ビルベリー

bilberry
ホワートルベリー ブルーベリー ハックルベリー ヒメウスノキ ヨーロッパブルーベリー
Vaccinium myrtillus L

青紫色の色素「アントシアニン」の量が最も豊富に含まれるブルーベリーの一種です。欧州では医薬品として商品化されるほど健康効果があります。
小さな酸味のある果実の中に含まれる豊富なアントシアニンには目の健康を維持する効果が知られています。より吸収量を高めたナノビルベリーという特許成分も発売されています。

ビルベリーとは?

●基本情報
ビルベリーはブルーベリーの一種です。20~60㎝の落葉性の低木で、青紫色の果実をつけます。
果実は約7㎜と小さく、果肉が柔らかくてつぶれやすいことと強い酸味があることが特徴です。
そのため、一般的にビルベリーの果実を生のまま食べることは少なく、ほとんどはジャムやジュースに加工して食べています。
ビルベリーの果実や葉は、古くから食用や薬としても人々の生活と密接に関係してきました。
北欧[※1]ではジャム・ジュース・シロップ漬けなどにして整腸剤として食べられています。
ビルベリーは、青紫色の色素「アントシアニン」が豊富に含まれており、実の中心まで青紫色に染まっています。
近年では、サプリメントの原料として利用されることも多く、サプリメント原料としてより吸収量を高めた「ナノビルベリー」という特許成分も販売されています。

●ビルベリーの歴史
ビルベリーに豊富に含まれるアントシアニンについての目に関する研究が始まったきっかけに、有名なエピソードがあります。第二次世界大戦中、ビルベリーのジャムが大好きで、毎日食べていたイギリス空軍のパイロットがいました。
夜間飛行や明け方の攻撃の際、「薄明かりの中でも、物がはっきりと見えた」と証言したのをきっかけにイタリアやフランスでブルーベリーの機能性の研究が始まったのです。その結果、ビルベリーに含まれるアントシアニン色素に目の働きを良くする効果があることが判明しました。
戦後、フランスやイタリアで、目をよく使う夜間労働者のドライバーやパイロットでそのビルベリーの効果が試され、薬としての効果の研究が進みました。
臨床試験を進めていった結果、ついに1976年イタリアで「Tegenus」と「Mirtilene Fort」いう商品が、初めて医薬品として承認されたのです。
この商品は、現在でも目の疾患の治療薬として使われています。
その他にも、欧州では血管障害・糖尿病・循環器病の医薬品や眼科で使用するための医薬品が開発されています。
現在では、ビルベリーのアントシアニンの量に注目し、ビルベリーから抽出した色素についての研究が進んでいます。

●ビルベリーの原産地、生産地
ビルベリーの原産地は北欧で、スカンジナビア半島から標高の高い南部ヨーロッパ地帯にかけて広く自生しています。ビルベリーの加工品はスウェーデンやフィンランド、ノルウェーを中心に生産されています。

●ビルベリーの特徴
ビルベリーの果実は小粒ですが、内部までしっかりと色素が詰まっており、目に良いといわれている「アントシアニン」の量はブルーベリーの中で最も多く含まれているといわれています。
ビルベリーに多くのアントシアニンが含まれる理由は、北欧で夏になると起こる「白夜[※2]」という1日中太陽が沈まない現象が関係しています。
これにより一晩中降り注ぐ太陽の紫外線から身(実)を守るため、北欧で育つビルベリーは、青紫色の色素であるひとみの健康成分「アントシアニン」を豊富に含むようになり、強い抗酸化力[※3]を持ったビルベリーへと成長します。
ビルベリーにはブルーベリーの中で最も多くのアントシアニンが含まれており、一般的なローブッシュブルーベリー[※4]の約2倍、ハイブッシュブルーベリー[※5]の約5倍のアントシアニンが含まれており、ビルベリーはブルーベリーの中でも特に高い機能性を持っていることがわかります。【17】

ビルベリーは15種類ものアントシアニンを含んでおり、ビルベリーの学名であるVaccinium myrtillusと、色素名Anthocyanosideの頭文字をそれぞれとって、「VMA」と呼ばれます。

ビルベリーの果実において特徴的なのは、ミネラルの一種である亜鉛とマンガンが他のベリー類に比べ、群を抜いて多く含まれていることです。
亜鉛は、体内のミネラルの次に多いといわれており、生きるために不可欠な酵素の材料になったり、細胞の生まれ変わりを促進したりと様々な働きをしています。
また、代表的な欠乏症としては、味覚障害です。亜鉛は近年加工食品などに含まれる、亜鉛の吸収を阻害する添加物の摂取により、不足しやすいミネラルだといわれています。
マンガンは、他のミネラルと協力して骨を丈夫にする働きや活性酸素[※6]を除去する働きをします。ビルベリーは生きていくために必要不可欠なミネラルを含みます。

●ビルベリーの利用
ビルベリーは生で食べることができる果実ですが、季節によって収穫量も異なり、酸味が強いので加工食品として利用されることが多いです。
例えば、ドライフルーツ、ジャム、フルーツソース、果汁、ワイン、抽出エキスなどがあります。
また、染料として利用されることもあります。

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●ビルベリーの葉の特徴
ビルベリーの葉には、カテキンやケルセチンなどのポリフェノールがたくさん含まれており、ドイツでは医薬品として使用されています。
ビルベリー葉エキスは、化粧品原料として配合しても美肌効果・抗酸化作用が大いに見込まれると注目されています。
また近年、ビルベリー葉から抽出したエキスに肌荒れを防いだり、肌の潤いを保ったりする働きがあることが発見されています。

[※1:北欧とは、ヨーロッパの中でも北部に位置している地域のことです。一般的には、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマーク、アイスランドの5カ国を指します。]
[※2:白夜とは、太陽が1日中地平線から沈まない現象のことです。世界中でも北欧や南極大陸などのごく限られた地域でしか見ることができません。]
[※3:抗酸化力とは、たんぱく質や脂質、DNAなどが酸素によって酸化されるのを防ぐ力です。]
[※4:ローブッシュブルーベリーとは、野生種(ワイルド)ブルーベリーとも呼ばれる、アメリカ・カナダに自生しているブルーベリーのことです。樹高は15~40cmと低いのが特徴です。果実は小さいですが、加工に適しているため、ジャムやソース、ドライフルーツなどのほとんどはこのローブッシュブルーベリーからつくられています。]
[※5:ハイブッシュブルーベリーとは、アメリカ北東部に自生していたものを品種改良した栽培種ブルーベリーのことです。樹高が1~2ⅿと高めで、主に生果実を食べるために栽培されています。果実の直径が1~1.7cmと大きいことが特徴です。寒冷地や高冷地でよく育ち、日本でも北海道、東北、関東、北陸などで栽培されています。]
[※6:活性酸素とは、普通の酸素に比べ、著しく反応性が増すことで強い酸化力をもった酸素のことです。体内で過度に発生すると、脂質やたんぱく質、DNAなどに影響し、老化などの原因になるとされます。]

ビルベリーの効果

ビルベリーには、視機能を改善する働きや非常に強い抗酸化力を持つアントシアニンや、お腹の調子を整えてくれる食物繊維が豊富に含まれており、以下のような健康に対する働きが期待できます。

●視機能を改善する効果
第二次世界大戦中のエピソードをきっかけに、イタリアやフランスでブルーベリーの機能性の研究が始まりました。
その後、研究を進めるうちに、ビルベリーに多く含まれる色素である「アントシアニン」が、見る力をサポートするということがわかりました。
ものを見るときには、目に入ってきた映像を目の網膜(カメラにおけるフイルムのようなところ)に映し出します。
この網膜には「ロドプシン」というたんぱく質が存在し、このロドプシンが分解されることにより発生する電気信号が脳に伝わり、「目が見える」と感じます。
ロドプシンは再合成と分解を繰り返しますが、目を酷使することでロドプシンの再合成能力は低下していきます。
アントシアニンは、このロドプシンの再合成を促し、ロドプシンの再合成の遅れが原因となる目のしょぼつきや、かすみ、ぼやけを予防、改善できるといわれています。【1】
特に、ビルベリーのアントシアニン(VMA)を摂取することにより、夜間の視力が向上する、暗いところでの視力の早い順応を促進する、眩しい光に晒された後、視力が回復するまでの時間が短くなるなどの研究結果が出ています。【49】【50】【51】
また、加齢性白内障のレンズの濁りの進行を抑制するともいわれています。【59】
(視機能改善に対するその他の研究)【3】【8】【21】【24】【27】【29】【30】【52】【53】【54】【55】【56】【57】【58】【60】

●活性酸素を除去する効果
近年、ガンや脳卒中などの生活習慣病は大きな社会問題となっています。この生活習慣病の発病には、高い確率で「活性酸素」が関与しています。活性酸素は、紫外線や喫煙、ストレスなどが原因で体内に発生し、細胞や血管など体の様々なところにダメージを与えます。
また、活性酸素は生活習慣病だけでなく、老化やその他の病気を引き起こす原因だといわれています。
ビルベリーに含まれるアントシアニンには、この活性酸素を除去する力である抗酸化作用があるということが発見されました。
さらに、様々な野菜や果物で抗酸化力を測定した結果、ビルベリーが持つ抗酸化力は、トップクラスであることが分かったのです。
また、ビルベリーに含まれるアントシアニンは、その含有量だけでなく、特に強い抗酸化作用を持つといわれている「デルフィニジン系」や「シアニジン系」のアントシアニンを豊富に含んでいるなど、ブルーベリーの中でも、アントシアニンのバランスが他の品種に比べて良いという特徴があります。【36】

●ブルーライトのダメージを抑える働き
パソコンやスマートフォンなどの液晶画面は、ブルーライトと呼ばれる。波長が短くエネルギーの高い有害な光が発せられています。
また、ブルーライトには、体内時計を狂わせたり目の疲れの原因となったりといった体へのダメージを与えることがあると考えられています。
しかし、ビルベリーには、このブルーライトから受ける細胞のダメージを抑える効果があることが研究されています。

