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作成日 2011年09月27日
更新日 2014年05月07日

いちご

strawberry

葉酸やビタミンC、食物繊維などを豊富に含みます。鮮やかな赤色はポリフェノールの一種であるアントシアニンによるもので、強力な抗酸化作用があります。老化や病気予防、目の健康維持、美肌効果と様々な働きを持つ成分をふんだんに含んでいます。

いちごの健康効果
◎美肌・美白効果
◎視機能を改善する効果
◎感染症を予防する効果
◎ストレスをやわらげる効果
◎妊娠中の方など女性の健康を保つ効果
◎コレステロール値を下げる効果
◎糖尿病を予防する効果
◎便秘を解消する効果
◎虫歯を予防する効果

目次

いちごとは?

●基本情報
いちごはバラ科オランダイチゴ属の多年草[※1]です。
いちごは果物であると思われがちですが、農学上では野菜に分類されます。韓国でも日本と同じく野菜として分類されていますが、その他の国では果物として扱われています。

いちごの果実とは、表面にあるツブツブの部分を指します。このツブツブを種だと思っている方も多いのですが、実はこのツブツブこそが「痩果(そうか)」と呼ばれるいちごの果実です。一般的に果実だと思われている赤い部分は、痩果を保護するためのふかふかの布団の役割を果たしており、「花托(かたく)」と呼ばれます。
痩果の数と花托の大きさは比例関係にあり、痩果の数が多いと花托も大きくなり、いちごのサイズは大きくなります。



●いちごという名前の由来
「いちご」と呼ばれるようになった由来には、2つの説があります。
まず、野生の木いちごがイクラやすじこに似ていたことから、昔の人は「魚(いお)の血のある子のごとし」と言ったため、魚・血・子の頭文字をとって「いちご」と呼ばれるようになったという説があります。
2つ目に、1月~5月がいちごの収穫時期なので1と5で「いちご」と呼ばれるようになったという説もあります。

●いちごの歴史
いちごの歴史ははるかに古く、石器時代にはすでに食べられていました。当時のいちごは現在のものに比べ、小粒でした。
世界初のいちごの栽培は、17世紀にフランスやベルギーで栽培されていた「エゾヘビいちご」であるといわれています。本格的にいちごの栽培が始まったのは、ほんの200年程前のことです。日本で本格的に栽培しはじめたのは、1872年、「福羽(ふくば)」[※2]という品種のいちごです。その頃のいちごは、「御苑(ぎょえん)いちご」や「御料(ごりょう)いちご」などと呼ばれ、庶民には簡単に手に入らない皇室のための高価なものでした。
現在よく見かけるいちごは、「オランダイチゴ」とも呼ばれるように、1830年代(江戸時代後半)、オランダ人によって日本に伝えられました。
当初は、いちごの真っ赤な色が血を想像させることから、食用というよりも観賞用として広まりました。昭和に入りいちごのハウス栽培が日本各地で広まるにつれて、生産量が格段に増え、価格が下がったことでようやく庶民の口にも入るようになりました。

●いちごの品種
東日本では「とちおとめ」や「章姫」などがよく見られ、西日本では主に「さがほのか」「とよのか」「さちのか」「あまおう」などが流通しています。
いちごの品種名には、佐賀県の「さがほのか」や新潟県の「越後姫」のように産地名がつけられているものや、「なつみ」「けんたろう」のように人名がつけられているものも多く存在します。

●いちごの生産地と旬の時期
日本では、数多くの種類のいちごが北海道から沖縄まで全国各地で約20万t生産されています。
出荷量の第1位は栃木県、第2位は福岡県で、この2県の出荷量が全体の出荷量の約4分の1を占めています。以下、熊本県、静岡県、長崎県、佐賀県と続きます。

いちごの旬は、晩春から初夏にかけての時期です。
しかし、近年ではいちごのハウス栽培が盛んに行われるようになったため、真夏を除き、旬の時期に関わらず手に入れることができます。いちごの出荷量は、ケーキに使われることが多いクリスマスの時期に最も多くなります。

●美味しいいちごの選び方・食べ方
色の濃さに関わらず、鮮やかで光沢があり、色にムラがなく、ツブツブが立っているものが美味しいいちごです。ヘタ近くの部分が長く伸びていて、白くなっていないことも甘いいちごの証です。
いちごは摘み取られた後にさらに熟すということはなく、それ以上甘くも赤くもなりません。ヘタがしおれていると、摘み取って長い時間が経っているというサインなので、ヘタが新鮮で濃い緑色のものほど、新鮮ないちごであるといえます。

