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作成日 2011年08月22日
更新日 2014年12月05日

レスベラトロール

resveratrol

レスベラトロールとは、サンタベリーやブドウなどに含まれるポリフェノールの一種で若返りの成分とも呼ばれ、化粧品やサプリメントに配合され美容成分として高い注目を集めています。強い抗酸化力を持ち、細胞の酸化を防ぐとともに、老化要因を抑制し、寿命を延ばすとされる長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)を活性化することで、若々しさを保つ効果が期待されている、注目のエイジングケア成分です。

レスベラトロールの健康効果
◎美肌効果
◎細胞(肌や唇)を若々しく保つ効果
◎老化を防ぐ効果
◎メタボリックシンドロームを予防する効果

目次

レスベラトロールとは

●基本情報
レスベラトロールとは、サンタベリーブドウなどに含まれるポリフェノールの一種です。
ポリフェノールとは、香料や色素として利用される植物成分の総称で、高い抗酸化力[※1]を持ちます。
レスベラトロールは化学構造の違いによりトランス型とシス型の2種類に分類されます。トランス型は新鮮な原材料から摂れる安定した分子構造を持ち、シス型は太陽光や熱、酸化などによって不安定な状態の分子構造を持ちます。トランス型レスベラトロールは太陽光などの原因により、シス型に変化するといわれています。一般的に化粧品や健康食品にはトランス型のレスベラトロールが使用されることが多いです。

レスベラトロールとは?

●レスベラトロールの歴史
レスベラトロールの歴史は比較的新しく1939年、北海道帝国大学(現北海道大学)の高岡道夫氏が、バイケイソウという有毒植物から、レゾルシノール[※2]構造を持つ抗酸化物質を発見したところから始まります。レスベラトロール(Resveratrol)という名前は、レゾルシノール「Resorcinol」とバイケイソウの英名「Veratrum album」を組み合わせて、高岡氏が命名したといわれています。

1976年にレスベラトロールは植物が紫外線などのストレスにさらされた時に自分の体を守り、生き続けるために生み出す防御成分「ファイトアレキシン」のひとつであることが報告されました。

1992年にフランスの科学者セルジュ・ルノー博士が、脂肪の多い食事を日常的に食べているフランス人の心臓病死亡率が低いのは、大量にワインを飲んでいることが関係していることを発表しました。この発表により、研究者のワインに対する注目が高まり、世界中でワインブームが起こりました。その後、ワインにはレスベラトロールが含まれていることがわかり、心疾患予防に貢献しているのではないかと考えられるようになりました。

1999年には、マサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテ教授が、通常の栄養状態では眠っているのですが、飢餓状態に陥った時(極端なカロリー制限)に初めて活発になる遺伝子「サーチュイン遺伝子」の存在を突き止めました。その後に、すべての生物がこの遺伝子を持っていることがわかり、このサーチュイン遺伝子の活性化に関する研究が始まりました。

そしてついに2003年、ハーバード大学のデービット・シンクレア博士の研究チームは、レスベラトロールが酵母菌のサーチュイン遺伝子に直接作用し、活性化させることを突き止めました。レスベラトロールの作用により、酵母菌の寿命を70%伸ばすことに成功したのです。
レスベラトロールは、唯一のサーチュイン遺伝子を活性化させる手段とされていた極端なカロリー制限と、ほぼ同様の長寿効果をもたらすことが明らかになりました。

2006年には、マウスでもレスベラトロールの長寿効果を確かめる実験が行われ、レスベラトロールには、哺乳類でもカロリー制限なしでサーチュイン遺伝子を活性化させることが明らかになりました。これは有名な科学雑誌「Nature」でも論文が掲載され、全世界を驚かせました。
この結果から、細胞の若返りや老化防止効果が得られるとして、レスベラトロールへの期待がますます高まりました。そして今なお、レスベラトロールは期待の成分として様々な研究が続けられており、化粧品や健康食品に健康効果を期待して配合されるようになりました。


●レスベラトロールを多く含む食品
レスベラトロールを多く含む食品として、北欧[※3]・ラップランド[※4]の森に自生する真っ赤な果実サンタベリーが挙げられます。サンタベリーが自生する北欧では、夏の紫外線や冬の厳しい寒さから自らを守るために、その果実にレスベラトロールを豊富に蓄えます。
また、地中海沿岸の湿った気候の地域で育つブドウにもレスベラトロールは含まれます。病気から実(身)を守るためにレスベラトロールを皮に蓄えるのです。ブドウが原料である赤ワインにもレスベラトロールが含まれます。特に紫外線の多いボルドーやローヌなどの南フランス産のものは、レスベラトロールが多く含まれています。
他にもレスベラトロールはピーナッツの皮やアーモンド、ココアなどにも含まれています。

