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わかさの秘密トップ > 成分情報 > アムラ

作成日 2011年08月24日
更新日 2016年02月29日

アムラ

Amla
インディアン・グーズベリー ヨカンシ コミカソウ ユカン アマラキ アンマロク

アムラは「若返りの果実」として、インドの伝承医学「アーユルヴェーダ」において、様々な病気や老化を防ぐ効果があると重宝されています。インドでは、日常生活でも美容と健康に欠かせない果実として、現在も不動の地位を保っています。

アムラの健康効果
◎アムラの抗酸化作用による効果
◎糖尿病や高血圧を予防する効果
◎コレステロール値を下げる効果
◎美肌効果
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◎便秘を改善する効果
◎感染症を予防する効果
◎貧血を予防する効果
◎ストレスへの抵抗力を高める効果
◎白髪や脱毛を予防する効果

目次

アムラとは?

●基本情報
アムラとはトウダイグサ科コミカンソウ属の落葉性の小高木で、日本では別名「インドスグリ」とも呼ばれています。サンスクリット語では看護婦(母のように治療ができる人)との意味から「アムラキ(Amlaki)」、英語で「インディアング―ズベリー(Indian Gooseberry)」と表記されます。
アムラの果実は、3~4㎝の球形や卵形の小さな果実で、葉柄は非常に短く1つの刺があります。収穫時は宝石のような透明感のある薄い黄緑色ですが、乾燥すると黒色になります。中には種が6個入っており、食べると強烈な酸っぱさの中に、苦みと渋みがあります。
アムラの木は高さ7~10mほどで、幹は細く、葉は長さ約10mm、幅約2~3mmの長方形型をしていて、小枝に2列に互生しています。そして4~5月に黄色の花を咲かせます。

●アムラの歴史および文化
アムラは昔から、健康のシンボル、縁起のいい木として人々から尊ばれてきました。
ヴェーダ(西紀前1500年頃)の時代、聖者チャヴァンがアムラに滋養強壮の作用があることを発見し、アムラの素晴らしさを人々に伝えたのが始まりです。
近年、日本でも雑誌やテレビなどで頻繁に取り上げられ関心を集めているインドの伝承医学「アーユルヴェーダ」[※1]でも、重要なハーブのひとつとして位置付けられています。「生命を活性化させ、活力を取り戻す」とされるアムラの果実は、アーユルヴェーダにおいて頻繁に使われ、伝統的な若返りのハーブだとみなされています。
ヒンドゥー教では、4月に「Amla Navami」という自然と生物への慈愛の祭りがあります。Amla Navamiでアムラは“繁殖と豊穣の象徴”とされ崇められます。アムラの果実のペーストを含む水がヒンドゥー教の神ヴィシュヌ像に注がれ、アムラの木の下で作られた料理がヴィシュヌに捧げられます。アムラの木の周りに人々は集まり、花が咲いて実がなることを祈ります。

●アムラの利用方法
アムラには、食用、薬用、美容と様々な用途があります。果実・種・葉・根・幹・花などほぼすべてが利用されます。最もよく利用される部分は果実でサプリメントや食品、お茶に用いられています。
インドでは熟した果実を生で食べることもありますが、一般的には、酸味と苦味があるため、塩や油・スパイスとともにアチャール[※2]にしたり、サラダやジャムにして食べられ重宝されています。インドでは体調が悪い時、ムラッパ(murabba)という、アムラの新鮮な果実を煮つめて砂糖につけ込んだ砂糖漬けを食べます。また、南インドでは漬物として食べられることが多くあります。

アーユルヴェーダでは、アムラは様々な症状に対して使われています。その効能は、糖尿病、肝機能障害、貧血、痛風、動脈硬化、様々な炎症、眼病、喘息、骨粗しょう症[※3]、便秘など多岐にわたるとされています。
中国ではアムラの乾燥果実を下痢、胆石などの治療薬に使用し、西洋医学でも消化機能の亢進や心疾患などに用いることがあります。
アムラの実を一晩水に浸けたもので目を洗うと、目の疲れが早く回復するといわれ、アムラの汁をはちみつと混ぜて毎日飲むと、視力回復を助け、緑内障にも良いといわれています。
葉や樹皮・幹を染色剤としたり、タンニンを多く含む未熟果実や樹皮を染色の色止めにしたりされています。その他、肌や口腔内の洗浄や抗酸化作用を期待して日焼け止めにも利用されています。

