スペア)」に似ていることが語源といわれています。 スペアミントは、ペパーミントに比べて甘味が強く、爽快感や香りも柔らかいため、お菓子や酒などの食品や化粧品の香料としても広く利用されています。 また、欧米やアラブ、ベトナムなどでは、スペアミントを乾燥させた葉を香辛料として、ラムやマトンなどの羊肉料理に利用しています。 スペアミントを使用する上で注意する点としては、スペアミントの油は眼や敏感肌を刺激することがあります。また、妊娠中の使用は避けたほうがよいでしょう。


●スペアミントの歴史
ミント自体は、何千年も前から古代ギリシャで生薬として使用されており、歴史上最も古い栽培植物であるという説もあるハーブです。 1700年代後半にイギリスで人気を博し商業的な栽培が広がりました。 ミントの学名である「Mentha(メンタ)」は、ギリシャ神話に登場する「メンテー」という妖精の名前が由来であると言い伝えられています。 エピソードによると、冥界の王であるハデスが惹かれた妖精のメンテーが、ハデスの妻であるペルセフォネの嫉妬にあい、植物へと姿を変えられてしまいます。 それを可哀想に思ったハデスが、メンテーを香りの良い薬草へと変身させ、それが後にミントと呼ばれるようになったとされています。 600種類を越える品種をもつミントの中でも特にスペアミントは歴史が古く、古代ギリシャ人が強壮剤、香水、香料としてスペアミントを好んで使用していました。 スペアミントを浴槽にふんだんにいれて、沐浴を楽しんでいたとされています。また、淋病のような性感染症をなおす力があるという評判もありました。 また、ローマ人によってスペアミントが持ち込まれたイギリスでは、主として牛乳が凝固するのを防ぐ目的で用いられました。 中世になると、スペアミントは口腔衛生剤として人気を呼び、歯茎のただれをなおしたり、歯を白くするのに使用されました。 現代でも歯磨き粉などの口腔ケアとしてスペアミントが使用されているほか、料理やお菓子、飲み物、入浴剤、化粧品などの香料としても幅広く利用されています。

●スペアミントの生産地
スペアミントの原産地はヨーロッパ中部から地中海といわれていますが、現在はアメリカ、アジア、イギリスで広く栽培されています。特にアメリカでは栽培が盛んです。

●スペアミントに含まれる成分と性質
スペアミントの精油成分には、芳香性をもつ成分であるカルボンが主に含まれており、健胃作用や胃や腸に溜まったガスを除き、痛みを改善する作用[※2]があります。 スペアミントはペパーミントとは違い、メントールは含んでいません。スペアミントの精油[※3]に含まれる成分としては、カルボン(ケトン)のほかには、シネオール(酸化物)、カリオフィレン(セスキテルペン)、リモネン、ミルセン、フェランドレン(テルペン類)があります。 その他の成分として、フラボノイドタンニンロズマリン酸カフェ酸クロロゲン酸ミネラルビタミンAビタミンCなどが含まれています。

[※1:多年草とは、茎の一部、地下茎、根などが枯れずに残り、複数年にわたって生存する草のことです。]
[※2:胃や腸に溜まったガスを除き、痛みを改善する作用のことを、駆風作用といいます。]
[※3:精油とは、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出した有効成分を高濃度に含有した100%天然の揮発性の芳香物質です。各植物によって特有の香りと機能をもち、アロマテラピーに利用されています。]

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スペアミントの効果




●認知機能・記憶力を高める効果
スペアミントにはポリフェノールの一種であるロズマリン酸が含まれています。ロズマリン酸とは、天然の抗酸化物質で、ビタミンEよりも強い抗酸化作用をもち、活性酸素によって細胞が傷つくのを防いでくれます。最近の研究では、ロズマリン酸は脳に届いてアルツハイマー病への有効性が期待されています。研究結果によると、記憶障害をもつ男女がロズマリン酸とフェノール化合物を多く含むスペアミント抽出物(ニューメンティックスTM)を30日間摂取すると、記憶力、集中力などのヒトの認知機能に関する項目が改善されたと報告されています。 また、短期間摂取した場合でも、記憶力、集中力、計画性の項目で改善されたことが報告されています。このことから、スペアミントには認知機能や記憶力を高める効果があり、認知症予備軍の人たちに対する新たな予防方法になることが期待されています。【1】【2】