●糖尿病性網膜症[※7]を予防する効果
ビルベリーに含まれるデルフィニジン系のアントシアニンには、毛細血管を保護し、強化する働きがあります。毛細血管は目にも多く存在し、酸素や栄養を行き渡らせています。
アントシアニンを摂取すると、目の毛細血管が丈夫になり、血管が破れにくくなります。
また、アントシアニンは血糖値の上昇を抑える働きがあるという研究結果も出ています。【23】
このことからアントシアニンの摂取は、糖尿病網膜症の予防に効果的だと考えられます。
(糖尿病性網膜症に対するその他の研究)【2】【30】【58】

●血流を改善する効果
血流が滞ると、肩こりや手足の冷え、免疫力の低下など様々な症状が現れます。
ブルーベリーに含まれるアントシアニンには、ビタミンP[※8]に似た働きがあります。
血液中の成分である血小板の凝固[※9]を抑制してくれるので、血液の流れを良くし、血管の保護や強化、循環機能の改善が期待できます。【10】

●メタボリックシンドロームを予防する効果
メタボリックシンドロームとは、特に内臓に脂肪が溜まり、高血糖、高血圧、糖尿病、動脈硬化など様々な生活習慣病が起こりやすくなった状態をいいます。
40~74歳の男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボリックシンドロームまたはメタボリックシンドローム予備軍と考えられています。
この危険なメタボリックシンドロームを、アントシアニンが防いでくれるという研究結果が出ています。【2】【7】【9】【10】【12】【14】【15】【23】【28】【46】

●腸内環境を整える効果
ビルベリーは種子も果皮も一緒に食べられる果実です。そのため、ビルベリーの果実を食べることにより、果実に含まれる食物繊維を残さず摂ることができます。
また、ビルベリーの果実には、2種類の食物繊維(水溶性食物繊維・不溶性食物繊維)が含まれます。
この2種類の食物繊維を摂ることにより、小腸(摂った栄養素を吸収する臓器)での糖やコレステロールの吸収を抑えることができます。
食物繊維は腸内で発生する有害物質の生成を抑えるため、食物繊維の摂取は腸内環境の改善にも効果的です。腸内環境を整えることにより、大腸ガンの予防にも役立ちます。
また、ビルベリーの果実には、ポリフェノールの一種タンニンと、水溶性食物繊維のペクチンが含まれています。
タンニンには「収れん作用」という作用があり、荒れてしまった腸の粘膜を保護してくれる作用があります。
また、ペクチンには便の中の水分を吸い取って便の硬さを調整してくれる機能があります。
おなかがゆるい際には、ブルーベリーやビルベリーのジャムを食べるのも良いでしょう。
ビルベリーに結腸炎の予防に役立つ研究も報告されており、腸内環境の維持に役立つと考えられています。【6】

●花粉症を予防する効果
花粉症を発症する前にビルベリーを摂っておくと、くしゃみや鼻水・目のかゆみの原因となる「ヒスタミン」の量を減らし、花粉症を予防する働きがあるといわれています。また花粉症などアレルギーに対して、ビルベリーが予防に役立つという報告もされており、アレルギー予防効果に期待されています。【5】
>>花粉症について わかさ生活 みらい研究所

●コラーゲンを安定させる効果
コラーゲンは肌や関節だけでなく目にも豊富に含まれています。
ビルベリーに含まれるアントシアニンは、コラーゲン同士を強く結合させ、さらにコラーゲンを分解する酵素(コラゲナーゼ)の働きを抑制すると報告されています。

●炎症を抑制する効果
アントシアニンには、炎症の発生に関与する酵素(5-リポキシゲナーゼ)の働きを阻害し、炎症を抑える働きがあるという研究結果が出ています。【6】【8】【9】

●循環器機能を改善する効果
妊娠中の下肢循環不全[※10]・鼻血・痔・月経困難症[※11]についての臨床実験もされており、改善の効果が期待されています。【11】【19】【22】【40】【47】【48】

●美肌効果
肌のハリや弾力を保つためには、コラーゲンやエラスチンというたんぱく質が必要です。肌には、コラーゲンを壊してしまう酵素(コラゲナーゼ)やエラスチンを壊してしまう酵素(エラスターゼ)が存在するのですが、これらの酵素が働いてしまうと肌の構造を内側から破壊してしまい、しわやたるみ、ハリの低下を招いてしまいます。
ビルベリー葉エキスは、この2つの酵素の働きを抑える働きがあるため、肌のしわやたるみを予防し、ハリと弾力のある肌づくりに役立ちます。

また、ビルベリー葉エキスには肌の炎症を抑制し、ニキビを予防する効果があります。
ビルベリー葉がもつポリフェノールには、肌の老化に関わるシミやしわなどの原因となる活性酸素を除去する作用があります。
このため、ビルベリー葉は、肌の老化を防ぎ若々しさと美しさを整える作用があります。
その他にも、ビルベリー葉エキスには肌の生まれ変わりをサポートしたり、肌の潤いを保つヒアルロン酸をつくりだし、しなやかさと潤いをアップさせる働きもあります。【25】

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[※7:糖尿病網膜症とは、血糖値が高い状態が長期間続くことが原因となって、網膜の毛細血管が細く、もろくなる目の病気のことです。その結果、眼底出血や硝子体出血を起こしたりします。]
[※8:ビタミンPとは、ビタミン様物質と呼ばれる、ビタミンと似た働きを行う物質の一種で、ヘスペリジン、ルチン、ケルセチンなどの総称です。]
[※9:凝固とは、出血を止めるために体が血液を凝固させる働きのことです。]
[※10:妊娠中の下肢循環不全とは、妊娠中に何らかの原因で下肢の循環が悪くなり、足のむくみや足がつるなどの症状がでることです。]
[※11:月経困難症とは、いわゆる生理痛のことです。月経時に下腹部痛、腰痛などの疼痛が起きます。]

ビルベリーは食事やサプリメントで摂取できます

こんな方におすすめ

○目の疲れが気になる方
○老化を予防したい方
○糖尿病性網膜症を予防したい方
○血流を改善したい方
○生活習慣病を予防したい方
○腸内環境を整えたい方
○花粉症でお悩みの方
○肌荒れが気になる方
○月経困難症でお悩みの方

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ビルベリーに関するその他の情報

◯光による障害から目を守ってくれる

ビルベリーに含まれるアントシアニンなどの成分には、視力の低下を防いだり、眼精疲労を軽減したりする働きがあるということが知られています。また、ビルベリーのエキスに含まれるアントシアニンは、白内障や緑内障といった目の疾患の予防にも役立つという報告があります。ビルベリーが目の健康に役立つという研究結果が続々と発表されるなかで、また一つ、ビルベリーが持つ目の健康に嬉しい効果が確認されました。ビルベリーのエキスには、光や紫外線が原因となる目の障害を軽減する働きがあるというものです。

私たちは普段からさまざまな光を浴び、知らず知らずのうちに目を酷使しています。パソコンやテレビ、携帯電話などの画面を長時間にわたって眺めたり、夜遅くまで蛍光灯などの光を浴びたりしていますが、これは目にとっては過剰な光を浴びていることになります。目が過剰な光を浴びることによって、目の網膜はダメージを受け、網膜色素変性症や黄斑変性症といった目の疾患を引き起こす恐れがあるのです。

このため、ビルベリーのエキスが、過剰な光によって起こる網膜へのダメージを抑えることを確認するため、研究が行われました。その方法は、長時間(24時間)にわたって網膜細胞に蛍光灯の光を当てて、網膜細胞にダメージを与えるというものです。ビルベリーのエキスを加えた網膜細胞と、そうでない細胞を比較して、どの程度ダメージに差が出るのかを調べました。その結果、ビルベリーのエキスを加えた網膜細胞は、そうでない網膜細胞に比べて細胞の減少が抑えられていることが分かりました。

健康な網膜細胞の生存率を100%とすると、ビルベリーのエキスを加えた網膜細胞は、実験後も80%が生き残っていましたが、ビルベリーのエキスを加えなかった網膜細胞は40%しか生き残ることができませんでした。次に、光を当てることで網膜に発生した活性酸素の量を調べました。その結果、健康な網膜細胞の活性酸素発生量と比べると、ビルベリーのエキスを加えずに網膜細胞に強い光を当てた場合、活性酸素の発生量が約2.5倍になりましたが、ここにビルベリーのエキスを加えることで、活性酸素の発生量が抑えられ、ビルベリーのエキスによって網膜が酸化ストレスから守られていると考えられます。

この実験によって、ビルベリーのエキスには、私たちが日常生活で浴びている過剰な光によって引き起こされる網膜への悪影響を防ぐ効果があることが明らかになりました。さらに、ビルベリーのエキスの働きが、白内障や緑内障、網膜色素変性症、黄斑変性症といった、網膜がダメージを受けることによって起きる目の疾患の発症リスクの軽減に繋がるという可能性も示唆されました。

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◯効果を引き出すタイミング

ビルベリーが持つ健康効果への注目と期待が大いに高まり、市場にはビルベリーのエキスを含んだ健康食品が数多く登場しています。ドラッグストアの店頭や、インターネットなどの通信販売でも、実にさまざまなビルベリーのエキスを含んだ商品が販売されています。
ビルベリーのエキスを含んだ健康食品を購入される方の多くが、目の健康効果に対して、大きな興味と期待を寄せていると考えられます。

ビルベリーには私たちの体、とくに目に良いとされる成分が色々と含まれていることが知られています。それらの成分の中でもとくに有名で、多くの方から期待を集めているのがアントシアニンです。ビルベリーに含まれるアントシアニンは、目の網膜にあるロドプシンというタンパク質の再合成を助ける働きがあり、目の健康維持に役立つと言われています。

ロドプシンというタンパク質は、光の情報を電気信号に変換する役割を担っており、脳にその電気信号が送られることによって「目が見える」と感じるのですが、ロドプシンは光の情報を電気信号に変換する際、一度ビタミンAとオプシンというタンパク質に分解されてしまいます。ロドプシンは再合成されると、新たな光の信号を脳に送り届けてくれるのですが、再合成が遅れてしまうと、「かすみ」や「ぼやけ」を感じることが増えます。ビルベリーに含まれるアントシアニンを補うことで、ロドプシンの再合成を助けることができ、目のスッキリ、ハッキリを助けることができるというわけです。

ビルベリーに含まれるアントシアニンの基本的な働きが理解できたところで、ビルベリーに含まれるアントシアニンは、どのくらいの時間体内で働いてくれるのか、という疑問を解明していきましょう。この研究は、ビルベリーを摂取した後の血液と尿に含まれるアントシアニンの量を測定し、ヒトの体内でのアントシアニンの動態を確認するという方法で行われています。

ビルベリーを摂取した後に、血液中のアントシアニンの量を計測したところ、ビルベリーを摂取してから1~3時間の間にアントシアニンの血中濃度が高まり、アントシアニンは血液中を通って全身に運ばれることが確認できました。また、尿中のアントシアニンの量を計測したところ、ビルベリーの摂取後から次第に尿中のアントシアニン量は増加し、24時間経過後、尿中には微量しかアントシアニンが検出されませんでした。このことから、ビルベリーの摂取から24時間で体内からアントシアニンが排出されることが確認できました。

ビルベリーのアントシアニンは、摂取後1~3時間で全身を巡り、24時間後には体の外に排出されることが分かりました。そのため、毎日継続的に摂り続けることが大切といえるでしょう。

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◯スポーツ選手のパフォーマンスをアップさせる!?