●レスベラトロール摂取における注意点
ワインの品種では、ピノ・ノワール、ネオビロ、メルローなどにレスベラトロールが多く含まれています。適量(1日にグラス2~3杯)のワインは心臓病などのリスクを下げますが、飲みすぎは禁物です。効果的にレスベラトロールを摂取するには、サプリメントの活用もひとつの手段とされています。

サプリメントで摂取する場合、注意しなければならない原料は、イタドリ[※5]由来のものです。イタドリ由来のレスベラトロールは安価であるため、アメリカなどではサプリメントとして多く出回っています。日本では、イタドリ抽出物が医薬品として使用される成分本質(原材料)リストに掲載されているため、食品やサプリメントへの使用は禁止されています。

<豆知識>フランス人の日常食に隠された秘密
フランス人の一般的な食卓には、バターやチーズ、こってりとした肉などの料理と赤ワインが並べられます。動物性脂肪の摂取量が多いにも関わらず、フランス人には動脈硬化の患者が少なく、心臓病の死亡率も低いという矛盾した状況があります。これをフレンチ・パラドックス(フランスの逆説)といいます。
これは、フランス人が日常的に飲んでいる赤ワインに秘密があると考えられており、赤ワインに含まれているレスベラトロールを含むポリフェノールの効果によって動脈硬化の患者が抑えられたと考えられています。

[※1:抗酸化力とは、たんぱく質や脂質、DNAなどが酸素によって酸化されるのを防ぐ力です。]
[※2:レゾルシノールとは、レゾルシンとも呼ばれている、有機化合物の一種です。防腐剤や殺菌剤などの原料に用いられています。]
[※3:北欧とは、ヨーロッパの中でも北部に位置している地域のことです。一般的には、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマーク、アイスランドの5カ国を指します。]
[※4:ラップランドとは、フィンランド・スウェーデン・ノルウェーの北欧3国とロシアを含む北緯66度33分以北の北極圏エリアの総称です。]
[※5:イタドリとは、日本やその他のアジア地域原産の何年も枯れずに育つ植物です。イタドリの根は日本では昔から漢方薬の生薬として使われていた経緯があり、医薬品として扱わなければなりません。]

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レスベラトロールの効果

●美肌効果

細胞の生まれ変わりは、肌に大きく関わり、レスベラトロールはここでも働きます。肌は、表面に近いところから表皮・真皮・皮下脂肪組織という3つに分けられます。表皮で起こる細胞の生まれ変わりをターンオーバーといいます。

表皮で生まれた細胞が表面に押し上げられ、最後に垢となって剥がれ落ちるまでの期間が約28日間であることが理想的なターンオーバーの周期だといわれています。しかし、加齢とともに肌の機能が衰え、このターンオーバーが正常に行われなくなると、周期が乱れ、40歳代では、40日程かかるといわれています。レスベラトロールは、そのターンオーバーを促進し、理想的な周期に近づける働きがあるといわれています。

また、顔のパーツの中で年齢を感じやすい部分として、口元が挙げられます。
口周りのほうれい線やたるみ、くすんだ色の唇は年齢を感じさせやすくなってしまいます。また、年齢を重ねるにつれて、口角が下がり、唇は薄くなります。肌に対し唇は、細胞の生まれ変わりにかかる期間が約7日間と大変短いため、皮膚の生まれ変わりの乱れを感じやすい部分でもあります。
唇は特に皮膚が薄く、保水力が弱いためトラブルが起こりがちです。唇には肌の潤いを保つ皮脂を分泌する皮脂腺がないため、乾燥しやすいのです。

唇の乾燥を防ぎ、潤った状態を保つことに加え、細胞の生まれ変わりに働きかけるレスベラトロールを食品から摂ることで、内側から唇を若々しく保つことができます。変化が表れやすい唇の健康を外側からも内側からも守り、口元を若々しく維持することで、顔全体の印象も変わり、見た目年齢もぐっと若返ります。

