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わかさの秘密トップ > 成分情報 > ブルーベリー

作成日 2011年08月22日
更新日 2015年09月04日

ブルーベリー

blueberry  blue berry
highbush blueberry
Vaccinium corymbosum L

目に良い栄養素として注目を浴びてきた「アントシアニン」を含む青紫色の果実です。
体の老化防止や健康を保つ抗酸化作用が果物の中ではトップクラスです。
甘酸っぱい果実の中にはビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれ、現代人に不足しがちな栄養素を補うのに適した果物です。

ブルーベリーの健康効果
◎視機能を改善する効果
◎活性酸素を除去する効果
◎腸内環境を整える効果
◎体調を整える効果
◎膀胱の感染症を予防する効果

目次

ブルーベリーとは

●基本情報

果実がきれいな青紫色をしていることが由来となり、「ブルーベリー」という名が付けられました。
ブルーベリーは、ツツジ科に属する植物で、いくつかの種が知られており、食用として栽培されています。アメリカが原産国の低木性果樹です。
春に白・薄紅色の花を咲かせ、夏には青い実をつけます。秋には紅葉が楽しめるため、庭木としても人気があります。
果実は小球形で重量は約1~3gです。果実の表面には白い果粉[※1]が付きますが、丸ごと食べることができ、甘酸っぱい味が人気です。
国によって育っているブルーベリーの種類や文化も違います。

●ブルーベリーの歴史

アメリカでは古くから原住民によって、野生のブルーベリーが生果実や乾燥果実として食べられていました。19世紀半ばまで、野生のブルーベリーは土地の保有者に関係なく自由に採集されていましたが、1865年ごろに果実が軍隊に供給され始めたことをきっかけに商品として売買の対象になり、野生株の管理が始まったといわれています。
商品としての需要が高まり、ブルーベリーの管理も進んだことで世界へ広まっていきました。
北ヨーロッパでは、野生種の摘み取りが自由にできる国が多く、旬の時期になると家族で森に出かけ摘み取りを楽しんでいます。最近では、ドイツ・ポーランド・オランダなどの国々でも栽培されています。
南ヨーロッパでは、ワイン産業が盛んなため、ワインの原料であるブドウが好むアルカリ性の土壌が多く、酸性の土壌を好むブルーベリーの生育は非常に難しいです。しかし、最近ではスペインやイタリアで栽培面積が増え、フランスでも消費が増えつつあります。
ブルーベリーが日本に導入されたのは、1951年(昭和26年)のことです。当時の農林省北海道農業試験場が、アメリカのマサチューセッツ州立農業試験場からハイブッシュブルーベリーを導入しました。さらに、1962年にはアメリカのジョージア州からラビットアイブルーベリーが導入されました。

日本にブルーベリーを広めた人物は、当時の福島県園芸試験場場長の岩垣駛夫氏です。
岩垣氏は、1964年に東京農工大学の果樹学教授として赴任し、以来、ブルーベリーの生産開発に取り組み、多くの研究者や栽培家の育成に力を注ぎました。その功績から、彼は“ブルーベリーの父”と呼ばれるようになりました。そして1980年後半以降、一般の種苗業者によってもブルーベリーの導入が進み、国内での栽培が盛んになっていきました。
日本での栽培は、米と畑作物中心の食生活が影響してか、比較的ゆるやかな形で広がっていきました。ハイブッシュブルーベリーは、導入から20年後の1971年に長野県で、ラビットアイブルーベリーは1968年、東京都の小平市で栽培がスタートしました。その後もゆるやかに栽培面積が増加し、全国の栽培面積が1㏊になったのは、導入から25年目の1976年のことです。
1990年以降に急激な変化が起こりました。当時の消費者の食に対する健康意識の高まりや、アントシアニン色素の持つパワーが認知され始めたことで、1992年には約183㏊に栽培面積が増加したのです。2000年には、約300㏊を超え、生産量は1t以上に達しました。2006年には面積が700㏊を超え、今では北海道から沖縄まで全国で栽培が行われています。

●ブルーベリーの食べ方

ブルーベリーの実は生の果実で果皮ごとおいしく食べられます。
果皮ごと食べることにより、果皮と実の間に含まれている栄養素も無駄なく食べることができます。
また、ブルーベリーの果実は、さまざまな加工ができるというメリットがあります。
もちろん生の果実をそのまま食べることが1番なのですが、季節によって収穫量も違いますので加工されたものを利用するのもおすすめです。
たとえば、缶詰・ドライフルーツ・ジャム・フルーツソース・果汁・抽出エキスなどがあります。
日本ではブルーベリー果実をあまり料理には使用しませんが、スイーツやジュースには欠かせない存在です。