ビルベリーには目の健康維持に役立つ成分が豊富に含まれており、パソコンや携帯電話、テレビなどを長時間眺めるようになった現代人の目に、とても良い効果をもたらしてくれます。オフィスワークや読書など、知らず知らずのうちに目を酷使している人にとって、ビルベリーの効果は自らの健康維持のために欠かせないものになっていると言っても過言ではありません。

私たち人間は、情報の約8割を視覚(目)から入手していると言われています。たしかに、テレビを見たり、本を読んだり、インターネットをしたり、車を運転したり・・・何をするにも目が頼りであることがよく分かります。目の見え方が良くないと、何気ない日常生活を送る上でも支障が出てしまいますが、スポーツ選手にとってはもっと深刻な影響が出て来ると言われています。たとえば、野球選手の場合、視力を1.2から0.5に矯正すると、なんとスポーツ技能は40%まで下がってしまうのだそうです。

スポーツに関連する視力や視覚機能は、スポーツビジョンと呼ばれているのですが、ビルベリーのエキスを含んだ食品を摂ることで、スポーツビジョンの一つである「深視力」を維持することができるという研究結果が報告されています。深視力とは、奥行きや距離感を捉える視覚機能で、スポーツ選手にとっては非常に重要なスポーツビジョンの一つとなります。ビルベリーのエキスを含む食品を摂取すると、疲労によって低下するはずの深視力が維持されるというのです。

この研究では、バスケットボール選手にビルベリーのエキスを含む食品を摂取させ、運動後の深視力と、フリースローの成功率の変化を調べています。深視力は運動をすると誤差が大きくなり、奥行きや距離感を正確に把握することが難しくなってきます。バスケットボールでは、疲労を感じる運動後では、ビルベリーのエキスを摂取していない選手の深視力は、運動後、正しい距離感をとらえることができず、誤差が大きくなっていましたが、ビルベリーのエキスを摂取した選手の深視力は、運動後も誤差が大きくならないことが分かりました。

さらに、奥行きや距離感が重要なカギを握るバスケットボールのフリースローを行うと、ビルベリーのエキスを摂取していない選手は、運動後の疲労により徐々に成功率が下がりましたが、ビルベリーのエキスを摂取した選手は、運動後も成功率を維持することができました。今回の研究によって、ビルベリーが深視力の維持に役立つことが示されたわけですが、今後もビルベリーとスポーツビジョンの研究を重ねていくことで、スポーツ選手の能力向上にビルベリーが大いに役立てられるかもしれません。

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◯脳神経疾患の治療の道を拓く!?

ビルベリーには目の健康に役立つ、アントシアニンをはじめとする健康成分が含まれており、それらの成分が凝縮されたビルベリーのエキスを摂取することで、視機能低下や眼精疲労から目を守るために役立つといった話を、1度は耳にされたことがあるかと思います。目の健康維持に役立つビルベリーには、そのほかにもさまざまな健康効果が備わっている可能性があり、ビルベリーの成分とその機能性を探る研究に注目が集まっています。

2010年12月に兵庫県で開催された「第83回日本生化学大会」では、ビルベリーが「脳神経の保護に役立つ」という研究結果が発表されました。ビルベリーを摂取することで、脳神経を保護することができれば、認知症やアルツハイマー病、パーキンソン病といった、重い脳神経疾患の予防や治療につなげることができるようになり、多くの人たちが安心して年齢を重ねていけることが期待できます。それでは、ビルベリーの成分がなぜ脳神経の保護に役立つといえるのかを、研究結果などをもとに見ていきましょう。

認知症やアルツハイマー病などに代表される脳神経疾患は、特定のタンパク質が変性して寄り集まってできた「アミロイド線維」という物質が蓄積することで発症するといわれています。このように、脳神経疾患のメカニズムは解明されつつあるものの、一方で、治療や予防につながる研究はなかなか進んでいないのが現状です。

そんな中で、注目を集めたのがビルベリーです。ビルベリーのエキスに備わっている高い抗酸化力などの機能性について、脳神経疾患の治療や予防に役立つ可能性を探る研究が行われました。研究の内容は、試験管の中で神経細胞にビルベリーのエキスを加えると、脳神経疾患の原因とされる「アミロイド線維」の形成が抑制されるかどうかを調べるというものでした。

実際に研究を行ってみたところ、ビルベリーのエキスを加えていない脳神経細胞には、アミロイド線維が形成されていました。一方のビルベリーのエキスを加えた脳神経細胞には、アミロイド線維が形成されませんでした。また、ビルベリーのエキスによって、すでにできているアミロイド線維が分解されていることも確認できました。これらの研究結果から、ビルベリーは脳神経疾患の予防と治療に役立つ可能性を持っていることが確認できたのです。これがきっかけとなり、ビルベリーによる脳神経疾患の治療や予防の研究に、ますます弾みがつくことになるでしょう。

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◯胃潰瘍の予防効果

ビルベリーには、目の健康を助ける成分である、アントシアニンが豊富に含まれていることが広く知られており、ビルベリーの成分を含んだサプリメントは市場に数多く出回っています。ビルベリーは、視機能の低下や眼精疲労を予防したり、その他の目の疾患を予防するのに役立つことや、抗酸化作用を持っていることで注目を集めていますが、その他の健康に役立つ効果についても研究が進んでいます。

ビルベリーの持つ健康に役立つ効果として、「胃潰瘍の予防効果」が2011年に発表されました。胃潰瘍は、胃の粘膜が傷ついて腫れたり、粘膜や組織の一部がなくなったりする病気で、その原因はストレスや暴飲暴食、ピロリ菌の仕業などと言われています。胃潰瘍と同じような病気に十二指腸潰瘍があり、これらの患者は全国で50万人を超えるそうです。また、胃潰瘍による胃痛や胸焼けといった症状に悩む人も多く、症状が慢性化している人が約9%もいるともいわれています。

目の働きを良くしてくれる成分を持つことで知られるビルベリーが、胃潰瘍の予防にも効果的というのは、何だか意外な感じもしますが、その研究結果は学術論文Phytotherapy Researchにも掲載されたもので、ビルベリーが持つ胃潰瘍の予防効果に期待が集まっています。それでは、どのような研究によって「胃潰瘍の予防効果」が確認されたのかを見ていきましょう。

研究では、胃潰瘍を起こしてしまったマウスにビルベリーを摂取させると、どのような効果が見られるかを確認しました。その研究では、胃潰瘍になると起こる胃の粘膜の腫れが、ビルベリーを摂取した後には小さくなっていることが確認できました。研究を重ねた結果、ビルベリーを摂取したマウスはいずれも、胃潰瘍になっている部分の面積が増加せず、また、胃潰瘍の原因物質とされる、胃粘膜の脂質過酸化が抑制されるという結果となりました。もともと発症していた胃潰瘍の面積は、ビルベリーを摂取した後で約60%も減少し、胃の脂質過酸化も約75%抑制されるというデータを得ることができたのです。

今回の研究によって、ビルベリーが胃の粘膜を保護したり、胃潰瘍の原因物質が増加することを抑えたりすることが分かりました。これはつまり、ビルベリーには胃潰瘍の予防効果があるということを示したことになります。目の健康に役立つだけでなく、毎日の健康の基礎となる胃腸を守ることにも貢献するビルベリー。今後、ますますその人気が高まっていきそうですね。

【参考文献】:
The Protective Effect and Action Mechanism of Vaccinium myrtillus L. on Gastric Ulcer in Mice.
Kenjirou Ogawa, Atsushi Oyagi, Junji Tanaka, Saori Kobayashi, Hideaki Hara,
Phytotherapy Research, 2011, Article first published online: 3 FEB.
【参考ページ】:
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ptr.3413/abstract

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◯反射神経の維持にも役立つ

ビルベリーに含まれるアントシアニンなど成分には、目の働きを良くしたり、目の病気を予防するといった働きがあることが広く知られており、ドラッグストアやインターネットなどで、たくさんのビルベリーのエキスを含んだ食品が販売されています。そういったビルベリーのエキスを含んだ製品の数々には、「パソコンを使う人や読書が好きな人に」などの宣伝文句が記載されていますが、ビルベリーのエキスは「画面を見る」「細かい文字を読む」といった場面のほかにも、私たちの目や体にうれしい働きをしてくれています。

これまでにも、スポーツと視力の関係について、いくつかお話しをしてきましたが、スポーツ選手の視力を1.2から0.5に矯正すると、その選手のパフォーマンスは約40%にまで低下してしまうと言われています。さらに、目に良い効果があると言われるビルベリーのエキスを含んだ食品を摂った選手は、ビルベリーのエキスを含んでいない食品を摂取した選手に比べて、本来持っているパフォーマンスや動体視力をきちんと維持できるという研究結果も出ています。今回ご紹介する研究結果は、「目と手の協応動作」についての研究結果です。

