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作成日 2011年09月27日
更新日 2014年05月10日

くるみ

walnut

くるみは世界中で親しまれているナッツ類のひとつです。独特の食感や香ばしさがあるだけではなく、ω(オメガ)-3などの必須脂肪酸をはじめ、ビタミン、ミネラル類などの栄養成分がバランス良く含まれている食材です。

くるみの健康効果
◎生活習慣病の予防・改善効果
◎骨や歯の健康を保つ効果

目次

くるみとは

●基本情報
くるみはくるみ科くるみ属の植物の総称です。北半球を中心に約20種類が分布しており、世界中で親しまれているナッツです。そのまま食用とされるほか、料理や菓子の材料としても用いられています。
日本に自生しているくるみはオニグルミとヒメグルミで、古くから食用とされていました。皮が硬く、果実が小さいことが特徴です。くるみの皮は簡単に割ることができないため、専用のくるみ割り器(クラッカー)もあります。
くるみの木を植えてから収穫ができるまでに、約6~8年もの時間かかるといわれています。くるみの木は、夏の終わりを迎える8月の下旬に緑色の分厚い皮で覆われた実を付けます。やがて皮が割れ始め、収穫の時期が近づいていることを知らせます。収穫は10月下旬から11月上旬に行われます。

●くるみの歴史
くるみの原産地は古代ペルシャ地方であるといわれています。紀元前7000年前から人々に食されており、
その後、アメリカのカリフォルニアを中心に栽培されるようになりました。カリフォルニアは現在のくるみの主な生産地であり、世界に流通しているくるみの約3分の2がカリフォルニア産のものです。
日本では、古代よりオニグルミやヒメグルミなどが自生しており、縄文時代には栽培が開始されています。最古のくるみの化石はオオバタグルミという品種です。また、984年に編纂された最古の医学書である『医心方』では、滋養強壮や美容効果などのくるみの効能が記されています。

●くるみの種類
・ヒメグルミ、オニグルミ
日本で古くから自生しているくるみの品種です。皮が割りにくく、果実が小さいという特徴があります。
・ペルシアグルミ
皮が薄く割りやすい所が特徴で、食用となる仁の部分も多い品種です。
・テウチグルミ
ペルシアグルミの改良品種であり、手で割れることにちなんで名づけられました。
・シナノグルミ
明治時代以降に日本に導入されたペルシアグルミとテウチグルミを改良したものです。
・南安(なんあん)
改良品種のひとつであり、卵型の殻でしわが多いという特徴があります。
・豊園(ほうえん)
改良品種のひとつであり、仁の割合が多く、50%以上を占める。
・信鈴(しんれい)
改良品種のひとつであり、殻が楕円形で非常に薄く、手で簡単に割ることができます。

●くるみの保存方法
くるみの味や食感を保つためには、程よい水分含有量を維持することが大切です。密閉容器などに入れて、直射日光を避けて冷蔵保存することが適切です。また、臭いの強い食品と一緒の保存も避けるべきだといわれています。 適切な方法で保存すれば、約1年は美味しく食べられます。

●くるみに含まれる成分と性質
くるみは、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB6、葉酸などのビタミン類や、マグネシウム、銅、亜鉛などのミネラル類、食物繊維、メラトニンなどの栄養成分がバランス良く含まれています。
また、ω(オメガ)-3が特に豊富に含まれていることが知られています。ω(オメガ)-3には細胞膜の構成要素のひとつであり、生きていく上で極めて重要な成分であるため、必須脂肪酸[※1]とも呼ばれています。しかし、ω(オメガ)-3をはじめとする不飽和脂肪酸は、体内でつくることができないため、食べ物から摂取する必要があります。
ω(オメガ)-3は、青魚などに多く含まれるDHAやEPAなどが知られていますが、くるみなどの植物性食品などから摂取することもできます。α-リノレン酸は植物性食品に含まれるω(オメガ)-3のひとつです。くるみのω(オメガ)-3の含有量は、ピーナッツやアーモンドをはじめとするナッツ類の中でもトップクラスです。

[※1:必須脂肪酸とは、体内で他の脂肪酸から合成できないために食品から摂取する必要がある脂肪酸のことをいいます。]

