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作成日 2011年08月22日
更新日 2016年06月29日

レスベラトロール

resveratrol

レスベラトロールとは、サンタベリーやブドウなどに含まれるポリフェノールの一種であり、サプリメントや化粧品に配合され美容成分として高い注目を集めています。強い抗酸化力を持ち、細胞の酸化を防ぐとともに、肌の弾力を改善するなど、体を健康的に若々しく保つ効果が期待される成分です。

レスベラトロールの健康効果
◎肌のハリ・潤いを維持する効果
◎しわ・たるみの予防効果(肌の弾力を保つ効果)
◎肌のシミを予防する効果(美白効果)
◎血流を改善する効果
◎メタボリックシンドロームを予防する効果
◎肌荒れを予防する効果

目次

レスベラトロールとは

●基本情報
レスベラトロールとは、サンタベリーブドウなどに含まれるポリフェノールの一種です。
ポリフェノールとは、香料や色素として利用される植物成分の総称で、高い抗酸化力[※1]を持ちます。
中にはアントシアニンのように色素として食品に利用されるポリフェノールもあります。
レスベラトロールは化学構造の違いによりトランス型とシス型の2種類に分類されます。トランス型は新鮮な原材料から摂れる安定した分子構造を持ち、シス型は太陽光や熱、酸化などによって不安定な状態の分子構造を持ちます。トランス型レスベラトロールは太陽光などの原因により、シス型に変化するといわれています。体内で有効に働くのはトランス型といわれています。
一般的にサプリメントや化粧品にはトランス型のレスベラトロールが多く使用されています。

レスベラトロールとは?

●レスベラトロールの歴史
レスベラトロールの歴史は比較的新しく1939年、北海道帝国大学(現北海道大学)の高岡道夫氏が、バイケイソウという有毒植物から、レゾルシノール[※2]構造を持つ抗酸化物質を発見したところから始まります。レスベラトロール(Resveratrol)という名前は、レゾルシノール「Resorcinol」とバイケイソウの英名「Veratrum album」を組み合わせて、高岡氏が命名したといわれています。

1976年にレスベラトロールは植物が紫外線などのストレスにさらされた時に自分の体を守り、生き続けるために生み出す防御成分「ファイトアレキシン」のひとつであることが報告されました。

1992年にフランスの科学者セルジュ・ルノー博士が、脂肪の多い食事を日常的に食べているフランス人の心臓病死亡率が低いのは、大量にワインを飲んでいることが関係していることを発表しました。この発表により、研究者のワインに対する注目が高まり、世界中でワインブームが起こりました。その後、ワインにはレスベラトロールが含まれていることがわかり、心疾患予防に貢献しているのではないかと考えられるようになりました。

1999年には、マサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテ教授が、通常の栄養状態では眠っているのですが、飢餓状態に陥った時(極端なカロリー制限)に初めて活発になる遺伝子「サーチュイン遺伝子」の存在を突き止めました。その後に、すべての生物がこの遺伝子を持っていることがわかり、このサーチュイン遺伝子の活性化に関する研究が始まりました。

そしてついに2003年、ハーバード大学のデービット・シンクレア博士の研究チームは、レスベラトロールが酵母菌のサーチュイン遺伝子に直接作用し、活性化させることを突き止めました。このレスベラトロールの作用により、酵母菌の寿命を70%伸ばすことに成功したのです。
酵母菌に対し、レスベラトロールは、サーチュイン遺伝子を活性化させる唯一の手段とされていた極端なカロリー制限と、ほぼ同様の長寿効果をもたらすことが明らかになりました。

2006年には、マウスでもレスベラトロールの長寿効果を確かめる実験が行われ、レスベラトロールには、哺乳類でもカロリー制限なしでサーチュイン遺伝子を活性化させることが明らかになりました。これは有名な科学雑誌「Nature」でも論文が掲載され、全世界を驚かせ、レスベラトロールへの期待がますます高まりました。そして今なお、レスベラトロールは期待の成分として様々な研究が続けられており、サプリメントや化粧品に健康効果を期待して配合されるようになりました。