「目と手の協応動作」と聞くと、とても難しそうですが、「反射神経」と言い換えれば分かりやすくなります。穴から頭を出したモグラを見つけ、素早くハンマーで叩く「モグラたたき」ゲームは、人間の反射神経を利用したゲームです。この反射神経という能力は、野球やバスケットボール、テニス、サッカー、ボクシングといった、ボールや人の動きを目でとらえ、瞬時に体を動かすというスポーツにおいてとくに重要になる能力です。

ビルベリーの成分の働きと、目と手の協応動作との関係を調べるために、ビルベリーのエキスを含む食品を摂った人と、ビルベリーのエキスを含んでいない食品を摂った人について、「点灯している120個のライトすべてを、手で押して消す」までにかかる時間を、一定の運動の前後で計測しました。人間の体は、運動によって疲労すると、視覚機能や身体機能が低下し、反射神経が鈍くなるのですが、ビルベリーのエキスを含む食品を摂った選手も、運動後に反射神経が鈍くなるのでしょうか。

ビルベリーのエキスを含む食品を摂った選手がライトを消すまでにかかった時間(反応時間)は、運動前と運動後を比較しても変化は見られませんでした。その一方で、ビルベリーのエキスを含んだ食品を摂らなかった選手がライトを消すまでにかかった時間は、運動前と運動後を比較すると、運動後は遅くなっていることが分かりました。このことから、ビルベリーのエキスには、反射神経を維持する効果があるということが確かめられたのです。

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◯炎天下での視機能低下を防ぐ

ビルベリーに含まれるアントシアニンなどの成分によって、視機能の低下や目の疾患を防ぐことができるだけでなく、私たち人間の目が本来持っている能力を引き出せることが分かってきています。ビルベリーのエキスが含まれた食品などを摂ることによって、オフィスワークなどで目を酷使する人の目を守ることができたり、さらにはスポーツ選手の競技力もアップさせることができたりするという研究結果が出ているのです。

ビルベリーのエキスが持つ機能性についての研究が盛んになる中で、また一つ興味深い研究結果が学会で発表されました。今回発表された研究結果は、「ビルベリーのエキスは、夏場の炎天下での視機能の維持に貢献する」というものです。すでにご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、夏場の炎天下では視機能が低下してしまいます。炎天下でも競技が行われる野球やサッカー、テニスなどといったスポーツをする選手にとって、視機能の低下はとくに大きな問題です。スポーツ選手の場合、視力の低下は競技能力の低下に直結し、本来のパフォーマンスを発揮できなくなるからです。

今回の研究では、真夏の炎天下で、ビルベリーのエキスが含まれた食品を摂った選手と、そうでない選手の視機能を比較しました。比較したのは、視力の指標となる「静止視力」と、物の動きをとらえる「KVA動体視力」の2つの視機能です。

ビルベリーのエキスが含まれた食品を摂取した選手と、ビルベリーのエキスが含まれていない食品を摂取した選手の「静止視力」を比較してみると、どちらも10分後に視機能が低下していました。20分後にはどちらも若干の回復が見られるのですが、30分後に大きな変化が現れます。ビルベリーエキスが含まれた食品を摂取した選手は、実験開始直後と同程度の視機能を維持できていましたが、そうでない選手は視機能が大幅に低下してしまったのです。次に「KVA動体視力」についても比較してみたところ、こちらも「静止視力」の比較と同様に、ビルベリーのエキスが含まれた食品を摂取した選手は視機能をきちんと維持できていましたが、そうでない選手は20分後から視機能が低下することが分かりました。

今回の研究によって、ビルベリーのエキスが「静止視力」と「動体視力」の維持に役立つことが示されることになり、真夏の炎天下で競技を行うスポーツ選手のパフォーマンスの維持に、ビルベリーが役立つと期待されています。スポーツ選手に限らず、夏の間にクルマを運転したり、屋外で作業したりする方にとっても、ビルベリーのエキスは強い味方になってくれるかもしれません。

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◯花粉症の原因「ヒスタミン」を減少させ、症状を抑える

ビルベリーを含んだ健康食品が多くの人々から人気を得ている理由は、ビルベリーに含まれるアントシアニンなどの目に良いとされる成分が、網膜でのロドプシンの再合成を促し、スッキリ・ハッキリとした毎日をサポートしてくれるからです。ビルベリーは視機能低下の予防や眼精疲労の軽減のほか、白内障や緑内障といった、重大な目の疾患の予防にも役立つという研究結果が出ています。これらの他にも、ビルベリーには健やかな毎日をサポートしてくれる、嬉しい働きがあるという研究結果が学会で発表され、ビルベリーは花粉症予防にも役立つことが分かったのです。

鼻や目に不快感を覚える花粉症の症状によって、春の訪れを実感するという人も少なくないと思います。今では日本人の約5~6人に1人が花粉症に悩まされているとも言われており、その数はますます増え続けていくとみられています。花粉症のつらさはアレルギー反応の一つで、体内に入り込んだスギやヒノキなどの花粉を人間の体内の免疫機能が、「異物」と判断し、退治しようとするときに引き起こされています。ヒトの免疫機能は体内に侵入した花粉を退治するため、ヒスタミンという物質が花粉を洗い流すために分泌されますが、このとき、くしゃみや鼻水、目のかゆみといった花粉症の症状が引き起こされるのです。

ビルベリーが花粉症にどのように効果を発揮するか調べるため、花粉症になりやすい性質をもったマウスを使って研究を行いました。ビルベリーのエキスを含むエサを食べたマウスと、ビルベリーのエキスを含まないエサを食べたマウスについて、花粉症の時期にそれぞれの症状を比較してみました。ビルベリーのエキスを含まないエサを食べたマウスは、花粉症の時期が来ると、やはり花粉症の症状が顕著に出てきました。ところが、ビルベリーのエキスを含むエサを食べたマウスは、花粉症の症状が抑えられていました。

ビルベリーのエキスを含むエサを食べたマウスは、ビルベリーを含まないエサを食べたマウスに比べて、花粉症の症状を引き起こす物質であるヒスタミンの分泌量が約60%も減少していることが分かりました。また、花粉症の症状のひとつに、マウスが体をひっかくというものがありますが、その回数についても比較してみました。すると、ビルベリーを含むエサを食べたマウスは、ビルベリーを含まないエサを食べたマウスに比べて、体をひっかく回数が約60%も減少していました。このことから、ビルベリーには花粉症の原因となるヒスタミンを減少させる働きがあり、花粉症の症状を予防する効果が示されたのです。

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◯活性酸素を抑えて白内障を予防

ビルベリーが目の健康にもたらす効果に注目が集まっている近年では、ビルベリーに関連する健康食品を生活に取り入れる人が増えています。私たち現代人は、仕事で1日中パソコンを使ったり、携帯電話などの画面を凝視する時間が長くなったり、夜になっても明るい場所で長時間過ごしていたりします。その結果、知らず知らずのうちに目を酷使することになっており、視機能の低下や眼精疲労などを感じることが多くなるなどして、ビルベリーの持つ効果に期待する人が増えているのです。

しかし、パソコンや携帯電話を使わなかったり、夜も早めに寝るようにすれば、目の健康を損なう心配が全く無くなるというわけではありません。普段の生活で浴びている太陽光などに含まれる紫外線や、日々のストレス、タバコなどによって活性酸素が生み出され、私たちの目はダメージを受けています。紫外線によるダメージで深刻なものの一つとして、白内障が知られています。白内障は加齢によって引き起こされる目の疾患として有名ですが、紫外線との関係も大きいと言われています。

世界中で白内障によって失明してしまう人は、年間に1,700万人にものぼると言われていますが、その原因の約20%が紫外線によるものとも言われています。紫外線はエネルギーが強いため、地球上に届くまでにオゾン層で吸収されていますが、環境破壊などにより、オゾン層が1%減少すると、年間10~15万人が白内障になる恐れがあるという研究結果もあります。実際に、紫外線の多い地域に住んでいる人のほうが、白内障の有症率や進行度が深刻というデータも出ています。紫外線が少ないアイスランドでは、60代で白内障にかかっている人は約20%未満ですが、紫外線が多い日本では約40%近くにもなっています。白内障から目を守るために、ビルベリーで白内障を予防することは、不可能ではないとの研究結果が発表されています。

目の健康に良いとされるビルベリーが、白内障の予防効果を持つかどうかを調べるために、白内障になるラットを使って研究が行われました。研究では、ビルベリーのエキスを含むエサを食べたラットと、ビルベリーのエキスを含まないエサを食べたラットで、白内障の進行の度合いなどを調べました。ビルベリーのエキスを含まないエサを食べたラットは、白内障が進行してしまい、目の水晶体が白く濁ってしまいました。ところが、ビルベリーのエキスを含むエサを食べたラットは、白内障の進行が緩やかで、目の水晶体は透明なままに保たれていました。つまり、白内障の発症が抑えられたのです。

白内障は、目のレンズにあたる水晶体内のタンパク質がサビつき、水晶体が白く濁ることで起こるのですが、その原因の一つに、非常にエネルギーが高く、体にダメージを与える活性酸素によるダメージが挙げられます。ビルベリーのエキスを含むエサを食べたラットは、体内の活性酸素が減少していることが分かりました。この研究によって、ビルベリーのエキスには活性酸素を減少させる働きがあり、その働きによって、白内障の予防につながることが示されたのです。

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◯活性酸素から網膜細胞を保護し、緑内障を予防

ビルベリーに含まれるアントシアニンなどの成分には、目の働きをサポートしてくれたり、目の病気を予防したりする効果があることが、さまざまな研究によって明らかになっています。日本をはじめ、世界各国の大学や研究機関や企業などが、ビルベリーがもたらす目や体への嬉しい効果を研究しているのですが、今回は、ビルベリーのエキスが緑内障の予防に役立つという効果についてご紹介します。