いちごは大変デリケートで、いたみが早いという短所を持っています。鮮度が落ちて栄養成分が失われてしまう前に、購入後はできるだけ早く食べきり、余ってしまった場合は冷凍保存することで栄養成分を守ることができます。
また、いちごは洗う前にヘタをとると、豊富に含まれるビタミンCが水に溶け出てしまうので、ヘタを取らずに洗うことがとても大切です。

いちごは部位によっても甘さが異なり、先のとがった部分の方に、より甘味があります。
いちごを食べる時は、ヘタ側から食べると後から甘さを感じることができるので、より甘くおいしく感じます。

●いちごに含まれる成分と性質
いちごには、ポリフェノール(エラグ酸やアントシアニン)がたっぷり含まれています。ビタミンCも100g中に62mgと大変豊富に含まれており、1日に7~10粒のいちごを食べるだけで、1日に必要なビタミンC量を満たすことができるといわれている程です。
いちごに含まれるポリフェノール(エラグ酸やアントシアニン)とビタミンCが体内で強い抗酸化作用[※3]を発揮することで、老化や病気、肌トラブルが予防されます。
また、いちごは、100g中に90μg(マイクログラム)もの豊富な葉酸を含んでいます。
その他にもいちごには、カリウムカルシウムマグネシウムといった私たち人間の体に必要不可欠であるミネラルや、天然甘味料の一種であるキシリトール、食物繊維の一種であるペクチンやいちごの酸味成分であるメチルサリチル酸など多くの栄養成分がつまっています。

[※1:多年草とは、茎の一部、地下茎、根などが枯れずに残り、複数年に渡って生存する草のことです。]
[※2:福羽とは、福岡県で栽培されている果汁が多く噛まなくても舌でつぶせるほどやわらかい品種のいちごです。]
[※3:抗酸化作用とは、たんぱく質や脂質、DNAなどが酸素によって酸化されるのを防ぐ作用です。]

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いちごの効果

●美肌・美白効果
近年、いちごに豊富に含まれるポリフェノール(エラグ酸やアントシアニン)が、シミ・そばかすの原因であるメラニンの生成を抑える効果があると注目されています。
以前から美肌に効果が高いと知られているビタミンCとメラニンの生成を抑えるポリフェノール、どちらの成分も含んでいるいちごは美肌・美白に効果抜群です。
また、ビタミンCは肌に欠かせないコラーゲン(細胞結合組織)の生成にも必要不可欠な成分であり、肌にハリと弾力を与える効果もあります。【1】



●視機能を改善する効果
いちごには、ポリフェノールの一種であるアントシアニンがたっぷり含まれています。
アントシアニンには、目の網膜に働きかけ視力の悪化を防いだり、疲れ目をやわらげる効果があります。

●感染症を予防する効果
いちごにはビタミンCが豊富に含まれています。
ビタミンCは、体内に侵入した細菌やウイルスなどを退治する白血球の働きを強化し、ビタミンC自体も細菌やウイルスに攻撃を仕掛ける力を持っています。
そのため、ビタミンCを積極的に摂取することは、免疫力を向上させ、風邪などの感染症を予防したり、回復を早めることに効果があります。

●ストレスをやわらげる効果
いちごに含まれるビタミンCには、神経伝達物質[※4]であるドーパミンやアドレナリン、ストレスをやわらげるホルモンである副腎皮質ホルモン[※5]の合成に働きかけ、精神的なストレスと戦う力を向上させる効果があります。

●妊娠中の方など女性の健康を保つ効果
いちごに豊富に含まれる葉酸は、ビタミンB12とともに赤血球をつくるために欠かせない成分です。どちらか一方が不足しても正常な赤血球はつくられず、貧血や赤血球の異常が引き起こされます。
また、葉酸は核酸がうまく働くためのサポートをしてくれます。
人間の体は約60兆個の細胞からできており、常に細胞の生まれ変わりが行われています。核酸は細胞の生まれ変わりをコントロールする重要な存在です。葉酸が不足すると核酸がうまく働かなくなり、細胞の生まれ変わりが正しく行われなくなります。
特に、赤ちゃんの新しい細胞や血液がつくられる妊娠期や授乳期のお母さんにとって、葉酸は必要不可欠な栄養素です。妊娠中だけでなく、妊娠前から葉酸を摂取することにより、赤ちゃんの神経系の病気の発生リスクを軽減させることができるといわれています。そのため、妊娠の可能性がある女性は、日頃から400μg以上の葉酸の摂取を心掛けることが必要とされています。