●レスベラトロールを多く含む食品
レスベラトロールを多く含む食品として、北欧[※3]・ラップランド[※4]の森に自生する真っ赤な果実サンタベリーが挙げられます。サンタベリーが自生する北欧では、夏の紫外線や冬の厳しい寒さから自らを守るために、その果実にレスベラトロールを豊富に蓄えます。サンタベリーに含まれるレスベラトロールは、体内で働くトランス型レスベラトロールです。

また、地中海沿岸の湿った気候の地域で育つブドウにもレスベラトロールは含まれます。病気から実(身)を守るためにレスベラトロールを皮に蓄えるのです。ブドウが原料である赤ワインにもレスベラトロールが含まれます。特に紫外線の多いボルドーやローヌなどの南フランス産のものは、レスベラトロールが多く含まれています。赤ワインから摂れるレスベラトロールは、トランス型とシス型両方を含んでいることがわかっています。
他にもレスベラトロールはピーナッツの皮やアーモンド、ココアなどにも含まれています。

●レスベラトロール摂取における注意点ワインの品種では、ピノ・ノワール、ネオビロ、メルローなどにレスベラトロールが多く含まれています。適量(1日にグラス2~3杯)のワインは心臓病などのリスクを下げますが、飲みすぎは禁物です。効果的にレスベラトロールを摂取するには、サプリメントの活用もひとつの手段とされています。

サプリメントで摂取する場合、注意しなければならない原料は、イタドリ[※5]由来のものです。イタドリ由来のレスベラトロールは安価であるため、アメリカなどではサプリメントとして多く出回っています。日本では、イタドリ抽出物が医薬品として使用される成分本質(原材料)リストに掲載されているため、食品やサプリメントへの使用は禁止されています。

<豆知識>フランス人の日常食に隠された秘密
フランス人の一般的な食卓には、バターやチーズ、こってりとした肉などの料理と赤ワインが並べられます。動物性脂肪の摂取量が多いにも関わらず、フランス人には動脈硬化の患者が少なく、心臓病の死亡率も低いという矛盾した状況があります。これをフレンチ・パラドックス(フランスの逆説)といいます。
これは、フランス人が日常的に飲んでいる赤ワインに秘密があると考えられています。赤ワインに含まれているレスベラトロールなどのポリフェノールの効果によって動脈硬化が抑えられたのではないかと考えられています。

[※1:抗酸化力とは、たんぱく質や脂質、DNAなどが酸素によって酸化されるのを防ぐ力です。]
[※2:レゾルシノールとは、レゾルシンとも呼ばれている、有機化合物の一種です。防腐剤や殺菌剤などの原料に用いられています。]
[※3:北欧とは、ヨーロッパの中でも北部に位置している地域のことです。一般的には、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマーク、アイスランドの5カ国を指します。]
[※4:ラップランドとは、フィンランド・スウェーデン・ノルウェーの北欧3国とロシアを含む北緯66度33分以北の北極圏エリアの総称です。]
[※5:イタドリとは、日本やその他のアジア地域原産の何年も枯れずに育つ植物です。イタドリの根は日本では昔から漢方薬の生薬として使われていた経緯があり、医薬品として扱わなければなりません。]    
 

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レスベラトロールの効果

◇食品やサプリメントで摂取した場合

●しわ・たるみの予防効果(肌の弾力を保つ効果)
しわやたるみのような皮膚の老化は、年齢を重ねるのと共に進みます。その老化の要因には様々あり、遺伝的な要因によるものと、紫外線やストレス、生活習慣の乱れなどの生活環境によるものがあります。この中でも、特に大きな割合を占めるのが紫外線によるものであるといわれています。紫外線があたり炎症が起こることによって、肌の弾力性に関与しているコラーゲンエラスチンを分解するコラゲナーゼ[※8]、エラスターゼ[※9]、マトリックスメタロプロテアーゼ[※10]という酵素が活性化し、その結果として皮膚のしわやたるみが生じます。レスベラトロールは非常に強い抗酸化力をもち、これらの酵素の活性を阻害する働きがあるとされており【1】【2】、しわやたるみなどの肌の老化の抑制に効果があると考えられます。また、サンタベリー(リンゴンベリー)由来レスベラトロールを12 mg配合した食品を12週間連続で摂取したところ、摂取しなかった人と比較して、12週間後に、人の肌における肌弾性が上昇するという効果が確認されました。【3】
この結果から、レスベラトロールは肌の弾力や柔軟性(柔らかさ)を改善する効果が期待されます。