緑内障という病気は、目の網膜や、網膜と脳をつなぐ視神経、視神経乳頭が高眼圧や活性酸素によるダメージを受けることによって傷つき、視野が狭くなるという病気です。緑内障の初期の段階では、視野のごく一部が欠けてしまいます。通常、人は両目を使って物を見るため、初期の段階では視野の一部が欠損しても気付かないことも多いのですが、緑内障が進行していくと、欠損している部分が次第に大きくなるため、視野が欠ける症状が自覚できるようになり、最悪の場合、失明に至ることもあります。

緑内障を引き起こす原因の一つに、活性酸素によるダメージが挙げられます。活性酸素は喫煙や栄養の偏り、暴飲暴食、食生活の乱れのほか、紫外線や過度のストレスなどによって発生し、体内をサビつかせてしまう要因となります。緑内障の症状の一つである視野欠損は、活性酸素の発生によって、目の網膜や、網膜から脳に情報を送る視神経が傷つけられることで発症すると考えられています。

研究では、ビルベリーのエキスが緑内障の予防に役立つかどうかを調べるため、ビルベリーのエキスを加えた網膜細胞と、ビルベリーのエキスを加えていない網膜細胞の双方に活性酸素を発生させ、それぞれの網膜細胞の生存率を調べました。

ビルベリーのエキスを加えていない網膜細胞は、活性酸素によるダメージによって、網膜細胞は約50%が死滅してしまいました。一方、ビルベリーのエキスを加えた網膜細胞は、活性酸素が生じても約90%が生存していました。この研究結果によって、ビルベリーのエキスには、活性酸素から網膜細胞を保護する働きがあることが示されるとともに、活性酸素によって誘発される可能性のある緑内障の予防効果についても、期待が寄せられることになりました。

しかし、ビルベリーのエキスだけで緑内障を完全に予防できるというわけではありません。喫煙を控えたり、バランスの取れた食生活を送ったり、紫外線対策をきちんと行うなどして、活性酸素を減らす努力も忘れないようにしましょう。

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◯メタボリックシンドロームへの効果

ビルベリーに含まれるアントシアニンなどの成分は、目の健康維持に役立つ成分として研究が進められています。とくに、長時間パソコンで作業をする人や、読書が好きな人、自動車の運転をする人など、目を使うことが多い人は、ビルベリーが含まれる健康食品などを積極的に摂取して、日頃から目の健康に気を配るという話をよく聞きます。最近の研究結果によると、スポーツ選手の競技能力には、視機能が大きく関係していることが分かっており、スポーツ選手の間にも、目の健康維持に注目が集まっているようです。

このように、ビルベリーに含まれるアントシアニンなどの成分は、目の健康維持を重視する人たちから大いに評価されていますが、ビルベリーのエキスを摂取することは、目の健康を維持するだけでなく、その他の健康効果にもつながることが分かりました。最近の研究では、メタボリックシンドロームの可能性を抑制するということが発表されました。

メタボリックシンドロームとは、「内臓脂肪症候群」と呼ばれるもので、内臓に脂肪が溜まった内臓脂肪型肥満に加えて、高血圧・高血糖・高脂血症のうちの2つ以上の症状が合併した状態のことをいいます。メタボリックシンドロームが進行すると、糖尿病や心筋梗塞、脳卒中などの重大な生活習慣病に結びつくことになるため、食生活の改善や適度な運動を習慣づけて、予防・改善をしていく必要があります。

ビルベリーがメタボリックシンドロームに対して、どのような効果を持つか調べるため、ビルベリーのエキスが入ったエサを食べ続けたマウスと、ビルベリーのエキスが入っていないエサを食べ続けたマウスのそれぞれで、脂肪に関係する数値について比較を行いました。すると、ビルベリーのエキスが入ったエサを食べ続けたマウスは、ビルベリーのエキスが入っていないエサを食べ続けたマウスに比べて、脂肪の合成が抑えられ、内臓脂肪の量も少ないことが分かりました。

さらに、それぞれのマウスの血液を調べてみたところ、ビルベリーのエキスが入ったエサを食べ続けたマウスは、ビルベリーのエキスが入っていないエサを食べ続けたマウスに比べて、血液中に含まれる脂肪の量が少なく、血糖値も低いことが分かりました。血液の健康が保たれ、ドロドロ血を予防したといえます。これらの研究の結果から、ビルベリーのエキスは、メタボリックシンドロームになる可能性を下げる効果があることが示されました。ビルベリーのエキスが持つ成分が、メタボリックシンドロームや生活習慣病などの予防に活かされる日が来るのも、そう遠くないかもしれません。

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◯植物はアントシアニンで紫外線から身(実)を守る

ビルベリーの小さな実は表面の皮だけでなく、中まで濃い青紫色をしています。ビルベリーと同じように青紫色をした野菜や植物に、ナス、紫イモ、紫キャベツ、カシス、アジサイといったものがありますが、これらが青紫色の実や花をつけているのには理由があります。その理由のお話をする前に、植物の成長の源となる太陽の光が持つ働きについてお伝えします。

太陽から降り注ぐ光は、ビルベリーをはじめとするさまざまな植物の成長や、人間の健康を維持するために必要なものです。植物だと、栄養を作り出すために必要な光合成のもととなったり、ヒトでは健康のために必要なビタミンDの合成や、体調、体内時計を整えるなどの働きがあります。

光の中にはいくつかの種類があり、それらの中には過剰に浴びることで害を及ぼす光も含まれています。それは紫外線と呼ばれる種類の光です。紫外線は、多量に浴びてしまうと、人間や植物の細胞のDNAを壊してしまうこともあります。紫外線を過剰に浴びると、ヒトの場合、細胞が壊され、皮膚がボロボロになったり、皮膚ガンを引き起こす可能性が高まります。ヒトは、太陽の光にあたると、メラニンという色素を作り出し、肌を黒くする(日焼けをする)ことで紫外線から身を守っています。メラニンは太陽光に含まれる紫外線を吸収し、体内に紫外線が侵入することを防いでいるのです。

ところが、植物は人間のように、メラニンを自ら作り出すことはできません。その代わり、植物はアントシアニンという青紫色の天然色素で紫外線から身(実)を守っています。植物のアントシアニンも、人間のメラニンと同様に紫外線が身(実)の中に侵入することを防いでいるのです。ビルベリーが、紫外線などの強い光がもとで引き起こされる目の疾患や、活性酸素によるダメージの予防に効果的という研究結果が出ていることも、納得ですね。

ビルベリーと同じように、ブルーベリーも青紫色をしていますが、北欧で育った野生種のビルベリーに含まれるアントシアニンの量は、一般栽培種ブルーベリーの約5倍に相当すると言われています。また、北欧産野生種ブルーベリーのビルベリーは、実の中心部まで青紫色をしているのに対して、国内で栽培されているブルーベリーは、皮の付近だけが青紫色です。北欧産野生種のビルベリーが、実の中心部までしっかりと青紫色になっているのは、太陽が24時間沈むことのない、北欧特有の気候である「白夜」の影響によるものです。ビルベリーは、1日中浴び続ける太陽光から実を守るために、多くのアントシアニンを作り出し、実の中にぎっしりと蓄えているのです。このように、アントシアニンはたくさんの太陽の光を浴びた植物が、自分の身(実)を守るために作り出す成分です。

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◯体内を巡り、吸収されるメカニズム

ビルベリーに含まれるアントシアニンには、体をサビつかせてしまう活性酸素の働きを抑制したり、白内障や緑内障といった目の疾患の予防に有効な成分であることが知られており、ビルベリーのエキスを含んだ健康食品が多くの人々の注目を集めています。とくに、北欧産野生種のビルベリーを原料にした健康食品が人気を博していますが、その理由は、ビルベリーには、一般栽培種のブルーベリーに比べて、約5倍ものアントシアニンが含まれているからと考えられます。

ビルベリーに含まれるアントシアニンは、目の健康を維持するために役立つということが広く認知されてきており、そのメカニズムについて研究が進んでいます。目の網膜にあるロドプシンというたんぱく質は、光を受けることによって分解され、光の信号を電気信号に変換します。その電気信号が脳に伝わることで、私たち人間は「見える」と感じることができます。光を受けて分解されたロドプシンは、時間が経つと自然に再合成され、再び利用できますが、分解と再合成のサイクルが遅れたり、乱れたりすると、目がぼやけたりするなどして、「見えにくい」と感じるようになります。ビルベリーに含まれるアントシアニンは、ロドプシンの再合成を助ける働きを持っており、目の健康維持に欠かせない成分として注目を集めているのです。

目の健康維持に欠かせない存在となった、ビルベリーに含まれるアントシアニンは、他の栄養素と同じように、腸で吸収された後、血液によって全身に運ばれ、体内で働いた後、最終的には体外へ排出されていきます。食べ物は、胃で消化された後に小腸へたどり着きますが、小腸の内部には絨毛組織(じゅうもうそしき)と呼ばれる、まさに絨毯(じゅうたん)の毛のような形をした非常に小さな組織があり、そこで体に必要な栄養素が吸収されます。もちろん、ビルベリーに含まれるアントシアニンも、絨毛組織で吸収されます。その後、アントシアニンは血液の流れに乗って全身に運ばれていきます。

ビルベリーに含まれるアントシアニンは、血液の流れに乗って、約2時間をかけて全身を巡り、体の各部でその働きを発揮します。ビルベリーが目の健康維持に役立つと言われるのは、目にたどり着いたアントシアニンがロドプシンの再合成を助け、スッキリ・ハッキリした視野を保つからなのです。その後、役割を終えたアントシアニンは、約24時間で尿とともに体外へ排出されていきます。したがって、食事やサプリメントから、ビルベリーを毎日摂取することによって、アントシアニンは常に体内に補充され続け、様々な健康パワーを発揮してくれると考えられます。

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◯理想的な組み合わせ~その1~カシス

ビルベリーのエキスを含むサプリメントなどの健康食品は、パソコンや携帯電話、テレビなどのVDT(Visual Display Terminal)機器の画面を見ることが多くなった現代人の目の健康を維持するために役立つとして、高い人気を獲得しています。ビルベリーに含まれるアントシアニンなどの成分は、視力低下の防止や眼精疲労の軽減といった働きをするだけでなく、年齢によって引き起こされる白内障や緑内障といった目の疾患を予防する働きがあることが、さまざまな研究によって報告されています。