●リラックス効果
スペアミントには、精神を安定させるリラックス効果や頭痛を改善する効果があります。おだやかで甘みのあるスペアミントティーは鎮静作用に優れており、イライラしているときや不安なときに飲むと心をしずめてリフレッシュさせてくれます。

●胃腸の機能を高める効果
スペアミントに含まれるカルボンには、胃の働きを活発に保つ働きがあるため、消化液の分泌を促して、胃を健康に保つ効果があります。したがって、消化を助けて胸焼けを防いでくれる働きがあるので、食べ過ぎや飲み過ぎの後や、油っこいものを食べた後などにスペアミントティーを飲むのもおすすめです。また、スペアミントには、腸に溜まったガスを除き、痛みを改善する効果があります。嘔吐、便秘、下痢のような消化器系の各種障害にも役立つほか、消化器官の強壮剤となり食欲を刺激します。また、胃の筋肉をリラックスさせて、しゃっくりや吐き気をとめるので、胃の痛みや乗り物酔い、船酔いの緩和にも有効です。【3】

●月経痛を緩和する効果
スペアミントの精油には、体内の生殖器系に働きかけ、月経の量を調節して月経痛を緩和する効果や、母乳の出すぎを抑制する働きがあります。また、出産の際に分娩を容易にする働きもあるといわれています。

●口臭・口内炎を予防する効果
スペアミントには清涼感のある香りがあり、殺菌・防腐効果があるため、口臭の原因となる口の中の細菌を除去することで、口臭を予防します。また、スペアミントは抗炎症作用があるため、口内炎や歯茎のただれにも役立ちます。

●かゆみを緩和する効果
スペアミントは冷却作用、鎮静作用があるため、塗布することで皮膚の激しいかゆみに役立つといわれています。また、スペアミントに含まれるロスマリン酸は、摂取することで軽度のアレルギーを改善するのに効果的だといわれています。

●殺菌・防腐効果
スペアミントに含まれる精油には殺菌・抗菌・防腐効果があります。また、抗ウィルス効果や殺虫効果について効果が期待されています。

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こんな方におすすめ

○集中力を高めたい方
○眠気を覚ましたい方
○リフレッシュしたい方
○心を落ち着かせたい方
○胃の健康を保ちたい方
○かゆみを抑えたい方

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スペアミントの研究情報

【1】健康な男女11人にロズマリン酸とフェノール化合物を多く含むスペアミント抽出物(ニューメンティックスTM)を服用すると、記憶、集中力などの認知機能に対して短期的および長期的に効果が認められました。
https://www.ffhdj.com/index.php/ffhd/article/view/181


【2】マウスでの動物試験においてスペアミント由来のロスマリン酸を主成分とするフェノール複合体(Neumentix)を摂取すると、記憶力と識別力において改善効果があることが認められました。

http://www.neurology.org/content/84/14_Supplement/P4.078

【3】化学療法を行っているがん患者総数200名を対象にしたヒト試験において、スペアミントの精油を摂取することで、嘔吐の強さと頻度が軽減したことから、スペアミントは嘔吐を和らげる作用があると考えられます。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23390455

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参考文献

・アロマテラピーのための84の精油 ワンダ・セラー フレグランス・ジャーナル社

・502品目1590種まいにち楽しむ食材健康大事典 五明 紀春 (監修), 古川 知子 時事通信出版局

・英国流メディカルハーブ リエコ・大島・バークレー 説話社

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