●肌の潤い・ハリの維持する効果
肌の組織には、水分の保持や柔軟性の維持のために働くヒアルロン酸が含まれています。ヒアルロン酸はヒアルロニダーゼ[※7]という酵素によって分解されますが、レスベラトロールはヒアルロニダーゼの活性を抑える効果を持っており、肌の潤いや柔軟性の維持に役立つ効果が期待されています。

●肌のシミを予防する効果(美白効果)
肌のくすみやシミは、メラノサイトという色素細胞において、チロシナーゼという酵素によって作られるメラニンが原因です。レスベラトロールはチロシナーゼの活性を阻害し、メラニンの生成を抑える効果があるとされているため、肌のシミを予防する効果があり、美白効果が期待されます【4】。
●血流を改善する効果
​レスベラトロールは血管拡張物質NO(一酸化窒素)[※11]を増加させることで、血管を拡張することが、明らかとなっています。【5】
​肌においても血行不良に陥ると酸素や栄養素が隅々までいきわたらず、さらに老廃物の排出もスムーズに行うことが難しくなるため、肌のくすみや乾燥につながります。そのため血管を拡張し、血流を改善することで、栄養や酸素を体中へ運びやすくなり、老廃物の除去がスムーズになると考えられ、体全体の若々しさへつながることが期待されます。

​●メタボリックシンドロームを予防する効果
​ 近年、食の欧米化が進み、脂肪分やたんぱく質の摂取が多くなっています。脂肪の摂りすぎは、肥満や脂肪肝[※11]、動脈硬化などの生活習慣病の原因にもつながります。遺伝性肥満マウスにレスベラトロールを添加したエサを与えたところ、血糖のコントロールや異脂肪血症(高脂血症)を改善することが確認され【6】、糖尿病の治療に有効である可能性が示されました。また、マウスに高脂肪食とレスベラトロールを一緒に与えたところ、肝臓のコレステロールの蓄積が減少するという効果が確認されています。【7】さらに、豚に動脈硬化を発症させる餌と共にレスベラトロールを含むブドウエキスを与えたところ、動脈のしなやかさを維持することが分かりました。【8】

​​これらのことから、レスベラトロールには心臓病や糖尿病、動脈硬化といった生活習慣病の予防効果があると考えられています。

​​◇化粧品などで塗布した場合
​レスベラトロールは、その若々しさを保つ効果や抗酸化作用を期待され、化粧品にも配合されています。化粧品で外側からの美しさの維持にも効果が期待されています。

​​●美肌効果
​サプリメントや食品から摂取する場合と同様に、肌のハリを維持する効果、しわ・たるみの予防効果、肌のシミを予防する効果があると考えられています。肌のシミに関しては、ヒトの皮膚に紫外線をあてた後に、紫外線照射部位にレスベラトロールを塗布したとき、ダメージが減少し、色素沈着(シミ)が軽減したという報告があり、シミの予防に効果があると考えられます。【9】

●肌荒れ予防効果
​レスベラトロールには抗炎症作用があります。これは、レスベラトロールが炎症を引き起こすNF-κBという転写因子の活性化を抑制する働きをもっているためです。NF-κBは紫外線や細菌の影響で活性化されますが、レスベラトロールはNF-κBの活性化を抑え、できものやかゆみ、発赤を抑える効果が期待されています。【10】