ビルベリーに含まれるアントシアニンは、ロドプシンという網膜に存在するたんぱく質の再合成を助けるとされています。ロドプシンは光を受けると分解され、光信号を電気信号に変換させ、その電気信号が脳に伝わることで「見える」という感覚を得られます。分解されたロドプシンは自然と再合成を行うのですが、再合成が遅れたりして上手くいかなくなると、目が見えにくくなってきます。ビルベリーに含まれるアントシアニンを摂取することで、スムーズにロドプシンの再合成を促し、クリアな視界を保つことができるのです。

目がきちんと見えるためには、目が物を見るときにピント(焦点)を合わせることが必要になってきますが、目のピント調整を行うのが毛様体筋(もうようたいきん)という目の中にある筋肉です。毛様体筋は、目の中でレンズの役割を果たしている水晶体の周辺にあり、目のピント調整を担っています。毛様体筋は筋肉ですので、ずっと同じ距離ばかりを見続けて動かさずにいると、筋肉が凝り固まってしまい、ピント調整がうまくいかなくなります。凝りをほぐすには血流をスムーズにすることが大切で、この働きにおすすめの成分がカシスに含まれるアントシアニンなのです。

アントシアニンには400以上の種類があり、ビルベリーには、そのうち15種類のアントシアニンが含まれています。さらに、カシスには4種類のアントシアニンが含まれていますが、ビルベリーに含まれていない、「デルフィニジン-3-ルチノシド」と「シアニジン-3-ルチノシド」と呼ばれる2種類のアントシアニンが含まれており、それらは毛様体筋の働きを支え、目のスムーズなピント調整を支えているのです。

ビルベリーと一緒にカシスを摂取することによって、目の網膜に存在するロドプシンの働きを助けるビルベリーのアントシアニンと、目のピント調整を支える毛様体筋の働きをスムーズにするカシスのアントシアニンの両方を摂ることができます。目全体の健康をサポートしてくれるので、目の健康を維持し、スッキリとした視野を手にしたい人にとって、ビルベリーとカシスの組み合わせは、理想的なものと言えるでしょう。

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◯理想的な組み合わせ~その2~ルテイン

ビルベリーの皮や実が青紫色をしているのは、太陽の光に含まれる紫外線から自らを守るためです。ヒトは紫外線を浴びるとメラニンという色素を肌で作り出し、これによって肌を黒くすることで、紫外線から身を守ることができるのですが、ビルベリーをはじめとする数々の植物は、メラニンを作り出せません。その代わりに、植物は青紫色の天然色素であるアントシアニンを作り出し、紫外線から実を守っているのです。

ビルベリーに含まれるアントシアニンは、青紫色をした天然色素で、植物が紫外線から実を守るために役立つ成分ですが、アントシアニンが私たち人間の目に良いと言われている理由の一つは、紫外線を過剰に浴びることで起こる目の疾患をはじめ、目の使い過ぎや年齢を重ねることによる目のトラブルの予防に役立つからです。ビルベリーに含まれる多くのアントシアニンには、目の中の網膜などを、疾患や不調から守る働きがあることが報告されています。

ビルベリーに含まれるアントシアニンと同様に、有害な紫外線から目を守り、白内障や黄斑変性症などの目の疾患の予防に役立つ、ルテインという成分があります。ルテインは青紫色のアントシアニンとは異なる、黄色の色素で、にんじんやほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれています。さらに、私たちの体の中にも存在し、皮膚や乳房、大腸など全身に存在していますが、目の水晶体や網膜、特に網膜の中心部にある黄斑部という部分にたくさん存在しています。

黄斑部に存在するルテインは、目の働きに関わるもっとも重要な成分の一つです。ルテインは黄斑部に存在し、強い光や紫外線をはじめとする、光の集まる目の奥を守っています。ルテインは青色の光を吸収する性質があり、黄斑部で有害な光を吸収するほか、高い抗酸化作用で、紫外線が原因で発生した活性酸素によるダメージを防ぐ働きがあります。そのため、ルテインは常に光を受け続けている目の網膜、中でも黄斑部や水晶体の疾患を防ぐとされ、視力が低下する白内障や黄斑変性症といった病気の予防に有効とされています。

ビルベリーに含まれるアントシアニンも、摂取することによって、白内障や緑内障といった目の疾患を予防につながるという研究結果が報告されていますが、ルテインでも同様に、ルテインの摂取量が増えることにより、白内障や加齢黄斑変性症の発症リスクが低減されるという研究結果が報告されています。ビルベリーのアントシアニンは目の網膜全体を健やかに保ち、ルテインは網膜の中の特に光の集まる黄斑部や、水晶体に存在し、目をダメージから守ってくれます。さらに、アントシアニンとルテインは、一緒に摂取することでルテインの吸収が高まるという効果も知られており、ルテインとアントシアニンの相性の良さが分かります。

ルテインは緑黄色野菜や卵黄に多く含まれていますが、マリーゴールドの花には、とくに多く含まれています。ビルベリーのエキスと一緒に、ルテインを摂取するように心がければ、目の健康を守る力が格段にアップされることが期待できます。

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理想的な組み合わせ~その3~ヒアルロン酸

ビルベリーに含まれるアントシアニンという成分を摂取することは、目の健康維持のほか、白内障や緑内障をはじめとする、目の疾患の予防に効果的であるという研究結果がこれまでに報告されています。それらの報告によると、ビルベリーに含まれるアントシアニンは、目の網膜にあって「見える」という感覚を生み出すロドプシンというたんぱく質を助ける働きや、紫外線や過剰な光によって目の網膜や水晶体などが受けるダメージを、低減させる働きがあることが分かっています。

ビルベリーに含まれるアントシアニンは、目を酷使したり、休みなく働かせ続けることで衰えるロドプシンの再合成を助けたり、目の中でレンズの働きをする水晶体のたんぱく質が紫外線などによって発生した活性酸素によってダメージを受けることを抑えたりする力を持っています。しかし、年齢を重ねていくと、目の内部では、健康な状態を維持するために必要となる成分の量が不足したり、器官そのものの働きが鈍くなったりすることは避けられません。したがって、アントシアニンを豊富に含むビルベリーを原料としたサプリメントや、ルテイン、ヒアルロン酸を含む食品などで、目の健康維持に必要となる成分を補給していくことが大切になります。

目が物を「見る」ことに関わる成分であるロドプシンのほかにも、年齢とともに減少していく成分があります。その一つがヒアルロン酸です。ヒアルロン酸といえば、化粧品などによく使われている成分で、高い保水力を持っていることが特長です。高い保水力を持つヒアルロン酸は、目の中の硝子体とよばれる部分に多く含まれている成分で、高い保水力の力で目の形を保ったり、目の表面に涙をとどめる働きがあります。しかし、体内のヒアルロン酸は40代後半くらいから減少していきます。その量は、50代にもなると、20代の頃の半分以下になるという研究結果も報告されています。

ヒアルロン酸は、目の硝子体に含まれており、目の弾力性を維持したり、目そのものの形を保つための成分です。目の表面にも存在しており、目を乾きから守るための涙を、目の表面につなぎとめる働きがあります。涙が不足すると、ドライアイの症状につながります。ドライアイが進むと、目に不快感を感じるだけでなく、目の表面に傷が付きやすくなったり、視界がかすんだりすることもあります。

いつもスッキリ、ハッキリした視野を維持するためには、ビルベリーの成分と一緒にヒアルロン酸を摂取することが理想的です。ヒアルロン酸とビルベリーに含まれるアントシアニンなどの成分を同時に摂取することで、目の表面にある角膜や、目の真ん中で形の維持に力を発揮している硝子体の健康を守ったり、目の奥で映像を映し出すスクリーンとして働く網膜の働きもサポートしてくれるので、目全体の健康を守ることにつながるのです。

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◯アントシアニンの種類と特長

ビルベリーに含まれる成分のうち、目の健康維持や目の疾患予防に役立つことが期待されている成分が、アントシアニンです。ビルベリーの皮や実が青紫色をしているのは、青紫色の天然色素であるアントシアニンを豊富に含んでいるためです。ビルベリーに含まれるアントシアニンは、目で光を受け、物を脳で「見る」ために重要な働きをするロドプシンというたんぱく質の働きを助けたり、紫外線から目を守るといった効果が期待されることが、数々の研究結果によって報告されています。

ビルベリーに特に多く含まれるアントシアニンですが、ビルベリー以外の植物にも含まれており、天然で400種類以上が存在していると言われています。紫イモや紫キャベツのほかにも、カシス、ナス、赤ダイコン、アジサイの花など、紫色や青色、赤色をしている植物に、色々な種類のアントシアニンが含まれているのです。そのうち、カシスには4種類のアントシアニン、紫イモには8種類、赤キャベツには12種類のアントシアニンが含まれていますが、ブルーベリーやビルベリーには15種類ものアントシアニンが含まれており、 ビルベリーに含まれるアントシアニンの量は、その他の野菜や果物に比べて特に多くなっています。

ビルベリーに含まれるアントシアニンは量が多く種類も多いため、ビルベリーは理想的な果物と言えます。さらに、ビルベリーのアントシアニンは種類が豊富であることに加え、抗酸化力が強いことが分かっています。抗酸化力とは、体をサビつかせて(酸化させて)しまう原因となる活性酸素を抑える働きのことです。活性酸素は、紫外線やストレス、タバコなどによって体内で増えてしまう、エネルギーの高い酸素で、さまざまな疾病の原因とされています。特に、目で発生する白内障や緑内障の原因の一つとして考えられているほか、様々な老化現象の原因とも考えられています。

アントシアニンは、アントシアニジンという成分と糖が結びついた構造をしており、ビルベリーの持つアントシアニンは、デルフィニジンとシアニジンという種類の抗酸化作用の強いアントシアニジンの割合が多くなっています。つまり、ビルベリーの持つアントシアニンは、量も種類も多く、なおかつ抗酸化作用も強いことが特長です。