コレステロール値を下げる効果
いちごには食物繊維の一種であるペクチンが多く含まれています。
ペクチンは、胆汁酸[※6]や食物中のコレステロールの吸収を抑える働きがあるため、悪玉(LDL)コレステロール値を低下させる効果があります。【6】【9】【10】

●糖尿病を予防する効果
いちごに豊富に含まれるペクチンには、急激な血糖値の上昇を抑える働きがあり、糖尿病の予防に効果的です。

●便秘を解消する効果
いちごに豊富に含まれるペクチンには、腸内の善玉菌[※7]である乳酸菌などを増やし、腸の調子を整える働きがあります。また、ペクチンは強い粘性を持っているため、腸内の有害物質を吸着させて一緒に体外に排泄させる作用を持つため、便秘の解消に効果があります。

●虫歯を予防する効果
いちごには、虫歯の原因となるミュータンス菌を減少させる働きを持つキシリトールが含まれています。キシリトールは、虫歯の予防に大変効果的な成分として、キシリトール配合のガムや歯磨き剤も人気を集めています。

[※4:神経伝達物質とは、神経細胞の興奮や抑制を他の神経細胞に伝達する物質のことです。]
[※5:副腎皮質ホルモンとは、副腎皮質から分泌されるホルモンのことです。代表的なホルモンに、コルチゾールやアルドステロンがあります。]
[※6:胆汁酸とは、胆汁に含まれている物質です。消化管内で食物の脂肪や脂溶性のビタミン類をより吸収しやすくする働きをします。]
[※7:善玉菌とは、人間の腸内にすむ細菌の一種です。健康に役立つ働きを行っており、もともと大腸に住すんでいる腸内ビフィズス菌や乳酸菌、腸球菌などが善玉菌といわれます。]

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いちごは食事やサプリメントで摂取できます

こんな方におすすめ

○美肌を目指したい方
○目の疲れが気になる方
○風邪をひきやすい方
○イライラしやすい方
○生活習慣病を予防したい方
○貧血でお悩みの方
○妊娠中の方、妊娠を考えている方
○コレステロール値が気になる方
○腸内環境を整えたい方
○虫歯を予防したい方

いちごの研究情報

【1】いちごはアントシアニンをはじめとした抗酸化および抗炎症作用のあるポリフェノールを複数含み、UVAなどの光の照射による疾患からヒトの細胞を守る可能性があります。それを確かめるため、アントシアニン量とヒト繊維芽細胞を保護する能力の関係を分析しました。その結果、いちごが細胞におけるUVA照射に対して皮膚を保護する物質を含む可能性を示しました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22304566

【2】いちごの胃粘膜での抗酸化作用と、アルコール誘発性胃障害に対する抑制効果を調べました。アルコールにより胃粘膜に障害が引き起こされたラットに、いちご抽出物を1日40 mg/kg、10日間与えました。結果、いちご抽出物はラットの胃粘膜へのアルコール由来の損傷を防ぎ、いちごは胃の障害を予防する効果を持つ可能性があるといえます。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22016781

【3】ヒトの食後に起こる炎症とインスリン反応に及ぼすいちごの抗酸化作用を調査しました。肥満の成人24名を対象に高炭水化物・脂肪食を食べさせ、その後6時間の炎症反応やインスリン、グルコースなどの変化を記録しました。いちご飲料は有意に食後の炎症を抑え、インスリンの反応を低下させるという結果を示しました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21736853

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参考文献

・Giampieri F, Alvarez-Suarez JM, Tulipani S, Gonzàles-Paramàs AM, Santos-Buelga C, Bompadre S, Quiles JL, Mezzetti B, Battino M. 2012 “Photoprotective potential of strawberry (Fragaria × ananassa) extract against UVA irradiation damage on human fibroblasts.” J Agric Food Chem. 2012 Mar 7;60(9):2322-7.

・Alvarez-Suarez JM, Dekanski D, Ristić S, Radonjić NV, Petronijević ND, Giampieri F, Astolfi P, González-Paramás AM, Santos-Buelga C, Tulipani S, Quiles JL, Mezzetti B, Battino M. 2011 “Strawberry polyphenols attenuate ethanol-induced gastric lesions in rats by activation of antioxidant enzymes and attenuation of MDA increase.” PLoS One. 2011;6(10):e25878.

・Edirisinghe I, Banaszewski K, Cappozzo J, Sandhya K, Ellis CL, Tadapaneni R, Kappagoda CT, Burton-Freeman BM. 2011 “Strawberry anthocyanin and its association with postprandial inflammation and insulin.” Br J Nutr. 2011 Sep;106(6): 913-22.

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