●ニキビ予防効果
​レスベラトロールは、ニキビの発症・悪化にかかわるアクネ菌(P.acnes)[※13]の増殖を抑えることがわかっています。アクネ菌は肌表面の皮脂を栄養として増殖します。アクネ菌によって産生されるリパーゼは皮膚の炎症反応を引き起こします。レスベラトロールはアクネ菌に対して抗菌作用を発揮することが確認されており、抗炎症作用との相乗効果でニキビの発症と悪化を抑えることが期待されています。【11】

[※6:チロシナーゼとは、アミノ酸であるチロシンを酸化して、メラニンをつくる酵素で、この酵素を阻害することにより、メラニンの生成を食い止め美白効果が働きます。]
​[※7:ヒアルロニダーゼとは、ヒアルロン酸を分解する酵素です。]
​[※8:コラゲナーゼとは、コラーゲンを分解する酵素です。]
​[※9:エラスターゼとは、エラスチンを分解する酵素です。]
​[※10:マットリックスメタロプロテアーゼとは、コラーゲンやエラスチンなどを分解する酵素です。]
​[※11:NO(一酸化窒素)とは、酸素と窒素からなる、無機化合物の一種です。血管内皮細胞から血液中に生産され、血管拡張作用や、血小板凝縮抑制作用などの働きを示します]
​[※12:脂肪肝とは、食べ過ぎや飲みすぎによって肝臓に中性脂肪やコレステロールが溜まった肝臓の肥満症ともいえる状態です。肝臓に中性脂肪やコレステロールが溜まった脂肪肝は、動脈硬化をはじめとする様々な生活習慣病を引き起こす恐れがあります。]
[※13:アクネ菌とは、皮膚の毛包内(毛の根っこ部分)に生息する微生物のひとつです。誰でも持っている菌ですが、増殖するとにきびや吹き出物の原因となります。]     

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食事やサプリメントでも摂取できます

レスベラトロールを含む食品

○サンタベリー(リンゴンベリー)
○赤ワイン(ブドウ)
○ピーナッツの渋皮
○アーモンドの渋皮
○ココア(カカオ)

こんな方におすすめ

○美肌を目指したい方
○肌のハリや弾力を保ちたい方
○いつまでも若々しくいたい方
○肥満を防ぎたい方
○生活習慣病を予防したい方   

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レスベラトロールに関するその他の情報

レスベラトロール 生活習慣病を防止する効果
多く含まれる食べ物 サンタベリーに含まれる成分のひとつ
海外で主流のイタドリ由来のレスベラトロール  

レスベラトロールの研究情報

【1】培養皮膚線維芽細胞において、レスベラトロールとN-アセチルシステイン(アミノ酸の一種)を投与すると、コラーゲン分解酵素の働きを抑制しました。このことにより、レスベラトロールはコラーゲンの分解を抑え、肌の老化予防に役立つと考えられます。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20595944

【2】培養皮膚細胞を24時間レスベラトロールに曝露し、その後の遺伝子の発現レベルを調査しました。その結果、炎症や皮膚の老化の指標となる遺伝子の発現、マトリックスメタロプロテアーゼ(コラーゲンやエラスチンを分解する酵素)の発現が抑えられました。これらのことから、レスベラトロールの持つ抗酸化作用により、肌の老化を防ぎ、肌の健康を維持・向上させる効果があると考えられます。
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S175646461400245X

【3】リンゴンベリー由来レスベラトロールを12mg配合した食品を12週間連続で摂取したところ、摂取しなかった人(議事食品摂取群)と比較して12週間後にヒトの肌における肌弾性が上昇するという効果が確認されました。
http://www.shizenkagaku.com/igakutoyakugaku/backnumber_72620157.html


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参考文献

・植物栄養素DBフィトス 監修 最新医療が明かす長寿遺伝子活性成分 レスベラトロールの秘密 株式会社カンゼン

・坪田一男 監修 レスベラトロールの基礎と応用 シーエムシー出版

・Lassaletta AD, Chu LM, Elmadhun NY, Burgess TA, Feng J, Robich MP, Sellke FW. “Cardioprotective effects of red wine and vodka in a model of endothelial dysfunction.” J Sung Res. 2012.

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