野菜や果物の種類によって、摂取できるアントシアニンの種類は異なります。ビルベリーやカシスなど、複数の食べ物を組み合わせることで、摂取できるアントシアニンの種類も増え、より一層の効果が期待できるのです。

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◯糖尿病による失明から目を守る可能性

ビルベリーに含まれる成分を摂取することにより、目の健康維持や、白内障や緑内障といった目の疾患の予防につながることが、数々の研究によって報告されています。インターネットやドラッグストアの店頭で、ビルベリーの成分が含まれた健康食品などが数多く販売され、それらを手にする人が増えているのは、パソコンやテレビ、携帯電話などの画面を見ることが多くなるなど、目を酷使しがちな現代社会では、目の大切さを認識している人が増えてきた為と考えられます。

ビルベリーの成分が視機能の維持や疲労の軽減などの効果をもたらすことについては、既に多くの人々に知られていますが、ビルベリーの成分にはそのほかにも、注目すべき働きがあることが報告されています。その一つが、脂肪を減らし、肥満を防ぐ可能性を持っているというものです。食生活が豊かになり、肉類やインスタント食品が食事の中心になる一方で、肥満が原因となる病気は増加しています。内臓に脂肪が溜まり、高血圧、高血糖、動脈硬化、糖尿病などの病気が起こりやすくなった状態が、いわゆるメタボリックシンドロームです。

ビルベリーの成分が、メタボリックシンドロームを予防する可能性があることは、研究によって解明されています。脂肪分の多い食事だけを食べるラットのチームと、脂肪分の多い食事と一緒にビルベリーを食べさせたラットのチームについて、それぞれのチームでラットの脂肪の蓄積、内臓脂肪量、血中脂肪量、血糖値を比較しました。その結果、脂肪分の多い食事と一緒にビルベリーを食べたラットは、脂肪分の多い食事だけを摂ったラットに比べて、脂肪の蓄積、内臓脂肪の量、血中脂肪量、血糖値のすべての数値が良好であったということが分かり、ビルベリーがメタボリックシンドロームの予防に効果があると示されました。

厚生労働省の調査によると、体重が重い人、つまり、肥満(メタボリックシンドローム)の人ほど、糖尿病にかかりやすいということが分かっています。糖尿病になると、目の網膜が悪くなり、最悪の場合、失明してしまうこともあります。毎年、3,000人以上の人が糖尿病で失明しており、成人の失明原因の約2割が糖尿病網膜症であることも分かっています。

糖尿病網膜症は、糖尿病が原因で血液の流れが悪化し、そのため目の網膜の血管に問題が生じる病気です。糖尿病網膜症が進行すると、新生血管と呼ばれるもろくて破れやすい血管が網膜内に生じ、視力が低下するほか、最悪の場合、失明につながることもあります。研究では、ビルベリーを摂ることで、異常な新生血管が作られることを防ぐということが分かっています。糖尿病網膜症は、最終的に網膜に新生血管が生じてしまう状態ですので、ビルベリーを摂ることで、糖尿病網膜症の最終病態を防いでくれることが期待され、糖尿病を原因とする失明のリスクを下げることが期待できます。

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ビルベリーの研究情報

【1】ウサギにビルベリーのアントシアニンを160mg/kgを静脈注射すると、暗所での網膜上のロドプシン量が増加したことから、ビルベリーがロドプシン再合成に役立つことが示唆されました。

【2】ビルベリーはアントシアニンが豊富な果物の一つです。近年の研究により、ビルベリーは視力改善や血糖値を低下させ、また抗炎症作用、および血漿中の脂質を低下させるはたらきが知られており、ビルベリーは炎症、心疾患、糖尿病、痴呆などの疾病予防するはたらきを持つと考えられています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK92770/

【3】ビルベリーエキス(59mg)およびルテイン(17.5mg) 魚油(DHA783mg, EPA 162mg) を含有しているサプリメントを摂取させたところ、眼精疲労の症状、精神疲労の症状に改善が見られたことから、ビルベリーが眼病予防効果を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22199129

【4】軽度うつ病マウスを対象に、ビルベリーエキスを500 mg/kg 摂取させたところ、酸化ストレスの指標である脂質過酸化が抑制されました。ビルベリーは一酸化窒素合成経路を抑制することで、抗うつ作用を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22488796

【5】慢性アレルギー性皮膚炎マウスで、ビルベリーエキスを3週間摂取させたところ、マウスの引っ搔き行動の減少、耳腫脹の抑制が見られました。ビルベリーが抗アレルギー作用やアレルギー性皮膚炎予防効果を持つことが示唆されました。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3193617/

【6】ビルベリーエキスによって、炎症性物質の産生が抑制され、結腸細胞の細胞死が抑制されました。また組織学的な検査により、ビルベリーエキスに炎症を改善する働きがあることがわかりました。ビルベリーが結腸炎を予防し、腸を保護するはたらきを持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21957076

【7】健常成人男女106名を対象に、低インシュリン穀物製品、魚油およびビルベリーを12週間摂取させたところ、インスリンの分泌、耐糖能で改善が見られました。このことから、ビルベリーがⅡ型糖尿病を予防するのに有益であることが明らかとなりました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21901116

【8】網膜(ぶどう膜)の炎症マウスにビルベリーエキスを摂取させたところ、炎症関連物質であるSTAT3やIL-6やNF-κBなどを抑制されました。ビルベリーがぶどう膜炎などの網膜の炎症を予防し、視機能低下を予防することに有益であることが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21894150

【9】魚油、ビルベリーおよび全粒白製品を摂取すると、炎症関連物質セクレチンやCRPが減少したことから、ビルベリーが抗炎症作用をもつことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21870174

【10】ビルベリーに含まれるアントシアニンが、内皮細胞膜トランスポーター(ビリトランスロカーゼ)を介して血管拡張作用を有することがわかりました。ビルベリーが高血圧予防効果を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21546228

【11】心臓病ラットを対象に、ビルベリーエキスを10日間させたところ、薬物によって生じるグルタチオンが減少していたことから、ビルベリーエキスが心臓を守るはたらきを持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21455099

【12】ヒトの細胞(3T3-L1細胞)にビルベリーエキスを投与したところ、脂肪合成や脂質の蓄積が抑制され、インシュリンを介して脂肪細胞分化が抑制されました。ビルベリーが高コレステロール血症予防効果や抗肥満作用を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21385419

【13】胃潰瘍誘発マウスを対象に、ビルベリーのアントシアニン(VMA)を10, 30および100mg/kg 投与したところ、アルコールから胃粘膜を保護し胃潰瘍が緩和されました。またビルベリーは活性酸素の一つである、スーパーオキシドアニオンおよびヒドロキシラジカルが減少していたことから、ビルベリーが抗酸化作用によりアルコールによる胃潰瘍抑制効果を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21290441

【14】肥満女性110名を対象に、ビルベリーおよびサジーを33~35日間摂取させたところ、ウエストの低下と体重が減少したことから、ビルベリーが抗肥満作用を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21224867

【15】ビルベリーの機能性成分アントシアニンは肝臓の胆汁酸をつくるたんぱく質の遺伝子の発現を上昇させ、肝臓のコレステロール代謝を改善することで、アテローム性動脈硬化症を抑制することが分かりました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2989366/

【16】肝障害動物を対象に、ビルベリーエキスを1,5,10㎎/kg投与したところ、炎症関連物質TNFα、TGFβ1、αSMAが減少し肝障害が改善されました。ビルベリーが抗炎症作用と肝臓保護作用を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21163320

【17】緯度が高く、北極圏に近いビルベリーほどアントシアニンの濃度が高いことが分かり、産地によってビルベリーの品質が異なることがわかりました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20958057

【18】クランベリー、ビルベリーおよびツルコケモモには肺炎双球菌の気管支への吸着を抑制するはたらきがあり、抗菌作用をもつことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20625989

【19】心臓病マウスにビルベリーエキスを500mg/kg を投与したところ、心筋の活性酸素や脂質過酸化、心筋の損傷などが減少しました。ビルベリーが、クレアチニンフォスキナーゼおよび心筋のグルタチオンの活性レベルが上昇させることにより、心臓保護作用を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20623509

【20】肝障害マウスを対象に、ビルベリーエキスを投与したところ、肝臓障害の指標となるALTおよび活性酸素が減少したことから、ビルベリーが肝臓保護作用を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20620202

【21】リポポリサッカライド(LPS)誘発による網膜(ぶどう膜)炎症を起こしたマウスを対象に、ビルベリーエキスを100mg/kg 摂取させたところ、網膜中の一酸化窒素の発生が抑制され、グルタチオン(GSH)濃度、ビタミンC濃度、SOD活性、グルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)活性が高めることがわかりました。このことから、ビルベリーが網膜炎やぶどう膜炎予防効果を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20222750

【22】心血管疾患患者31名を対象に、ビルベリージュースを4週間摂取させたところ、炎症関連物質CRP、IL-6、IL-5の減少し、NF-κβの減少も確認されたことから、ビルベリーが心血管疾患予防効果を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20119859

【23】Ⅱ型糖尿病マウスを対象にビルベリーエキスを摂取させたところ、グルコーストランスポーター4が活性され、細胞への糖取り込みが促進され血糖値の低下と、インスリン感受性が向上しました。この結果より、ビルベリーがⅡ型糖尿病予防効果を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20089785

【24】ヒトの角膜細胞(HCLEC)にビルベリーエキスを投与したところ、角膜細胞の生存率、細胞周期、ヒアルロン酸が増加したことから、ビルベリーが角膜保護作用を持ち視機能維持効果を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20077406

【25】ヒトの皮膚細胞(HaCaT:ケラチノサイト細胞)にビルベリーエキスを投与すると、UV照射による皮膚細胞のDNA損傷が抑制されたことから、ビルベリーが皮膚保護作用を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19747801

【26】ビルベリーエキスを100 mg/kg 摂取すると、血漿にアントシアニンとその代謝物であるメチル化アントシアニンが確認されました。血中のアントシアニン濃度は摂取15分後に最大値に達し、それから急激に、減少しました。アントシアニンは肝臓、腎臓、精巣および肺で検出され、体内にめぐり作用を果たすと考えられています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19663426