●ブルーベリーの原産地、生産地

ブルーベリーの生産地は、原産地のアメリカが生産量も堂々の1位です。
2位のカナダを含めると北米大陸だけで世界の約85%以上を生産していることになります。
また、日本のブルーベリー生産量の1位は長野県です。(平成18年)
はじめは涼しい気候の地域で主に栽培をしていたのですが、最近では暖かい気候の地域でも生産できるところが増えてきています。
ブルーベリーは種類によって、日本では北海道~鹿児島まで、全国で生産が可能であるという特徴を持ちます。
例えば、本州中部の高地及び東北から北の地域が栽培適地なのはノーザンハイブッシュやハーフハイブッシュ、中部の一部の高地と東北の内陸部を除く本州全ての地域で栽培可能なのはサザンハイブッシュです。
このように、南北に長く様々な気候帯を持つ日本でも全国で栽培が可能です。
ブルーベリーの旬は種類によって異なりますが、6~8月が収穫時期です。

種類ごとの旬の違い

ハイブッシュ・ブルーベリー:6~7月
ローブッシュ・ブルーベリー:6~7月
ラビットアイ・ブルーベリー:7~8月

●ブルーベリーの種類

ブルーベリーの種類
世界には、約150種類以上のブルーベリーがあり、日本ではノーザンハイブッシュブルーベリーである、あまつぶ星やおおつぶ星などの品種が知られています。

・ローブッシュブルーベリー

野生種で、アメリカ北東部諸州からカナダ東部諸州・北欧にまで広く分布しています。
樹高は低く(15~40㎝)、果実は最も小粒で、濃い青紫色をしているのが特徴です。
果実は、収穫された後ほとんどがドライフルーツやジャムなどに加工されます。
例:ブルンズウィック・シグネクト

・ハイブッシュブルーベリー

寒冷地向けのブルーベリーで、日本では北海道・東北地方・長野県などでの栽培に適しており、多種の品種が育成されています。樹高は1~2ⅿで、果実の粒がローブッシュブルーベリーに比べ大きいのが特徴です。
低温要求量[※2]・樹高の違いから、ノーザン(北部)ハイブッシュブルーベリー・サザン(南部)ハイブッシュブルーベリー・ハーフハイハイブッシュブルーベリーの3つに分類されます。

・ノーザンハイブッシュブルーベリー

・ノーザンハイブッシュブルーベリー
1990年代半ばまではハイブッシュブルーベリーと呼ばれていました。品種改良の歴史が最も古く、品種数が最も多い種類です。寒い地域で育ちやすいブルーベリーです。
例:スパルタン・デューク・ウェイマウス・レガシー

・サザンハイブッシュブルーベリー

低温要求量が少なく、ノーザンハイブッシュブルーベリーに比べ、暖かい地域でも生育が可能です。
例:ミスティー・オニール

・ハーフハイハイブッシュブルーベリー

ノーザンハイブッシュブルーベリーとサザンハイブッシュブルーベリーの交雑から生まれた種類です。
ハーフハイと呼ばれるように、ノーザンハイブッシュよりも樹高が低く、またローブッシュブルーベリーのように寒さが厳しい地域でも生育ができます。
例:ノースランド・ノーススカイ

・ラビットアイブルーベリー

温暖地向けのブルーベリーで、日本では西日本・九州での栽培に適しており、最も強く、育てやすいものです。
樹高は1.5~3ⅿくらいで、成熟前の果実がうさぎの目のようにピンク色になることが特徴です。
例:ティフブルー・ブルージェム・メンディトゥー・パウダーブルー

●ブルーベリーの特徴

ブルーベリーは古くから食べられてきた果物です。
当時は、果実の栄養素や働きが知られていたわけではなかったのですが、ブルーベリーの果実を食べることにより、病気を予防し、疲れを回復させる効果があるということは、原住民の間で知られていたようです。
また、原住民は冬の間にブルーベリーの乾燥果実を食べて、ビタミンCの欠乏症である壊血病を防いだといわれています。
このようにたくさんのエピソードを持つブルーベリーの小さな果実の中には、驚くほどたくさんの栄養素が詰まっています。
有名なのが目に良いといわれているアントシアニンですが、他にも食物繊維ビタミンミネラルが豊富といわれています。
また、野生種のブルーベリーを改良しているので、害虫がほとんどつきません。
無農薬で栽培ができるため、果皮ごと食べることができます。果物や野菜の皮と果実の間には特に栄養素が豊富に含まれるので、すべての栄養素が無駄なく摂取できます。