レスベラトロールには、チロシナーゼ[※6]、ヒアルロニダーゼ[※7]、コラゲナーゼ[※8]、エラスターゼ[※9]といった酵素の活性を抑制する働きがあるといわれています。これらの酵素は、シミやくすみの原因であるメラニンをつくり出す働きや、美肌成分であるヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンを壊す働きを持っています。レスベラトロールはこれらの酵素活性を抑制する働きがあるため、ハリや弾力、潤いのある美しい肌や口元を保つには、ヒアルロン酸コラーゲンエラスチンなどの美肌成分を一緒に摂ることが効果的です。【11】【15】

●細胞(肌や唇)を若々しく保つ効果
人間の体は約60兆個の細胞からできており、それらが新陳代謝といわれる細胞の生まれ変わりを行うことで若々しさを保つことができます。年齢とともに、細胞の生まれ変わる働きは低下し、生まれ変わった新しい細胞の質も徐々に低下してしまいます。これが老化です。

レスベラトロールには、細胞の生まれ変わりを助け、元気で若々しい細胞をつくるサポートをする働きがあります。これはレスベラトロールに、分裂を繰り返す細胞のテロメアDNAを活性化する酵素に作用し、細胞分裂の寿命を延ばす働きがあるためです。
テロメアとは、染色体を保護するための末端にあるキャップのようなもので、細胞が分裂する度にどんどんと短くなります。人間の細胞は1個につき50~60回しか分裂できず、ある一定の長さまでテロメアが短くなってしまうと染色体を保護することができなくなり、細胞が死んでしまうと考えられています。レスベラトロールは、テロメアを保護するため、細胞は質を落とすことなく生まれ変わることができるのです。このことから、レスベラトロールは細胞を若々しく保つ効果があるといえます。【6】




●老化を防ぐ効果
レスベラトロールには、長寿遺伝子と呼ばれるサーチュイン遺伝子を活性化させる働きがあるといわれています。
長寿遺伝子であるサーチュイン遺伝子を活性化するには、食事のカロリーを抑える方法が良いということは知られており、1989年から20年間をかけた研究によりカロリー制限と長寿の関係は立証されました。その研究は、人間に近いアカゲザルで行われました。普通のエサを与えたサルと、ビタミンミネラルなどの栄養素を保ちながら、摂取するカロリーを30%減らしたアカゲザルとで見た目や血液検査などを比較しました。人間の年齢で例えると70歳のアカゲザルですが、カロリー制限を行ったアカゲザルは、皮膚や毛並みに色つやがあり、白髪やしわも少なく非常に若々しく見えました。また、若返りホルモンの値が高く、脳が活性化されていること、そして細胞レベルにおいても活性酸素[※10]による損傷が少ないことが明らかとなり、カロリー制限とサーチュイン遺伝子活性化の関係性が立証されたのです。
レスベラトロールは、このサーチュイン遺伝子を活性化させる働きがあります。そのため、高脂肪な食事をとってもレスベラトロールを摂ることで長生きできることが期待されています。【3】【13】

●メタボリックシンドロームを予防する効果
近年、食の欧米化が進み、脂肪分やたんぱく質の摂取が多くなっています。脂肪の摂りすぎは、肥満や脂肪肝[※11]、動脈硬化などの生活習慣病の原因にもつながります。
マウスの脂肪細胞にレスベラトロールを与えたところ、脂肪の蓄積を抑える働きが確認され、レスベラトロールによる脂肪代謝の改善が期待されています。
さらに、レスベラトロールには心臓病や糖尿病といった生活習慣病の予防効果があるといわれています。【1】【8】【9】【12】

[※6:チロシナーゼとは、アミノ酸であるチロシンを酸化して、メラニンをつくる酵素で、この酵素を阻害することにより、メラニンの生成を食い止め美白効果が働きます。]
[※7:ヒアルロニダーゼとは、ヒアルロン酸を分解する酵素です。]
[※8:コラゲナーゼとは、コラーゲンを分解する酵素です。]
[※9:エラスターゼとは、エラスチンを分解する酵素です。]
[※10:活性酸素とは、普通の酸素に比べ、著しく反応性が増すことで強い酸化力を持った酸素のことです。体内で過剰に発生すると、脂質やたんぱく質、DNAなどに影響し、老化などの原因になるとされます。]
[※11:脂肪肝とは、食べ過ぎや飲みすぎによって肝臓に中性脂肪やコレステロールが溜まった肝臓の肥満症ともいえる状態です。肝臓に中性脂肪やコレステロールが溜まった脂肪肝は、動脈硬化をはじめとする様々な生活習慣病を引き起こす恐れがあります。] 