●アムラの原産地・産地
アムラの原産地はインドです。
アムラは、インド、インドシナ、台湾、中国南部の海抜1500m以上の山の斜面に自生し、熱帯・亜熱帯の気候の地域でよく見かけることができます。果実を採る時期は、アムラの果実が熟す秋から冬にかけてです。アムラの果実の栄養成分は乾燥させても低下しにくいことから、乾燥果実がインドでは流通しており、年間を通して食べることができます。

●アムラの特徴
アーユルヴェーダでは、食べ物の味を6種類(甘味・苦味・酸味・塩味・渋味・辛味)に分けますが、アムラはそのうち「塩味」以外の5種類の味を持っている唯一の食べ物とされています。これは、多岐にわたって有効成分を持っているということですが、その中でも、ポリフェノールビタミンC、さらに食物繊維であるペクチンを豊富に含みます。
その他にも私たちの体に必要不可欠なミネラルであるなど様々な成分を含んでいます。

・ポリフェノール
アムラには、β-グルカゴリンをはじめとするポリフェノールが100g中に3000mg以上も含まれています。

・ビタミンC
アムラのビタミンCは果実100g中に800mg以上含まれています。

・ペクチン
アムラには食物繊維の一種であるペクチンを豊富に含みます。
ペクチンとは、様々な野菜や果物に含まれ、植物の細胞壁を構成する多糖類の1つです。

[※1:アーユルヴェーダとは、インドで古くから語り継がれている東洋医学の1つです。「予防医学」の考え方を重視し、世界保健機構(WHO)が正式に奨励している医学です。]
[※2:アチャールとは、インドのピクルスのことです。スパイスや酢などで様々な野菜や果物を味付けしたもので、基本的には酸っぱいのですが、辛いものもあります。]
[※3:骨粗しょう症とは、骨からカルシウムが極度に減少することで、骨の内部がスカスカになった症状であり、非常に骨折しやすくなることで知られています。高齢者に多い症状で、日本では約1000万人の患者がいるといわれており、高齢者が寝たきりになる原因のひとつです。]

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アムラの効果

アムラには、β-グルカゴリンをはじめとするポリフェノールビタミンC、ペクチンなどを豊富に含んでおり、これらの成分には以下のような健康に対する効果が期待できます。



●アムラの抗酸化作用による効果 
私たち人間は紫外線やストレス、タバコ、アルコールなど生活のあらゆるものが原因で体内のサビとなる活性酸素[※4]を発生させてしまいます。抗酸化作用とは、この活性酸素を除去し、体が酸化しないようにすることです。
例えば、くぎをそのまま空気中に放置しておくとサビつき、劣化してしまいます。これが酸化です。酸化は私たち人間の体の中でも起こっており、老化や病気の原因となってしまうのです。アムラに含まれるビタミンCやポリフェノールには、酸化を防ぐ強力な抗酸化作用があります。【2】【8】【12】【15】

●糖尿病や高血圧を予防する効果
アムラに含まれるポリフェノールの一種β‐グルカゴリンには、消化酵素であるアミラーゼ[※5]の働きを抑制する働きがあります。それにより、血液中の血糖の上昇を防いだり、血圧の降下を促す作用もあります。
また、食物繊維の一種であるペクチンにも血糖値の上昇を抑える働きがあります。【5】【13】

コレステロール値を下げる効果
アムラに含まれるβ‐グルカゴリンには、胆汁酸[※6]の排泄を促進し、コレステロールや中性脂肪の上昇を抑える作用があります。体に良い作用を持つ善玉(HDL)コレステロールは増加させ、悪玉(LDL)コレステロールは減少させる働きがあると確認されています。
また、ペクチンにもコレステロール低下作用があり、強い粘性でコレステロールや胆汁酸、有害物質をくっつけて糞便として排泄させます。【1】【14】

●美肌効果
アムラの持つポリフェノールビタミンCには、肌や筋肉、骨に欠かせない細胞結合組織であるコラーゲンの生成を促進させる働きがあります。
コラーゲンの分解酵素であるコラゲナーゼの働きを阻害し、コラーゲンの衰えを抑えてくれるので美容効果抜群です。