 [※1:果粉とは、果実から自然に分泌されている無害な天然物質であり、熟した新鮮な果物によく見られます。果実の水分蒸発を防ぎ、病気などから果実を保護する役割を持ちます。]
[※2:低温要求量とは、ある植物にとって寒い期間がどれだけ必要なのかを表す時間のことです。]

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ブルーベリーの効果

ブルーベリーの区分

●視機能を改善する効果

ブルーベリーが目に良いということが研究されるようになったきっかけは、第二次世界大戦中に起こったある出来事です。ブルーベリージャムが大好きで、毎日多量に食べていたイギリス空軍のパイロットが、夜間飛行や明け方の攻撃の際、薄明かりの中でも、物がはっきりと見えたと証言したことが有名になり、イタリアやフランスでブルーベリーの機能性の研究が始まりました。
その後、研究を進めるうちに、ブルーベリーに含まれる色素である「アントシアニン」が、視機能を改善するということがわかりました。【21】【31】【34】
目が見える仕組みは、まず目に入ってきた映像を目の網膜(カメラにおけるフイルムのようなところ)に映し出します。網膜には「ロドプシン」というたんぱく質が存在し、ロドプシンが分解されることにより発生する電気信号が脳に伝わり、「目が見える」と感じます。分解されたロドプシンは再合成され、再び分解されてという流れを繰り返すのですが、疲れや加齢により、ロドプシンの再合成能力は低下していくのです。
アントシアニンは、このロドプシンの再合成を助けるため、年齢や目の疲れからくるしょぼつき・かすみ・ぼやけを予防・改善できると言われています。【31】【34】
ブルーベリーには15種類ものアントシアニンが含まれているという点も特徴的です。
他にも、ブルーベリーにはビタミンAが豊富に含まれています。ビタミンAカボチャ小松菜などの緑黄色野菜に多く含まれる栄養素で、皮膚や目、鼻や喉などの粘膜を保護する働きや、目の網膜を丈夫にして目が薄暗い場所に慣れるのを助けたり、夜盲症[※3]を予防する働きがあります。

●活性酸素を除去する効果

体内につくられた活性酸素を除去する働きは、抗酸化作用と呼ばれます。
近年、大きな社会問題となっているガンや脳卒中などの生活習慣病の発病には、高い確率で活性酸素が関与しています。
活性酸素とは、紫外線・喫煙・ストレスなどで体内に発生し、細胞や血管など人体の様々なところにダメージを与えます。
また、活性酸素は生活習慣病だけでなく、人体の老化やさまざまな病気を引き起こす原因だといわれています。
ブルーベリーに含まれるアントシアニンは、ポリフェノールの一種で、抗酸化作用があるということが発見されたのです。さらに、様々な野菜や果物の抗酸化力を測定した結果、ブルーベリーが持つ抗酸化力は、比較的高いことがわかったのです。【4】【6】【17】【18】【25】
ブルーベリーにはアントシアニンの中でも、特に活性酸素を除去する抗酸化作用の強いデルフィニジンやシアニジンが多く含まれているという特徴があります。【11】
ブルーベリーには、特に抗酸化力が強いと言われるビタミンEが豊富に含まれており、アンチエイジング効果が期待できます。

●腸内環境を整える効果

ブルーベリーは種子も果皮も一緒に食べられる果実です。種子は小さく、1粒中にたくさん含まれています。
ブルーベリーの果実を食べることにより、果実に含まれる食物繊維を無駄なく摂ることができます。
また、ブルーベリーの果実には、2種類の食物繊維(水溶性食物繊維[※4]・不溶性食物繊維[※5])が含まれます。
含まれている量としては、生果実100g当たり3.3gもあり、これはバナナの約2~2.5倍に相当します。
この2種類の食物繊維を摂ることにより、小腸での糖の吸収を抑え、コレステロールを低下させることができます。また、腸内で発生する有害物質の生成を抑えるため、腸内環境を整える効果があります。
さらに、整腸作用・便秘解消にも効果的なので、大腸がんの予防にも役立ちます。【7】【16】【20】
ブルーベリーの果実には、食物繊維だけでなくポリフェノールの1種「タンニン」と、水溶性食物繊維の「ペクチン」が含まれています。この2つの栄養素には、下痢を改善する効果があります。
タンニンには「収れん作用」があり、荒れてしまった腸の粘膜を保護してくれます。
また、ペクチンには便の中の水分を吸い取って便の硬さを調整してくれる機能があります。
おなかがゆるい際には、ブルーベリーのジャムを食べるのも良いでしょう。