【27】ビルベリーエキスが以前の研究によって血管新生を抑制することが分かっています。ビルベリーエキスの中に含まれているアントシアニンは抗酸化作用を持つことがわかりました。この結果により、ビルベリーエキスの血管新生抑制作用は、アントシアニンによる抗酸化力によるものと考えられました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19496063

【28】ビルベリーは血圧上昇物質アンジオテンシン変換酵素(ACE) を阻害するはたらきが見られたことから、ビルベリーが高血圧予防効果を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19441816

【29】網膜神経節細胞にビルベリーエキスを投与すると、活性酸素によるダメージが減少され、また細胞内に発生する活性酸素が抑制されました。またマウスにおいても、ビルベリーエキスを摂取させると、神経節細胞障害を減少が確認され、ビルベリーに視機能維持効果を持つことが確認されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19415665

【30】ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)にビルベリーエキス(0.3-30μg/ml)を摂取させると、血管新生が濃度依存的に抑制され、ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)の増殖、遊走が抑制されました。増殖シグナルであるERK1/2および遊走シグナルAktのリン酸化を抑制したことによります。さらに網膜血管新生が抑制されたことから、ビルベリーエキスには視機能維持効果を持つことが確認されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18955266

【31】肝障害マウスを対象に、ビルベリーエキス200mg/kg を投与したところ、肝臓障害の指標となるALTの上昇が抑制され、抗酸化酵素グルタチオン、ビタミンCが増加し、酸化ストレスの指標マロンジアルデヒドおよび一酸化窒素が減少しました。ビルベリーが肝障害保護作用を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18690680

【32】精神的ストレスを受けたマウスを対象に、ビルベリーエキスを1日当たり100 mg/kg を7日間摂取させたところ、脳内のドーパミンの過剰産生の減少や脳内の酸化ストレスの減少が認められたことから、ビルベリーが精神的ストレスを予防するはたらきがあることが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18662010

【33】ビルベリーエキスによって薬物腎臓障害が抑制されたことから、ビルベリーが腎保護作用を有することが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18092757

【34】抗がん剤投与マウスを対象に、ビルベリーエキスを1日あたり500 mg/kg を10日間摂取させたところ、抗ガン剤による赤血球数、血小板数、白血球数の減少が改善されたことから、ビルベリーが免疫力維持効果を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17611294

【35】ヒト網膜色素上皮細胞に、ビルベリーエキスを投与すると、網膜中の抗酸化物質HO-1やGST-pi を増加させることがわかり、ビルベリーが網膜保護作用を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17460300

【36】アントシアニン豊富なコケモモ属(Vaccinium myrtillus:ビルベリー, Vaccinium corymbosum, および Vaccinium oxycoccus)の抗酸化活性を比較した結果、 Vaccinium myrtillus:ビルベリーが最も高いことがわかりました。ビルベリーはその高い抗酸化能によってミトコンドリアの保護作用を有することがわかり、また、神経の保護作用を有する可能性があることがわかりました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16956663

【37】ラットにビルベリーエキスを摂取させたところ、血液中にペオニジン3-O-α-L-アラビノシド以外のアントシアニンがすべて検出され、摂取15 分後のアントシアニンの血中濃度は(ガラクトシド>グルコシド>アラビノシド)の順に高い値を示しました。また静脈投与によるアントシアニンの血漿中における半減期は、デルフィニジン>シアニジン>ペチュニジン =ペオニジン>マルビジンの順に早いことがわかりました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16939312

【38】ラットにビルベリー、チョークベリーおよびブドウ(3.85g/kg シアニジン 3-ガラクドシド相当量) を摂取させたところ、アントシアニンとその代謝物メチル化アントシアニンが検出されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16800768

【39】ラットにビルベリーエキスを長期間摂取させたところ、肝臓中のミトコンドリア内における抗酸化酵素のはたらきが維持されたことから、ビルベリーが老化抑制効果が示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16563232

【40】アントシアニン豊富なビルベリー、チョークベリー、ニワトコからの抽出物の冠状動脈の血管作動および血管保護について検討しました。ビルベリーおよびニワトコは内皮依存性血管弛緩を示したことから、血管保護作用や心血管保護作用を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16339348

【41】ビルベリー、クランベリー、クラウドベリー、ラズベリーおよびイチゴは、病原菌の酵素阻害、増殖抑制作用、基礎代謝阻害、細胞への付着を阻害することにより、サルモネラ菌やブドウ球菌などに対して抗菌作用を持つと言われています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15578177

【42】ラズベリー、ビルベリー、リンゴンベリー、カシスのポリフェノールのうち、ビルベリーのポリフェノールが脂質過酸化を最も抑制し、たんぱく質の酸化も抑制することがわかりました。ビルベリーのポリフェノールが抗酸化作用を持ち、優れた健康機能を果たすと考えられています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15563229

【43】ビルベリーのアントシアニンが作られる過程には、冬季期間の低温によるものであることが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15384401

【44】満60歳の男性20名に対し、ビルベリー、カシス、サンタベリーを1日100g を8週間摂取させたところ、血液中のポリフェノール成分ケルセリン濃度が32-51% 増加しました。ベリー類がポリフェノールを豊富に含み、抗酸化作用を持つことが示唆されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12548295

【45】ビルベリーの果実のフラボノイドの生合成遺伝子の発現(アントシアニン、プロアントシアニン)を検討しました。ビルベリーの実の成熟の初期段階においては、プロアントシアニジンおよびケルセチンは重要なフラボノイドでしたが、成熟段階において、極端に減少しました。その代わり、成熟段階に伴い、アントシアニンの含量が高くなることがわかりました。ビルベリーの色彩変異体のフラボノイド経路遺伝子の発現は大幅に減少しました。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC166602/

【46】ビルベリーは抗酸化力が強く、LDLコレステロールの上昇、酸化ストレス物質チオバルビツール酸反応の抑制、LDL酸化の抑制、リポペルオキシダーゼ反応の抑制をしました。このことから、ビルベリーエキスの摂取はアテローム硬化症を予防する可能性があります。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9182074

【47】ビルベリーアントシアニン(VMA)がハムスター頬袋の虚血再還流に与える作用について調べた結果、VMAは細静脈壁に接着している白血球の数を減らし、またVMAは細動脈の緊張を保ちました。これらの結果は、VMAが虚血再還流障害による微小血管障害を減らすことを示しました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7630857

【48】妊婦を対象に、ビルベリーエキスを1日320mg摂取させたところ、妊娠による痛み、知覚異常、そう痒感、痙攣が摂取30日後で改善され、浮腫とだるさが90日後で改善されたことから、ビルベリーが妊娠中の不定愁訴の予防に役立つことが示唆されました。

【49】健常人男性を対象に、アントシアニンを100 mg およびβ-カロテンを5mg 配合錠剤を摂取すると、暗視野順応、高薄明輝度での視野を向上したことから、ビルベリーに含まれるアントシアニンが視機能保護効果を持つことが示唆されました。

【50】航空交通管制官14名を対象に、アントシアニンを400mg およびβ-カロテンを20mg 配合錠剤を8日間摂取させたところ、夜間視力の維持と薄暗い場所での視力改善につながったことから、ビルベリーに含まれるアントシアニンが視機能保護効果を持つことが示唆されました。

【51】健常成人30名を対象に、ビルベリーエキスを1日あたり600mg 、摂取させたところ、暗視野環境下における暗視夜能力が高まったことから、ビルベリーが視機能保護効果を持つことが示唆されました。

【52】中度近視患者40名を対象に、ビルベリーエキスを1日あたり320mg 、90日間摂取させたところ、網膜感受性の改善が見られたことから、ビルベリーが視機能保護効果を持つことが示唆されました。

【53】近視患者26名を対象に、ビルベリーエキスを1日あたり320mg 、3ヶ月間摂取させたところ、その中心フリッカー値と網膜電位図に改善が見られたことから、ビルベリーが視機能保護効果を持つことが示唆されました。

【54】眼精疲労の自覚症状がある患者を対象に、ビルベリーエキスを1日あたり250mg 、28日間摂取させたところ、眼精疲労の自覚症状やフリッカー値が改善されことから、ビルベリーが視機能保護効果を持つことが示唆されました。

【55】眼精疲労の自覚症状がある男女21名を対象に、ビルベリーエキスを1日あたり160mg、4週間飲用させたところ、シルマーテストの有意な上昇、抗酸化力(d-ROM,BAP)の上昇がみられたことから、ビルベリーが眼精疲労を抑制し視機能保護効果を持つことが示唆されました。

【56】健常人、網膜症患者、近視患者を対象に、ビルベリーエキスを20mgまたは100mgとβ-カロテン5mgを摂取させたところ、健常人、網膜症患者、近視患者すべてで光感受性が向上しました。ビルベリーエキスおよびβ-カロテンが暗順応などの視機能保護効果を持つことが示唆されました。

【57】夜間運転者100名を対象に、運転1時間前にビルベリーエキスを100、200、300、400mg摂取させたところ、運転時の認知行動が改善されました。ビルベリーが夜間視力を維持し、運転時の認知行動の向上に役立つことが示唆されました。

【58】網膜症患者35名を対象に、ビルベリーエキスを1日あたり320mg 、1ヶ月間摂取させたところ、眼底検査による網膜症の改善が見られました。ビルベリーが糖尿病網膜症や高血圧性網膜症の予防効果を持つことが示唆されました。

【59】老人性白内障初期患者50名を対象に、ビルベリーエキスを1日当たり360mgおよびビタミンEを200mg 含む錠剤を8ヶ月間させたところ、老人性白内障の病状の進行が抑制されたことから、ビルベリーが白内障予防効果を持つことが示唆されました。

【60】パソコン作業の多いVDT作業者10名を対象に、ビルベリーのアントシアニンを1日あたり120mg 、7日間摂取させたところ、視機能の指標であるフリッカー値、調節緊張時間・弛緩時間、動体視力に改善が見られました。ビルベリーが眼精疲労改善効果や視機能保護効果を持つことが示唆されました。

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