●便秘を改善する効果
ペクチンには、腸内醗酵により腸内を酸性に保ち、腸内環境を整える働きがあります。その働きによって、便秘を解消する作用があります。

●感染症を予防する効果
免疫力を高めて、風邪などの感染症を予防し、回復を早めることで知られています。
ビタミンCは、体内に侵入してきた細菌やウイルスなどを撃退する白血球に多く含まれています。感染症にかかると、白血球の中のビタミンCが減ってしまうことから、ビタミンCには白血球の力を高める作用があると考えられます。【3】【19】

●貧血を予防する効果
ビタミンCには、食べ物に含まれる非ヘム鉄を体内で体に吸収されやすい鉄に変える働きがあります。鉄が吸収しやすくなるので鉄不足から起こる鉄欠乏性貧血の予防や改善につながります。

●ストレスへの抵抗力を高める効果
ストレスを和らげるホルモンである副腎皮質ホルモンの生成やドーパミンなどの神経伝達物質の生成に働きかけ、精神的なストレスへの抵抗力を強化します。

●白髪や脱毛を予防する効果
アムラのポリフェノールの効果により、脱毛や白髪を防ぐことができると言われています。
頭皮にある毛根は皮脂線があり、油脂が発生しやすく、つまりやすい場所です。その油脂が頭皮の血液のめぐりを悪化させたり、活性酸素を発生させることが、脱毛や白髪につながります。
アムラのポリフェノールは、頭皮の血液のめぐりをスムーズにし、毛根の油脂に発生する活性酸素を効率よく除去する抗酸化作用があります。
さらに、アムラ含まれる豊富なビタミンCにより、頭皮の血管を強化します。

これらの他にも、胃液の分泌を促進させる作用や肝機能障害を改善する作用があることもわかっています。

[※4:活性酸素とは、普通の酸素に比べ、著しく反応力が増すことで強い酸化力を持った酸素のことです。体内で過剰に発生すると、脂質たんぱく質DNAなどに影響し、老化などの原因になるとされます。]
[※5:アミラーゼとは、膵液や唾液に含まれる消化酵素の一種です。糖質を分解し吸収されやすくします。]
[※6:胆汁酸は、胆汁に含まれている物質です。消化管内で食物の脂肪や脂溶性ビタミンをより吸収しやすくする働きをします。]

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アムラは食事やサプリメントで摂取できます

こんな方におすすめ

○糖尿病を予防したい方
○コレステロール値が気になる方
○美肌を目指したい方
○腸内環境を整えたい方
○免疫力を向上させたい方
○貧血でお悩みの方
○ストレスをやわらげたい方
○白髪・脱毛を予防したい方
○肝臓の健康を保ちたい方

アムラの研究情報

【1】卵巣摘出により脂質代謝異常を起こしたラットに、フルクトースが豊富な食事とアムラを与えた結果、HDLコレステロールを増加させ、LDLコレステロール、トリグリセリドを減少させたことがわかりました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22692334

【2】試験管内の実験系(in vitro)において、インド薬草(ミロバラン、Terminalia belerica、アムラ、エビスグサ)の抗酸化活性について調べました。スーパーオキシド、一酸化窒素、ペルオキシ亜硝酸、次亜塩素酸、一重項酸素などを測定した結果、インド薬草の抽出物は酸化ストレスに対して有効であることが示唆されました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22624183

【3】アムラの免疫促進作用について、14日間にかけて、0、50、100、200 mg/kgをマウスに投与させ、アムラの経口投与後、マウスから分離した脾細胞がアムラ用量依存的に増殖活性を示しました。また、アムラを100mg/kg投与させたものではナチュラルキラー細胞活性の向上が示されました。このことから、アムラはマウス免疫刺激作用を及ぼすということがわかりました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22574533

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参考文献

・Koshy SM, Bobby Z, Hariharan AP, Gopalakrishna SM. 2012 “Amla (Emblica officinalis) extract is effective in preventing high fructose diet-induced insulin resistance and atherogenic dyslipidemic profile in ovariectomized female albino rats.” Menopause. 2012 Jun 11.

・Sarkar R, Mandal N. 2012 “Hydroalcoholic extracts of Indian medicinal plants can help in amelioration from oxidative stress through antioxidant properties.” J Complement Integr Med. 2012 Jan;9(1):Article 7.

・Huabprasert S, Kasetsinsombat K, Kangsadalampai K, Wongkajornsilp A, Akarasereenont P, Panich U, Laohapand T. 2012 “The Phyllanthus emblica L. infusion carries immunostimulatory activity in a mouse model.” J Med Assoc Thai. 2012 Feb;95 Suppl 2:S75-82.

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