●体調を整える効果

野菜や果物にはビタミン・ミネラルが含まれているものが多いですが、ブルーベリーの果実において特徴的なのは、ミネラルの1種である亜鉛・マンガンです。この2つは他のベリー類に比べ、特に多く含まれています。
亜鉛は、体内のミネラルでの次に多いと言われており、生きるために不可欠な酵素の材料になったり、細胞の生まれ変わりを促進したりと様々な働きをしています。
マンガンは、他のミネラルと協力して骨を丈夫にする働きや活性酸素を除去するために働きます。
2つとも、生きていくためには必要不可欠なミネラルです。
また、量は多くありませんが、ブルーベリーには熱に弱いビタミンCも含まれています。ブルーベリーは生で食べることができるので、効率良く栄養素が摂取できます。

●膀胱の感染症を予防する効果

尿路殺菌作用をもつアルブチンを含み、バクテリアの膀胱内への付着を防ぎ、感染症を予防するといわれています。

[※3:夜盲症とは、光に対して目の反応が衰え暗い所で物が見えにくくなる症状のことです。鳥目とも呼ばれます。ビタミンAの欠乏症としても知られています。]
[※4:水溶性食物繊維とは、腸内で水分を吸収しながら、同時に有害物質も吸着して排泄する働きのある食物繊維のことです。水に溶け、ヌルヌルしているという特徴があります。]
[※5:不溶性食物繊維とは、便のかさを増やして、腸を内側から刺激し、腸の動きを活発させる働きのある食物繊維のことです。飲み込んだ時の形をほとんど変えず、消化・吸収されずに腸まで移動します。]

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こんな方におすすめ

○目の健康を維持したい方
○目の疲れが気になる方
○年齢による目のお悩みをお持ちの方
○老化を防ぎたい方
○体調を整えたい方
○腸内環境を整えたい方
○膀胱の感染を予防したい方

ブルーベリーに関するその他の情報

ブルーベリーの研究情報

【1】 野性ブルーベリーの心血管に対する作用について調べるため、心血管リスクのある被験者(16名男性)に対し、6週間野生ブルーベリー(アントシアニン375mg:25g凍結乾燥ブルーベリー)を与えた後、6週間のウォッシュアウト期間を設けたクロスオーバー試験法を行いました。その結果、野生ブルーベリーがDNAの酸化ダメージを抑制したことがわかりました。このことから、野生ブルーベリーの摂取が心血管のリスクを下げる働きがある可能性が考えられました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22733001

【2】 ブルーベリーアントシアニンがコレステロール代謝に関わるレセプター、酵素、トランスポーターの遺伝子の発現に対する作用および代謝・排泄機能について調べました。その結果、濃度依存的に血漿中のコレステロール量が減少し、糞便中の中性・酸性ステロールは増加していました。また、アントシアニンは腸内のコレステロール代謝に関係する遺伝子に作用していることがわかりました。このことから、ブルーベリーアントシアニンには、体内のコレステロールの調整を行う働きがあることが考えられました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22684634

【3】 フラボノイド豊富な食品は老人性認知症に対する作用があることがわかっています。本研究では、ブルーベリーが若くて健康な動物の記憶・認知能力に及ぼす作用について検討しました。ブルーベリー食(2% w/w)の7週間の補給が若いラットの空間記憶力を改善したことがわかりました。そのメカニズムとして、海馬の脳神経栄養因子(BDNF)に作用することがわかりました。これらのことから、ブルーベリーエキスの摂取は、若い人において、記憶力を良くする可能性が考えられました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22569815

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参考文献

・池ケ谷良夫、玉田孝人、竹内鐸也、福田俊 (2002) “ブルーベリー百科 Q&A” 株式会社 創森社
・玉田孝人 “ブルーベリー生産の基礎” (2008) 養賢堂・講談社 (2004) “旬の食材 四季の果物”
・原山建郎、久郷晴彦 (2004) “最新・最強のサプリメント大辞典”

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