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レスベラトロールは化粧品にも利用されています

レスベラトロールは、その若々しさを保つ効果や抗酸化作用を期待され、化粧品にも配合されています。化粧品で外側からの美しさの維持にも効果が期待されています。

レスベラトロールの美容効果

●潤い・ハリの維持
肌の組織には、水分の保持や柔軟性の維持のために働くヒアルロン酸が含まれています。ヒアルロン酸はヒアルロニダーゼという酵素によって分解されますが、レスベラトロールはヒアルロニダーゼの活性を抑える効果を持っており、肌の潤いや柔軟性の維持に役立つ効果が期待されています。

●肌の弾力の維持
肌は適度な弾力と強度をもっていますが、これは、肌の真皮に存在しているコラーゲンとエラスチンという2つのたんぱく質の働きによるものです。
肌に紫外線があたるなどして炎症が起きると、コラゲナーゼ、エラスターゼという酵素が活性化され、コラーゲンやエラスチンは分解されてしまいます。レスベラトロールはコラゲナーゼ、エラスターゼの活性を抑える効果を持っており、肌の弾力の維持に効果が期待されています。

●肌荒れ予防効果
レスベラトロールには抗炎症作用があります。これは、レスベラトロールが炎症を引き起こすNF-κBという転写因子を抑制する働きをもっているためです。NF-κBは紫外線や細菌の影響で活性化されますが、レスベラトロールはNF-κBの活性化を抑え、できものやかゆみ、発赤を抑える効果が期待されています。

●美白効果
肌のくすみやシミは、チロシナーゼという酵素によって作られるメラニンが原因です。レスベラトロールはチロシナーゼの活性を抑制し、メラニンの生成を抑える効果が研究されています。

●ニキビ予防効果
レスベラトロールは、ニキビの発症・悪化にかかわるアクネ菌(P.acnes)の増殖を抑えることがわかっています。アクネ菌は肌表面の皮脂を栄養として増殖します。アクネ菌によって産生されるリパーゼは皮膚の炎症反応を引き起こします。
レスベラトロールはアクネ菌に対して抗菌作用を発揮することが確認されており、抗炎症作用との相乗効果でニキビの発症と悪化を抑えることが期待されています。

こんな方におすすめ

○いつまでも若々しくいたい方
○美肌を目指したい方

食事やサプリメントでも摂取できます

レスベラトロールを含む食品

○サンタベリー(リンゴンベリー)
○赤ワイン(ブドウ)
○ピーナッツの皮
○アーモンド
○ココア

こんな方におすすめ

○いつまでも若々しくいたい方
○美肌を目指したい方
○老化を予防したい方
○生活習慣病を予防したい方

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レスベラトロールに関するその他の情報

レスベラトロール 生活習慣病を防止する効果
多く含まれる食べ物 サンタベリーに含まれる成分のひとつ
海外で主流のイタドリ由来のレスベラトロール  

レスベラトロールの研究情報

【1】高脂肪・高コレステロールの餌を食べさせた豚27頭に赤ワインとウォッカを7週間摂らせたところ、SOD酵素などの抗酸化酵素の酸化を抑制されました。血圧上昇に関係する毛細血管の内皮細胞の働きを緩和させました。これは赤ワインに含まれるレスベラトロールなどのポリフェノールが内皮機能障害を改善し、心臓保護効果を持つためと考えられます。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22748601

【2】糖尿病腎症マウスにレスベラトロールを与えることで代謝関連物質 FoxO1活性が有意に高まり、抗酸化酵素SOD活性を上昇させ、Ⅳ型コラーゲンの部分変異を抑制しました。レスベラトロールに腎臓病に対する保護作用が確認されました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22733486

【3】サーチュイン遺伝子を活性化することで、DNAの修復や代謝調節、神経の保護などが期待されます。
レスベラトロールはサーチュイン遺伝子を活性化させることで、生体内で肥満の治療や心機能の問題、また加齢に伴う症状に役立ちます。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22730114

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参考文献

・植物栄養素DBフィトス 監修 最新医療が明かす長寿遺伝子活性成分 レスベラトロールの秘密 株式会社カンゼン

・Lassaletta AD, Chu LM, Elmadhun NY, Burgess TA, Feng J, Robich MP, Sellke FW. 2012 “Cardioprotective effects of red wine and vodka in a model of endothelial dysfunction.” J Sung Res. 2012 Jun 21.

・Wu L, Zhang Y, Ma X, Zhang N, Qin G. 2012 “The effect of resveratrol on FoxO1 expression in kidneys of diabetic nephropathy rats.” Mol Biol Rep. 2012 Jun 26.

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