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くるみの効果




●生活習慣病の予防・改善効果
コレステロールをはじめとする脂質は、細胞をつくる上で重要となる成分です。
しかし、脂質は長時間空気や光にさらされることによって過酸化脂質[※2]へ変化する性質があり、コレステロールが酸化すると悪玉(LDL)コレステロール[※3]となります。悪玉(LDL)コレステロールは血管の壁にプラークと呼ばれるコブをつくり、大きくなると血液の通り道が狭くなり、血液が流れにくくなります。この状態が、動脈硬化です。また、プラークは大きくなるだけでなく破れることもあります。破れた血管を修復しようと血小板が集まり、動脈の中に血栓ができやすくなります。血栓が大きくなると、血管が詰まりやすくなってしまいます。
くるみに含まれるω(オメガ)-3には、血液中のコレステロールを低下させ善玉(HDL)コレステロール[※4]値を維持・上昇させる効果があり、血流を改善するため、動脈硬化をはじめとする生活習慣病の予防にもつながります。【1】【2】
ペンシルベニア州立大学で行われた研究試験において、くるみとくるみ油を加えたα-リノレン酸の高い食事(ALA食)と、リノレン酸の高い食事(LA食)の2種を平均的な米国人の食事と比較した結果、くるみを加えた食事のグループの総コレステロールが低下しました。

●骨や歯の健康を保つ効果
くるみに豊富に含まれるω(オメガ)-3のひとつであるα-リノレン酸には、骨を健康に保つ効果があります。
くるみとアマニ油を加えたα-リノレン酸の高い食事と、リノール酸の高い食事の2種を平均的な米国人の食事(AAD)と比較した結果、骨吸収を表す数値が平均的な米国人の食事に比べて、くるみを加えたα-リノレン酸食において最も低下しました。【4】

[※2:過酸化脂質とは、コレステロールや中性脂肪といった脂質が、活性酸素によって酸化されたものの総称です。]
[※3:悪玉(LDL)コレステロールとは、肝臓から血管にコレステロールを運ぶ機能があり、数値が高くなると、動脈硬化の原因になります。]
[※4:善玉(HDL)コレステロールとは、血管壁に溜まった余分なコレステロールを抜き取って、肝臓に運ぶ機能があり、動脈硬化などを防ぐ役割があります。]

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くるみはこんな方におすすめ

○コレステロール値が気になる方
○骨や歯を強くしたい方

くるみの研究情報

【1】境界域高コレステロール血症67名を対象に、くるみを1日あたり64g を6週間摂取させたところ、血中トリグリセリドならびに総コレステロールやLDLコレステロールの減少、HDLコレステロールの増加が見られ、tPAおよびPAI-1に改善が見られたことから、くるみに生活習慣病予防効果が期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12463111

【2】くるみの産地であるフランス Dauphin 地区の住民793名を対象に、食事と血中コレステロールの関係を調査したところ、くるみを多く摂取する人ほど血中HDLコレステロールならびにapo A1が増加する傾向が見られたことから、くるみが高コレステロール血症予防効果ならびに心血管疾患予防効果が期待されています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10090861

【3】高コレステロール血症患者20名を対象に、リノレン酸(くるみ及びくるみ油)、αリノレン酸(くるみ及びくるみ油、亜麻種子油)を摂取したところ、拡張期血圧ならびに末梢血管抵抗の減少が見られ、血流依存性血管拡張反応(FMD)が増加したことから、くるみが心血管保護作用を持つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21677123

【4】ナッツの有効成分αリノレン酸は骨強化作用が報告されており、ナッツは骨の健康に役立つと考えられています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21726979

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参考文献

・カリフォルニア くるみ協会HP
http://www.californiakurumi.jp/

・蔵敏則 著 食材図典 小学館

・Morgan JM, Horton K, Reese D, Carey C, Walker K, Capuzzi DM. 2002 "Effects of walnut consumption as part of a low-fat, low-cholesterol diet on serum cardiovascular risk factors." Int J Vitam Nutr Res. 2002 Oct;72(5):341-7.

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